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テックファム Research Memo(4):AI/IoTなど高付加価値案件の開発需要は堅調に推移

特集
2020年10月5日 15時04分

■テックファームホールディングス<3625>の業績動向

2. 事業セグメント別の動向

(1) ICTソリューション事業

ICTソリューション事業の売上高は前期比8.0%減の4,659百万円、セグメント利益は同19.2%減の1,050百万円となった。売上高を主要顧客・分野別で見ると、NTTドコモ向けが過去2年間続いたAI関連の大型開発案件一巡により前期比28.0%減の1,071百万円となったほか、金融業界向けもキャッシュレス案件が一段落し同26.2%減の835百万円と減少した。一方、エンタメ・スポーツ向けは大手芸能プロダクション向けとの取引が多く、ファンづくりのための交流サイトやビッグデータなどを活用したシステム開発需要により、同66.4%増の772百万円と好調に推移した。その他業種については、製造業やIT業界向けではAI/IoTなど先進技術を活用した特定開発案件が堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、小売、外食、旅行業界向けは開発案件の延期や中止などの影響により減少した。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、売上高は計画比で約9億円の未達となったが、このうち半分は開発案件の期ずれによるものであり、残り半分は案件の見直しや中止によるものとなっている。3月以降は同感染症拡大により計画していたイベントやセミナーが中止となり、商談もオンラインに限定されたことなどで、新規顧客の開拓についても想定の7割にとどまった。ただ、既存顧客との取引深耕は着実に進んでおり、顧客単価は前期比で12%増となった(NTTドコモ除く)。また、AI/IoT関連の開発案件の構成比も前期の32%から35%に上昇しており、売上の内訳としては高付加価値案件の比重が高まる傾向であることに変わりない。

営業利益の減益は、売上減に伴う減益に加えて販管費が22百万円増加したことも要因となっている。コロナ禍においても人材採用を積極的に進め、35名を採用(うち、新卒12名)したことで採用費や教育費などが増加した。

2020年6月期の新たな取り組みとしては、NTTドコモ向けにスマートフォンアプリでドローンを自動操縦し、農地の撮影と写真解析を行うことで農産物の生育状況を確認できるシステムを開発した。また、IoT関連では2019年12月に米VANTIQ, Inc.との間で、イベント・ドリブン型アプリケーション開発プラットフォーム「VANTIQ(バンティック)※」の販売パートナー契約を締結したことを発表、テックファームが提供するIoTプラットフォーム「MoL(モル)」との連携により、ビルや商業施設、街全体をリアルタイムに結ぶ「スマートシティ」サービスの提供を開始している。2020年2月にはジャストプランニング<4287>の子会社であるプットメニュー(株)と、セルフオーダーサービス「Putmenu」の販売パートナー契約を締結し、テックファームのトイレIoTやAIカメラ、電子スタンプといった各種ソリューションと組み合わせることで飲食店向けにトータルソリューション提案を開始している。

※「VANTIQ」は、無秩序に発生するイベント(利用者の操作や他のプログラムが実行した処理)をリアルタイムに自動処理するアプリケーションを開発できるプラットフォーム。アプリケーションの開発は視覚的・直感的な操作により、短期間で簡単に行うことができる。「MoL」との連携により、「MoL」を通して得られた街の情報を「VANTIQ」が迅速に処理し、例えばレストランの混雑状況に応じて空席のある近隣の飲食店情報を届けるといったシステムを安価に提供することが可能となる。

そのほか、宿泊施設向け客室タブレットサービス「ee-TaB*(イータブ・プラス)」は、新たに東京、大阪の帝国ホテルに導入されるなど順調に設置台数を増やしており、2020年6月末で38ケ所、7,400室を超える客室に導入されている。収益に与える影響は軽微なものの、ストック型ビジネスモデルのため、宿泊施設への導入が進めば安定収益基盤の一つに成長する可能性がある。

(2) 自動車アフターマーケット

自動車アフターマーケット事業の売上高は前期比14.4%減の1,371百万円、セグメント損失は13百万円(前期は45百万円の利益)となった。のれん償却79百万円がなくなったため、実質ベースで減益幅は138百万円だったことになる。減益要因は、売上減少に加えてガラス商・部品商向けシステムの開発費増加や、主力の整備システムにおいても個別ユーザーの要望を受けたカスタマイズによって開発費が増加したことなどが挙げられる。

同事業の売上高は下期偏重傾向となっており、2020年6月期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響が直撃した。3月以降は訪問営業活動が制限され、商談の中断や納品時期の延期等が発生し、売上高の約5割を占める整備システムが減収となった。ただ、ロードサービス事業者向けの管理システムが前期比30%増と伸長したほか、2019年6月期に開発が完了した部品商向けシステムも同2.5倍増となるなど商品の拡充は進んでいる。ロードサービス管理システムとは、事故や災害発生時のロードサービス車の運行支援・管理を行うシステムとなる。2019年は全国各地で自然災害が多発し、ロードサービスの出動件数が増加したことを受け、業務負担軽減に寄与する同社のシステムに対する需要が増加した。なお、2020年6月期中の拡販を予定していた部品商向けシステムについては、大規模部品商向けへの対応開発に時間を要しており、本格的な展開時期が2021年6月期にずれ込んでいる。

(3) 農水産物輸出ソリューション事業

農水産物輸出ソリューション事業の売上高は356百万円、セグメント損失は224百万円(うち、のれん償却147百万円)となった(2019年6月期は売上計上がなく、セグメント損失は8百万円)。

四半期別の売上推移を見ると第1四半期の131百万円から第4四半期は59百万円と減少トレンドが続いた。期の前半は香港での新規販路開拓が民主化デモの影響で進まなかったことや、国内での天候不順、台風被害の影響で高品質な果物の調達が十分できなかったことなどが売上の伸び悩みにつながった。また、期の後半については新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく、シンガポールや香港での営業活動が停滞したこと、海外への航空貨物便が大幅に減少したことなどが影響した。

なお、2020年3月に同社は青果物の加工・仲卸の国内最大手であるベジテックと業務提携を行い、ベジテックの輸出入業務を同社の輸出入プラットフォームに段階的に移行していくほか、輸出支援システムの導入や国内の物流配送システムについても導入を進めていく予定となっている。さらにベジテックのグループ会社へシステムを横展開していくことで、仲卸業界全体のDX化を推進していくという構想も描いている。ただ、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあって、輸出入取扱いの開始時期が2021年6月期にずれ込んだほか、輸出入業務支援システムの開発もやや遅れ、稼働時期が2020年秋頃の予定となっている。

こうしたなか、新たな取り組みとして同社グループでは初となるD2C(Direct to Consumer)サービスを開始している。具体的には、EC通販サイト「大田市場直送.com」を2020年4月末に開設し、青果物の国内最大卸売市場である大田市場(東京都)に毎日届く青果物や水産品のEC販売を行っている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で高級スーパーや高級外食店など業務用食材の需要が減少しており、余った生鮮食品を一般消費者に直販している。一般のスーパーでは販売していないプレミアム商品なども販売されていることもあり、売上高は毎月3割増のペースで伸びるなど好評を博している。同社では今後、同サイトで収集する購買データを分析し、より消費者の嗜好に合わせた商品を提供していくほか、現在開発中の輸出支援システムにおいて将来実装予定の最適販売価格の設定機能等にも活用していく考えだ。ビッグデータの分析やアルゴリズム開発については、グループでAI・データサイエンス事業を行っている(株)ギャラクシーズ(出資比率34.0%)で行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

提供:フィスコ

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