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明日の株式相場に向けて=日本製鉄が「低PBR鉄鋼株高」を主導

市況
2023年8月7日 17時00分

週明け7日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比61円高の3万2254円と続伸。前週末、米国株市場の取引開始前に発表された7月の米雇用統計は玉虫色の内容だった。非農業部門の雇用者数の伸びはコンセンサスを下回り、同時に5月と6月の雇用者数の伸びが下方修正された。その一方で平均時給の上昇率は事前予測を上回った。これは普通の解釈では、労働需給の緩みで景気減速感が意識される一方、サービス部門のインフレが沈静化していない可能性を示唆する。しかし、発表後にスタートした米国株市場では朝方高く始まり、その後もいったん伸び悩んだ後に買い直される展開。つまり、雇用統計の結果をマイナス材料と見なかったわけだが、取引終盤に時間差で値を崩し結局安く引けている。株式市場の値動きもはっきりしない晴れのち雨の地合いだった。

きょうの東京市場も米株安の流れと朝方の円高基調を嫌気したが、日経平均は寄り付き直後にこの日の安値をつけた。俗に言う“寄り底”で、この流れはショートカバーに火をつけるパターンだったが、上値も重くザラ場高値で3万2300円止まりだった。テクニカル的には三点天井の形で25日移動平均線が上値抵抗ラインとなり、一目均衡表の雲にもどっぷり浸かってしまうという状況で風向きは悪い。しかし、こういう局面をこれまで何度も乗り越えてバブル後最高値圏に浮上してきたのも事実である。

物色対象はバリュー株優位の構図が今しばらく続きそうだ。PERやPBRが割安な株が多いのは日本株の特長であるが、「特に業績や財務面に問題がないのにもかかわらず、PBR1倍割れ、つまり会社の解散価値以下の安値に放置されている銘柄がこれほど多い市場は先進国では類を見ない」(中堅証券ストラテジスト)とする。ちなみに、直近でPBR1倍を下回る銘柄はプライム市場の47%、スタンダード市場の60%を占める。つまり1倍を下回っているほうがマジョリティーなのだ。これは1990年代のバブル崩壊プロセスで醸成されたデフレマインドの産物だが、その観点で直近の低PBR株逆襲の流れは、ようやく真の意味でのデフレ脱却に向けたシグナルが点灯したと言えるかもしれない。

投資指標面で極端に割安な株は、これまではいわゆる蚊帳の外で出来高流動性に乏しく、投資家の視線が向かないから新たな投資マネーも寄って来ないという悪循環にあった。これは長年にわたる“人気薄の銘柄”の宿命でもあった。だが、ここにきて株価意識の高い経営を東証が企業に要請し、それに応える形で中期計画を発表する企業が相次いだこと、更にバフェット・エフェクト(日本株への強気表明)が共鳴したことで、これまで動かなかった重い歯車が回り始めた。

きょうは朝安後に日経平均がプラス圏に切り返したものの、前週末と同様にアンワインド(巻き戻し)と呼ぶには遠く及ばない地合いだった。これは日経平均寄与度の高いハイテク系値がさ株が弱いため。これらの銘柄が急速に買い戻される場面では、当然ながら日経平均株価の戻り足も強まる可能性が高いが、今のところは下げ止まったかどうかもはっきりしない。ただ、きょうのような地合いでもバリュー株は強さを発揮している。

とりわけ目先は日本製鉄<5401>を筆頭とする 鉄鋼株に低PBR株を嗜好する資金が誘導されている。“日本製鉄効果”によって鉄鋼株やその周辺銘柄の存在感が高まっているのは明白で、きょうは虹技<5603>や栗本鐵工所<5602>、日本鋳鉄管<5612>などが値を飛ばした。PBRは虹技が0.3倍台、栗本鉄と日本鋳鉄管<5612>が0.4倍台である。このほか、愛知製鋼<5482>や日本高周波鋼業<5476>の押し目は狙えそうだ。中山製鋼所<5408>、東京鐵鋼<5445>も楽しみの多いチャートである。

あすのスケジュールでは、6月の家計調査、6月の毎月勤労統計、6月の国際収支統計、7月の貸出預金動向、7月上中旬の貿易統計がいずれも朝方取引開始前に開示されるほか、午後取引時間中には7月の景気ウォッチャー調査が発表される。また、30年物国債の入札が午前中に行われる。海外では7月の中国貿易統計、6月の米貿易統計、6月の米卸売在庫、7月の全米自営業者連盟(NFIB)中小企業楽観度指数など。なお、国内主要企業の決算発表では明治ホールディングス<2269>、キリンホールディングス<2503>、SUMCO<3436>、資生堂<4911>、ダイキン工業<6367>、川崎重工業<7012>、ニトリホールディングス<9843>、ソフトバンクグループ<9984>などが予定される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

株探ニュース

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