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北の達人 Research Memo(4):積極的な広告投資により、定期購買会員数の拡大を図りながら高成長を実現

特集
2019年11月14日 15時04分

■決算概要

1. 過去の業績推移

北の達人コーポレーション<2930>の過去の業績を振り返ると、定期購買会員数の拡大に伴って業績が伸びているが、とりわけ2013年2月期からの業績の伸びが大きい。これは、それまで「カイテキオリゴ」への業績依存度が高かったところから、「みんなの肌潤糖」シリーズや「二十年ほいっぷ」の定着、さらには「アイキララ」などの新商品群による業績貢献に起因する。また、足元では「刺す化粧品」シリーズが大きく伸びている。したがって、「カイテキオリゴ」への依存度を引き下げながら、新たな収益柱の伸長によりバランスよく成長してきたと言える。

また、利益面も、広告宣伝費の効果的な投入により、売上高の拡大に伴って営業利益率は25%を超える高い水準に上昇してきた。もっとも、2019年2月期は、機会ロスの回避や新規会員獲得の増加を図るため、計画を上回る広告投資を戦略的に実施したことから営業利益率は若干低下したが、それでも22.4%の水準を確保している。

一方、財務基盤の安定性を示す自己資本比率も、公募増資や内部留保の積み上げによって2016年2月期には86.5%の高い水準に到達。2017年2月期は長期借入金による手元流動性の確保を行ったことから67.4%に低下したものの、財務基盤の安全性に懸念はない。また、資本効率を示すROE(自己資本当期純利益率)についても、高い収益力に支えられて50%に近い水準で推移しており、同社の財務内容は極めて優れていると評価できる。

キャッシュ・フローの状況も、大きな設備投資を必要としない事業特性から、投資キャッシュ・フローは潤沢な営業キャッシュ・フローの範囲内に収まり、現金及び現金同等物の期末残高は大きく積み上がってきた。2016年2月期は広告宣伝費の投入や将来を見据えた先行投資に加えて、売上高の拡大に伴う在庫投資により一時的に営業キャッシュ・フローが落ち込んだが、2017年2月期以降は再び大幅なプラスで推移している。したがって、強固な財務基盤や潤沢な営業キャッシュ・フローを、これからの成長に向けていかに生かしていくのかも課題となってくるだろう。

2. 2020年2月期上期決算の概要

2020年2月期上期の業績は、売上高が前年同期比28.0%増の5,055百万円、営業利益が同45.8%増の1,390百万円、経常利益が同45.8%増の1,390百万円、四半期純利益が同42.8%増の947百万円と増収増益であった。一方、期初予想に対しては、一過性の要因によって売上高が下振れたものの、利益面では上振れる進捗となっている。

「刺す化粧品」シリーズの大ヒットが増収に寄与したことが大きい。特に、2016年9月にリリースした「ヒアロディープパッチ」が想定を上回るペースで伸びており、商品別売上構成においても存在感を増している。それに伴って、第2四半期会計期間は過去最高(四半期ベース)の売上高を更新した。また、他の主力商品についても継続需要に支えられながら堅調に推移している。ただ、売上高が計画を下回ったのは、爆発的なヒットを記録した「ヒアロディープパッチ」の製造が追いつかず、発送遅延の状況が発生したことが理由である。

一方、利益面については、商品ミックスの変化により原価率が若干上昇するとともに、販売費及び一般管理費についても体制強化(人員増強や本社移転など)に伴って増加したものの、増収効果により大幅な営業増益を実現。営業利益率も27.5%(前年同期は24.1%)に上昇した。もっとも、営業利益が計画を上回ったのは、前述のとおり、「ヒアロディープパッチ」の製造が追いつかなくなったことから、一時的に広告出稿を抑え、受注を抑制したことによる。したがって、こちらも一過性の要因として捉える必要がある。

財政状態については、売上高の拡大に伴って「現金及び預金」や「売掛金」などが増加したことから、総資産は前期末比13.5%増の4,814百万円に拡大した。一方、自己資本も内部留保の積み増しにより同22.7%増の3,611百万円に大きく拡大したことから、自己資本比率は75.0%(前期末は69.4%)に上昇した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《ST》

提供:フィスコ

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