決算発表予定日 2024/05/14
4820東証P貸借
業種 情報・通信業

イーエムシステムズ 株価材料ニュース

644
+3
+0.47%
業績
(09:34)
PTS

645.4

(09:08)
株価は20分ディレイ

EMシステムズ Research Memo(1):ヘルスケア分野の垣根を超えた「共通情報システム基盤」等で永続的な発展へ

特集
2019年7月24日 15時41分

■要約

EMシステムズ<4820>は、薬局を中心とする医療機関向けに、医療業務処理用コンピュータシステムを開発・販売するITサービス企業。ストック型ビジネスモデルに業界内でいち早く転換したことに加え、ヘルスケア分野(医科・調剤・介護/福祉)の垣根を超えた共通情報システム基盤「MAPsシリーズ」を2018年11月に発表した。2019年2月及び3月には介護/福祉向けシステム事業強化のためのM&Aを実施し、ヘルスケア分野全般に関するサービス提供が可能となった。

1. 事業概要

同社では薬局向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売を行う調剤システム事業、診療所・クリニック向けの医療業務処理用コンピュータシステムや電子カルテシステムなどの開発・販売を行う医科システム事業、及びその他の事業の3種類を展開している。

調剤システム事業の主力製品は薬局向け医療業務処理用コンピュータシステム「Recepty NEXT」、及び「ぶんぎょうめいと」。医科システム事業の主力製品は医事会計システムの「MRNクラークスタイル」「ユニメディカル」、電子カルテシステムの「MRNカルテスタイル」「オルテア(Ortia)」。その他の事業については、介護サービス事業者支援システム「つながるケアNEXT」「響シリーズ」「シンフォニー」「すこやかサン」、薬局経営の事業、スポーツジム・保育園経営などの事業がある。

2. 2019年3月期業績

2019年3月期業績は、大型チェ-ン店案件の受注やハード購入の需要もあり、売上高は2018年11月9日に上方修正の開示をした計画のとおりに推移した。また、「MAPsシリーズ」の開発に注力したことにより資産計上が増加した影響もあり、製造原価は対計画比で減少した結果、営業利益は計画を上回った。この結果、売上高13,133百万円(前期比5.9%減、計画比0.1%減)、営業利益2,622百万円(前期比14.4%減、計画比11.0%増)、経常利益3,248百万円(前期比10.2%減、計画比8.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,971百万円(前期比16.8%減、計画比2.4%減)となり、前期の実績には到らなかったものの、営業利益及び経常利益では上方修正した計画を上回って着地した。

3. 中長期の成長戦略

同社は医療・介護業界の動向を見据え、主要顧客である薬局が今後より厳しい経営環境に巻き込まれる可能性が高いと考え、2018年10月より一部ストック型ビジネスから完全ストック型ビジネスへの切り替えを含むビジネスモデルの大きな変革を実施した。医療介護情報の連携、AIやビッグデータ活用による医療レベル向上支援、電子処方箋への対応、健康サポート薬局の支援機能の提供など、顧客の業務負荷と費用負担を下げるため、操作の簡素化・自動化とシステム費用の大幅削減に取り組んでいる。

これに伴い、一時的に業績の低下が見込まれる。2020年3月期の業績は売上高13,174百万円(前期比0.3%増)、営業利益1,358百万円(同48.2%減)、経常利益1,980百万円(同39.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,307百万円(同33.7%減)となる見通しだ。しかし、2020年3月期を境に上昇に転じ、シェア確保につれて業績が伸びる。2023年3月期までに、医科システムのシェア10%、調剤システムのシェア50%、介護/福祉システムのシェア5%を確保し、医療・介護業界のシステムにおいてデファクト・スタンダードとなり、永続的な発展成長を狙う計画だ。

■Key Points

・調剤・医科・介護/福祉システム間で三位一体の情報連携可能なシステムを提供するオンリーワン企業

・2019年3月期は前期業績を下回るも、営業利益及び経常利益では上方修正した計画を上回り着地

・課金売上の順調な増加に加えて、ヘルスケア分野(医科・調剤・介護/福祉)の垣根を超えた「共通情報システム基盤」の発表、介護/福祉システム事業強化、など着々と地固めが進む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行)

《SF》

提供:フィスコ

株探ニュース

▶︎この銘柄を取引する

証券会社のアプリを起動して
この銘柄の取引画面へ移動します

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.
各証券会社のスマホアプリを起動できます。アプリのインストールがまだの場合は、以下からダウンロードしてください。
SBI証券 株 アプリ
閉じる