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ヒトコムHD Research Memo(5):インサイドセールス事業は2期連続の3割増を見込む(1)

特集
2020年11月27日 15時45分

■ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>の事業概要

b) インサイドセールス

2019年4月にインサイドセールス事業を行うSALES ROBOTICSを買収・子会社化した。2020年8月期におけるSALES ROBOTICSの売上高は1,621百万円と前期比32.9%増を達成した。2019年8月期の増収率は10.7%であった。2021年8月期は2,170百万円、前期比33.9%増の高成長が見込まれている。コロナ禍により非対面営業ニーズが高まり、ITを活用したインサイドセールスの需要が増加した。グループ企業間で顧客の相互誘客を行い、グループ化の相乗効果が出ている。

今後も業績の拡大が見込まれるデジタルマーケティングにおいて、同社グループの柱へと成長すると弊社では見込んでおり、以下に特筆する。

SALES ROBOTICSは、コールセンターとITのCRM(Customer Relationship management:顧客関係管理)を組み合わせたクラウド型インサイドセールスマネジメントサービス「SALES BASE」を開発・提供している。顧客ターゲットを自動で抽出するだけでなく、アポイント獲得までアウトソースが可能であるため、営業は確度の高いリード(見込み顧客)のもとにのみ訪問することが可能となり、成約に専念できる。

インサイドセールスでは、保有する膨大な企業データベースの中から、豊富な実績をベースに構築した最新の統計データを活用して、クライアントの商材に適した営業先を自動抽出し、ターゲットリストを作成・醸成する。効率的に行うため、同社が蓄積している約400万社のデータから独自のターゲット抽出エンジンで商材に興味を持つであろう営業先をリストアップする。顧客のBANT(Budget(予算)、Authority(決裁権)、Needs(ニーズ)、Timeframe(導入期間))条件を聴取して、効果的なタイミングで、最適な営業アプローチを行い、費用対効果が高い営業活動を実現する。見込み客やアポイントを獲得するため、効果的な戦略やトークスクリプトなどを提案する。

商談につながるリードを創出するため、ターゲットを選定した後、電話・Eメール・DMなどを用いて、長期的なコミュニケーションのなかで見込み度を高める。リード育成からアポイント獲得までの過程においてキーマンとの会話情報をテキスト化し行動ログとして残すなど、クラウドを通じて顧客データを常に最新の状態で保持し運用・管理する。導入企業は面談機会が増加するだけでなく、成約の確度が上がり、成約までの時間も短縮される。リードの認知・育成・受注に至る一連の過程を数値化するため、導入企業はどこに穴があるかを見極め、マーケティング活動を見直すことで、商談数と精度を向上させるための施策に先手を打つことができるようになる。そうした仮説検証を行うことができるのが、最大のメリットとなる。営業活動のログを段階に分けて残し、受注に至るまでの過程を数値化、分析できるようになるため、半年~1年先の売上予測を月次で行うことが可能になる。

成約後は、架電結果や活動状況で更新され、BANT情報によって顧客管理ができる。短期間で買い替えなどが起こる商材はリード・アポイント数を増やす。一方、数年に1回程度といった買い替えの商材は、追加売上の機会を逃さないよう次の営業機会に備えられる仕組みがある。

「SALES BASE」は既に800社以上に採用され、1,000種以上の商材に対応した実績を持ち、成功ノウハウを蓄積している。年間獲得リード数は約50,000件、累計獲得商談数は約48,000件(月平均1,500件)の実績を上げており、精度の高い商談アポイントを安定的に自動供給する点が評価されている。400万社の企業データベースがインポートされた独自のクラウドシステムに、マーケティングに必要な機能を集約したMA(Marketing Automation)ツールやSalesforce.com(セールスフォース・ドットコム)<CRM>(世界No.1のCRMサービス提供企業)との連携により、営業効率を劇的に改善できる。導入事例では、商談取得率が他社比2倍、リード獲得率2倍、アポ獲得率36%と、大きな成果を上げている。

2020年2月にチャット・コールセンターをヒト・コミュニケーションズからSALES ROBOTICSへ移した。今後は、既存のチャット・コールセンターに最新のテクノロジーを掛け合わせることで、チャットを始めとする接客及び多言語に対応する消費者コミュニケーション支援が実現し、EC・TC支援事業においても消費者フォローの面で強化されるだろう。

働き方改革では労働生産性の向上が求められているものの、従来のフィールドセールスでは改善に限度がある。米国では、2008年のリーマンショック以降にインサイドセールスが急速に浸透し、570万人のBtoB営業職のうち43.5%がインサイドセールスを担当し、売上高の47.2%を占めるまでになった。日本でも2020年に入ってから新型コロナウイルス感染防止のため、国を挙げて人同士の接触機会を減らすこととなり、多くの企業は急遽テレワークを実施した。現在のコロナ禍が過ぎても、第2波、第3波の波の発生を防ぐため、単純に昔の姿に戻るとは想像し難い。こうした状況下で高効率な営業を展開していくためにも、今後はインサイドセールスに重点を置いていくことになるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《EY》

提供:フィスコ

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