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サカタインクス Research Memo(5):2018年12月期は減益予想だが下期から回復基調で上振れ余地

特集
2018年4月2日 15時28分

■今後の見通し

● 2018年12月期連結業績見通し

サカタインクス<4633>の2018年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比4.6%増の164,500百万円、営業利益が同12.5%減の7,500百万円、経常利益が同15.6%減の9,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.3%減の6,600百万円としている。為替の想定レート(期中平均)は1米ドル=112円(2017年12月期実績は1米ドル=112円19銭)としている。

パッケージ関連を中心に販売数量が増加して増収予想だが、原材料価格上昇などの影響で減益予想としている。販売価格の改定は、アジアの一部(インド、インドネシア、ベトナム)において溶剤系の値上げを打ち出しているが、他の地域では販売価格の改定を織り込んでいない。なお2018年3月13日に日本のグラビアインキの価格改定をリリースした。

売上高と営業利益を、上期(1月-6月)と下期(7月-12月)に分解すると、上期は売上高が80,400百万円、営業利益が3,300百万円、下期は売上高が84,100百万円、営業利益が4,200百万円となり、下期偏重の計画である。

上期の売上高80,400百万円は前年同半期(2017年12月期上期)比で4.0%増収、前半期(2017年12月期下期)比で0.5%増収、営業利益3,300百万円は前年同半期比で27.6%減益、前半期比で17.8%減益となる。これに対して下期の売上高84,100百万円は前年同半期(2017年12月期下期)比で5.1%増収、前半期(2018年12月期上期)比で4.6%増収、営業利益4,200百万円は前年同半期比で4.6%増益、前半期比で27.3%増益となる。

上期は販売数量がやや伸び悩み、原材料価格の上昇、人件費の増加、減価償却費の増加が利益を圧迫するが、下期は拡販が進展し、販売数量増加に伴う稼働率上昇効果、アジアの一部地域における販売価格改定の効果も寄与する。営業利益は上期をボトムとして、下期から回復基調だろう。2018年3月13日にリリースした日本のグラビアインキの価格改定も考慮すれば、通期ベースで会社予想に上振れ余地がありそうだ。

各セグメントの通期予想(連結調整前、為替影響排除前)及び重点施策は以下のとおりである。

印刷インキ・機材(日本)は、売上高が2.0%増の56,064百万円だが、営業利益が35.7%減の1,449百万円の予想としている。高感度UVオフセットインキ、フィルムパッケージ用「ボタニカルインキ」シリーズ、紙器用「ボタニカルインキ」の「エコプラーダ」「エコピーノ」など環境配慮型製品の拡販を推進する。通期ベースは原材料価格上昇などで大幅減益予想だが、下期からは滋賀工場における追加設備の本格稼働に伴ってコストダウン効果が期待されるため、収益大幅改善を見込んでいる。

印刷インキ(アジア)は売上高が12.0%増の33,869百万円、営業利益が0.6%増の2,361百万円の予想としている。パッケージ分野でグローバル顧客向け高性能環境配慮型製品の拡販を推進する。利益面では販売数量増効果に加えて、TPM活動による生産性向上・コスト削減も推進し、原材料価格上昇や人件費増加を吸収する。下期に改善効果が本格化して、通期ベースで微増益予想である。2017年12月期にインドで発生したGST導入に伴う顧客の買い控えという特殊要因がなくなり、インド、インドネシア、ベトナムにおけるグラビアインキの値上げ浸透も期待される。

印刷インキ(北米)は売上高が3.3%増の44,986百万円だが、営業利益が8.0%減の1,684百万円の予想としている。売上面ではオフセットインキ市場が引き続き縮小傾向だが、パッケージ分野では2017年12月期に当初計画よりも遅れた新規顧客や新ラインを増設した顧客への販売が、徐々に売り上げを伸ばしている。今後も高性能ラミネート用フレキソインキ、グラビアインキの新製品、UV・EBインキなどの拡販を推進する。利益面ではTPM活動による生産性向上・コスト削減を推進し、下期の収益改善を見込んでいる。2017年12月期に発生した貸倒費用の一巡も寄与する見込みだ。

印刷インキ(欧州)は売上高が5.8%増の9,283百万円だが、営業利益が254百万円の赤字(2017年12月期は25百万円の黒字)の予想としている。販売数量増で増収だが、原材料価格の上昇や競争激化による利益率低下で減益予想としている。下期の収益改善に向けて、コスト競争力のある製品の開発・投入、グローバル顧客への拡販を推進する。

機能性材料は需要が好調に推移して、売上高が10.4%増の12,510百万円、営業利益が14.9%増の1,310百万円の予想としている。インクジェットインキは次世代型製品のタイムリーな市場投入、プリンターメーカーとの関係強化、グローバルな生産・販売体制の強化、カラーフィルター用顔料分散液は高品質製品の市場投入、レジストメーカーとの関係強化、機能性コーティング剤はエネルギー・光学・エレクトロニクス系コーティング分野への参入を推進する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

《HN》

提供:フィスコ

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