ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (29)“億り人”や注目の大株主の動向から、有望成長株を発掘しよう【大株主】

特集
2020年10月2日 11時40分

大株主の動きから市場動向を分析しよう

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆投資家の関心が高まる一方の「大株主」リスト

個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

欧州をはじめ各国で新型コロナウイルスの感染第二波への懸念が高まり、世界の株式市場は新型コロナの動向に右往左往する展開を強いられています。日本国内でも、9月の4連休に多くの人々が各地を訪れたと報じられており、感染の再拡大が懸念される状況ではありますが、さすがに景気悪化がこれ以上、深刻になる事態は避けたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

街中を見渡すと閉店するお店が増え、体感的には景気の悪化をひしひしと感じざるを得ませんが、株式市場は新政権の誕生を好感しているのか、日経平均株価が2万3000円前後で推移しており好調な地合いが続いています。

個人投資家にとっては、1年のうち3月、6月、9月、12月の各月は「会社四季報(以下四季報)」が発売されるイベント月でもありますし、なかでも年度末の3月と中間決算月の9月は株主優待や配当金の権利確定で盛り上がる月でもあります。そうした要因も、株式市場が好調を保つ背景となっているのかもしれません。

また、安倍政権の発足を機に始まった長期上昇の「アベノミクス相場」が、資産総額が1億円以上とされる、いわゆる「億り人」と呼ばれる個人投資家を相次いで誕生させる下地を整えることになったことも、同様に菅政権の新たな政策と「スガノミクス相場」への期待を高めているのかもしれません。

この億り人と呼ばれる個人投資家たちは、投資資金額の大きさから会社四季報の株主欄などにもたびたび登場しています。相場の達人とされる億り人が用いる投資手法への関心は高く、彼らがどのような銘柄を選んで保有し、どのような売買を行うのかに注目する個人投資家も増えてきています。その動向を知る一つの方策として、企業の大株主のリストを追うことで、億り人など注目される株主の行動の一端を捕捉できるとあって、近年「大株主」リストへの関心は一段と高まっています。

そこで今回は、株価に影響力を持つ「億り人」をはじめとした大株主とその動きを確認する方法を解説していきます。

次ページ:個別銘柄の「大株主一覧」、大株主が保有する銘柄の逆引きも

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