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シュッピン Research Memo(1):売上拡大の仕組みをフル活用して収益拡大を図るステージに移行

特集
2019年7月9日 15時11分

■要約

シュッピン<3179>はカメラや高級腕時計など「価値あるもの」に特化したEC(eコマース)企業。中古品と新品のそれぞれのニーズの違いや商品特性の違いを生かし、中古品と新品が相互に刺激し合って新品・中古両方の売上を拡大していくポジティブスパイラルの流れを創ることに成功して、業容を急拡大させている。

1. 2019年3月期は中古カメラの利益率低下などにより増収減益で着地

同社の2019年3月期決算は、売上高34,608百万円(前期比11.9%増)、営業利益1,444百万円(同6.0%減)と増収減益で着地した。同社は第3四半期までの進捗の遅れから2019年1月に通期業績見通しを下方修正したが、その修正予想に対しては売上・利益ともに上回った。下方修正に至った要因は、中核のカメラ事業において新製品販売の伸び悩みを中古カメラの販売で補う形となり、それに際してのセール等の販促策や中古カメラの仕入強化などの施策が売上総利益率の低下を招いたことだ。増収効果によって売上総利益は前期比507百万円の増益となったが、販売施策の強化によって販管費は同600百万円増加したため、営業利益は同92百万円減少した。しかし、この点について弊社では深刻に捉える必要はないと考えている。新製品の遅れはメーカー側の問題であるが2019年には解決されてくる見通しだ。中古カメラの買取りや販促策における同社自身の課題もすでに解決されている。

2. 緻密なビジネスモデルに強み。今期は中古カメラの粗利改善においてAIMDの導入などに取り組む

同社は“価値あるもの(新品・中古品)をEC特化型で販売する”というユニークなビジネスモデルを採用している。さらに、非常に緻密かつ論理的に考えられた施策を次々と導入し、ビジネスモデルを磨き上げてきた。これが同社の最大の強みであり、また、中長期的成長のための原動力でもある。同社は2019年3月期までにOne-to-Oneマーケティングのシステムを完成し、売上拡大のプラットフォームを完成させたが、進化はまだ終わっていない。2020年3月期は中古カメラの粗利改善ではAIMD(AIを活用したマーチャンダイジングのシステム)の導入を計画するほか、販売面ではCGMマーケティングの一段の活性化に取り組む計画だ。これらの施策によって、トップライングロース(売上高の成長)と収益性の改善を図り、中長期の自足的成長実現を目指す方針だ。

3. 2020年3月期からはレディース事業を本格展開、クロスメディア部も発足

同社は2020年3月期の新規事業として、レディース事業の本格展開を打ち出した。時計の国内市場規模は約8,200億円(2018年度)とカメラの約4倍の大きさだ。これまで『GMT』は男性用の高級機械式腕時計主体で成長を続けているが、女性向け高級腕時計の取扱量が増加してきたことやGMTの中でも女性用時計も含めて様々な知見が蓄積されてきたことから、時計事業部のスピンアウトとしてレディース事業部を立ち上げる。またCGMマーケティング強化の実行部隊としてクロスメディア部も発足させる方針だ。海外展開も着実に成長している。基本的には将来への試行錯誤の時期という位置付けだが、カメラについては着実に顧客数と取引国が拡大してきている。時計についても2020年3月期から越境ECをスタートさせた。

■Key Points

・骨格となるビジネスモデルに、様々な仕組みによる肉付けのプロセスが成長戦略

・戦略的に計画を策定し実行できる優れた経営陣が最大の強み

・AIMD、CGMマーケティング強化、レディース事業、時計の越境EC、の4点が今期の注目点

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

《ST》

提供:フィスコ

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