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明日の株式相場に向けて=中小型株に針路をとれ

市況
2023年6月12日 17時03分

週明け12日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比168円高の3万2434円と続伸した。前週はメジャーSQ週ということもあって、週央に先物主導の売り仕掛けで波乱展開を余儀なくされ、2営業日合計で約1100円の急落(ザラ場ベース)をみせる場面も。しかし、そこは結果的に絶好の買い場となった。週末のSQ通過後の切り返しも鮮烈であり、日経平均はSQ値を大きく上回り、大引け623円高で着地。結局は買い方の圧勝劇で幕が引かれたが、その余韻鳴り止まぬなか、きょうも自然体で上値を指向した。

今週は中銀ウィークで波乱含みとの見方もあるが、実際は選択肢が限られており、マーケットがそれほど慌てるようなケースは考えにくい。14日(日本時間15日未明)発表のFOMCでは利上げ見送りが濃厚とみられる。7月に利上げ再開の可能性はあるものの、それは豪中銀やカナダ中銀の相次ぐ利上げから想起されるごく普通のシナリオであって、それをドットチャートや、パウエルFRB議長が記者会見で匂わす程度なら相場への影響は限定的だろう。一方、15日のECB理事会については、0.25%の利上げがほぼ確実視され市場も織り込んでいる。ユーロ圏の政策金利は現状で米国を大きく下回り、しかも物価は米国を上回っている状況。その意味でECBが手綱を緩めるはずもないことは自明であり、変な期待が入り込む余地もない。問題は、16日に判明する日銀の金融政策決定会合だが、植田日銀総裁がここでYCCのサプライズ解除という大立ち回りを演じるようなキャラクターではないことを、マーケットは熟知している。中期的にはともかく、もし今週相場が崩れるとすれば、それは高値警戒感からの単なる調整と捉えておいてよさそうだ。

個別では大型株にやや上昇一服感がみられる一方、時価総額の小さい銘柄群に広範囲に物色の矛先が及んだ。インデックス主導の大型株相場とはいえ、ここまで圧倒的に強気優勢の地合いが繰り広げられている以上、それは局地的な上昇では終わらない。陽光があまねく天下を照らすごとく中小型株にも資金が向かうのは必定で、その半歩先を行くのが理想である。そうしたなか、東証グロース市場指数やマザーズ指数の戻り足が急となっており、きょうは両指数とも約4カ月ぶりに年初来高値を更新した。ついこの間まで追い証の多発が警戒されていたことを考えると別世界といってよく、言うに及ばす個人投資家の体感温度もにわかに上昇していると思われる。

そうしたなか、6月中旬以降は再びIPOラッシュとなるが、中小型株への資金還流を促す契機となりそうだ。あす13日に新規上場するABEJA <5574>人工知能(AI)を活用したプラットフォームを運営し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)シフトを捉えるビジネスモデルで、米グーグルやエヌビディア<NVDA>などからの出資を受けていることから話題性も十分だ。1550円という公開価格も値ごろ感十分で短期筋には垂涎の的だ。この銘柄のセカンダリーにつくのは、高値に買いつくことになるため結構の胆力が必要となるが、AI関連の小型株人気を牽引する役割を担うことも考えられる。調整一巡後切り返してきたWACUL <4173> や、青空圏を走るニーズウェル <3992> などをマークしておきたい。

また、高度なAIの社会実装が進むなか、サイバー攻撃対策の重要性にも改めてスポットライトが当たっている。今月初旬に取り上げたサイバーセキュリティクラウド <4493> が値を飛ばし年初来高値圏を走っているが、このほかではHENNGE <4475> や網屋 <4258> などに勢いがある。

医療DXもテーマ性を帯びている。実態からカイ離して売り込まれていたケアネット <2150> が大商いで反騰の狼煙を上げた。医師・医療従事者向け会員制サイトで圧倒的な実績を誇り、ここ10年来の収益成長は特筆される。この流れをくんで電子カルテを自社開発し提供するCEホールディングス <4320> などもマークしておきたい。

あすのスケジュールでは、4~6月期の法人企業景気予測調査など。また、東証グロース市場にABEJA <5574> が新規公開する。海外では5月の英失業率、欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測調査。このほか、5月の米消費者物価指数(CPI)にマーケットの関心が高く、5月の全米自営業者連盟(NFIB)中小企業楽観度指数も発表される。この日から14日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)も開催される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年06月12日 17時05分

株探ニュース

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