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森六 Research Memo(1):「ものづくり」と「商社」機能を持つ日本最古参の化学専門企業

特集
2023年1月24日 15時21分

■要約

森六ホールディングス<4249>は、東京証券取引所プライム市場に上場し、2023年に創業360年を迎える日本最古参の化学専門企業グループの純粋持株会社である。セグメントは、自動車部品の「メーカー」機能を果たす森六テクノロジー(株)を中核会社とする樹脂加工製品事業と、化学分野における「商社」機能を果たす森六ケミカルズ(株)を中核会社とするケミカル事業を有する。また、世界13ヶ国に事業所を持ち、売上高の約7割を海外が占めるグローバルグループでもある。同グループは、2022年5月に新たな長期ビジョンと中期経営計画を策定し、各拠点の収益性の向上や事業領域の拡大を進めるとともにサステナブルな社会の実現に向けた様々な取り組みを加速している。

1. 2023年3月期第2四半期の業績概要

2023年3月期第2四半期の業績は、売上高69,378百万円(前年同期比10.2%増)、営業損失42百万円(前年同期は953百万円の利益)、経常利益330百万円(同71.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失615百万円(前年同期は2,419百万円の利益)となった。営業損失であったが、営業外収益に為替差益426百万円を計上したことから経常損益では利益を計上した。しかし、当期純損益では、一部子会社の繰越欠損金に対する、繰延税金資産を計上しなかった影響で税負担が増加し、当期純損失となった。また前年同期に特別利益として投資有価証券売却益を計上したことから、前年同期比では金額は大幅減となった。

事業セグメント別では、樹脂加工製品事業は半導体供給不足や上海ロックダウンの影響による主要顧客の減産があり、為替影響を除くと、実質的には減収となった。利益面では、生産台数が減少するなか、北米を中心とした急激な生産変動による稼働ロスやインフレの影響により、営業損失を計上した。ケミカル事業は、ナフサ高騰に伴う販売価格の上昇と為替の影響もあり、増収増益となった。

2. 2023年3月期の業績見通し

2023年3月期の業績は、売上高141,000百万円(前期比9.4%増)、営業利益3,000百万円(同5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,620百万円(同62.0%減)と予想されており、第1四半期時の修正値と変わっていない。上期は営業損失であったが、下期には客先での生産が回復すること、インフレ影響の価格転嫁が進むことなどから通期では営業利益を見込んでいる。配当金は当初予想を維持し、期末に創業360周年記念配当の6円を加えた年間100円を予定しており、引き続き株主還元には十分に配慮をしている。

3. 新中期経営計画

同社では、中長期的な企業価値向上を目指して、2022年5月に「CREATE THE NEW VALUE」をスローガンとした長期ビジョン「2030年ビジョン」を策定した。2023年3月期からスタートした3ヶ年の第13次中期経営計画は、そのビジョン達成に向けたステップ1という位置付けで、I 安定した財務基盤の確立・収益力の強化、II研究開発の強化による価値創造と2030年に向けた種まき、IIIサステナビリティ活動の推進による経営のレジリエンス向上の3つを基本戦略として推進する。定量的目標として2025年3月期に売上高1,430億円、営業利益110億円、ROE 9.1%を目指す。基本戦略・業績目標の実現に向けた新中期経営計画の今後の進捗状況に注目したい。

■Key Points

・2023年に創業360年を迎える日本最古参の化学専門企業で、メーカー機能と商社機能を持つ

・2023年3月期は、上期は営業損失だったが、下期は回復し通期では前期比5.4%増の営業増益予想

・新中期経営計画で(1)収益力の強化、(2)研究開発の強化、(3)サステナビリティ活動の推進など基本戦略を推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SI》

提供:フィスコ

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