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デジハHD Research Memo(2):国内ゲームデバッグ市場において圧倒的なシェア

特集
2019年6月19日 15時32分

■事業概要

デジタルハーツホールディングス<3676>は、ソフトウェアに潜む不具合をユーザー目線で検出する「デバッグ」を行うプロフェッショナル集団であり、コンシューマー、モバイル、オンライン、アーケード等の様々なゲームや、アミューズメント機器等のデバッグサービスを提供している。ゲームに精通した8,000人という豊富な人的リソース、150万件を超えるバグ検出実績により、国内ゲームデバッグ市場において圧倒的なシェアを誇る。また、デバッグだけでなく、翻訳・ローカライズ、2D/3Dグラフィック制作、カスマターサポート、ゲーム情報サイト運営等多様なサービスを提供することで、ゲーム開発を多面的に支援している。

さらに、2017年6月に、創業者の宮澤氏に代わり、ユニクロを運営するファーストリテイリングやコンビニエンスストア「ローソン」の社長を歴任した玉塚氏が代表取締役社長CEOに就任。この代表交代以降を「第二創業期」と位置づけ、主力事業であるエンターテインメント事業の更なる成長を追求するとともに、エンタープライズ領域における事業を一気に拡大すべく、様々な取り組みを推進。同社では、エンターテインメント事業をゲーム、パチンコ・パチスロ向けのサービス、エンタープライズ事業をゲーム、パチンコ・パチスロ以外のソフトウェア(業務システムやWebシステム、ビジネスアプリ等)向けのサービスと定義している。すべてのモノがインターネットにつながるIoTの進展等を背景に、ソフトウェアの高度化・複雑化は急速に進んでおり、製品の故障やサービスの停止につながる致命的な不具合が発生するリスクが高まっていることから、ソフトウェアの品質を担保する「デバッグ」「システムテスト」の役割と責任はますます大きくなっている。その一方、企業においては慢性的なIT人材不足が深刻化していることから、今後これらのアウトソーシングニーズは増加すると考えられる。

1.エンターテインメント事業

デバッグサービスを中心に、高品質なゲーム開発を多面的に支援

エンターテインメント事業においては、家庭用ゲーム/モバイルゲーム/パチンコ・パチスロ等の不具合を検出するデバッグサービスの売上が8割以上を占める。

デバッグサービスは、家庭用ゲーム/オンラインゲーム/アーケードゲーム等の検証である「コンソール(GC)」とモバイルゲームの検証である「モバイルソリューション(MS)」、パチンコ/パチスロ等の検証である「アミューズメント(AM)」の3部門で構成されており、売上構成比では、ゲームコンソールが26%、モバイルソリューションが51%、アミューズメントが5%となる。

・ゲームコンソール(GC)

コンシューマゲームの複雑化や肥大化が進んでおり、発売前に効率的に不具合を検出することを目的とするデバッグのアウトソーシングが進んでいる。同社は豊富なテスト人材及びデバッグ実績により、高品質なサービスを流動的な開発スケジュールに合わせ柔軟に提供している。また、同社は、Play Station4やNintendo Switch等のデバッグ専用機材を購入できるライセンスを保有している国内有数の企業であり、国内では高いシェアを確立・維持している。

・モバイルソリューション(MS)

スマートフォンの高機能化に伴いモバイルゲームは複雑化するとともに、発売後も定期的なゲーム内イベント等のアップデートが発生することから、発売前だけではく発売後の運営フェーズでも継続的にデバッグニーズが発生する。同社はヒットタイトルの運営フェーズにおけるデバッグを多数担当しており、その売上が現在MSの売上の80%以上を占めるなど、ストック性が高いモデルとなっている。また、翻訳やローカライズ等のグローバルサービスやカスタマーサポート等、幅広いサービスを提供することで、顧客企業とのエンゲージメント強化に努めている。

・アミューズメント(AM)

発売前の機器のデバッグを担当しているが、GC/MSとは異なり、AMは法規制に左右されることが特徴である。近年ではパチンコ・パチスロともに段階的に規制が強化されていることから、厳しい市場環境が続いている。同社では、高品質なサービスの提供に注力することで、競合からのシェア拡大に努めている。

また、デバッグサービス以外にも、ゲームの受託開発や2D/3Sグラフィック制作を行う「クリエイティブサービス」、日本最大級の総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」等の企画・運営やカスタマーサポートサービスを提供する「メディア及びその他サービス」を提供している。

2. エンタープライズ事業

激変するデジタル社会において高品質な製品・サービスの開発を支援

エンタープライズ事業においては、Webシステムや業務システム等の検証や自動車走行テストを手掛ける「システムテスト」と、システム開発、ITサポート、セキュリティ等の「ITサービス・セキュリティ」からなる。

・システムテスト

システムテストは、ゲームのデバッグとは異なり、そのほとんどがまだ開発会社の自社内で行われており、テスト工程のアウトソースが進んでいない。そのため、同社では、積極的な営業等を通じ、アウトソースの促進に努めている。また、案件獲得に必要不可欠である、テスト設計・計画ができる「テストエンジニア」の確保・育成に注力し、受注体制を強化するとともに、テスト自動化を促進し、技術と人材を有機的に掛け合わせた独自のソリューションサービスの提供を目指している。

・ITサービス・セキュリティ

ITサービス・セキュリティの売上構成比は、20%がシステムの受託開発、75%がITサポートを含める保守・運用、5%がセキュリティである。本サービスを提供することで、開発、テスト、保守・運用までワンストップで受注できる体制を構築している。また、同社ではテストと親和性の高いセキュリティサービスの拡大に注力しており、専門人材の強化や、アライアンスを活用したサービスの拡充等を図っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)

《ST》

提供:フィスコ

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