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三協立山:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】

材料
2026年7月21日 11時57分

担当 近藤 浩之

●三協立山<5932>[東証P]

レーティング: NEUTRAL(2026/4/15)→ NEUTRAL

◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める

◆受注減少・原材料高が響いて業績低迷

◆構造改革断行

【タイトル】

出所:三協立山、ブルームバーグ、今村証券

◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める

建材事業が前期(2026年5月期)連結売上高の約47%を占める。アルミニウム製の住宅用・ビル用サッシやドアなどを手掛け、主な競合相手はLIXIL <5938> [東証P]、YKK AP(非上場)だ。その他、マテリアル事業(アルミニウムやマグネシウムの鋳造・押出・加工・販売等)、商業施設事業(店舗用汎用陳列什器や看板の製造・販売等)、国際事業(欧州を中心に中国、タイにて自動車、鉄道、建材向けなどのアルミニウムの鋳造・押出・加工・販売等)がある。

◆受注減少・原材料高が響いて業績低迷

前期の売上高は3575億円、営業利益は15億円でともに前の期比ほぼ横ばい、売上高営業利益率は0.4%にとどまった(資料1・2、出所:決算短信・決算説明資料)。建材事業と欧州事業が低迷から抜け出せていない。主因は受注減少だ。建材事業は、住宅着工戸数の減少や平屋率の上昇、競争激化を背景に販売苦戦が続き、生産量は7年前に比べて6割弱の水準に低下した。欧州事業は、自動車や鉄道、航空などの輸送分野の受注が減った。

【タイトル】

【タイトル】

最終損益は134億円の赤字となり、赤字は3期連続、赤字幅は2009年5月期(192億円の赤字、当時は三協・立山ホールディングス)以来の大きさだった。固定資産売却益73億円を特別利益に計上した一方、建材事業の減損損失162億円を特別損失に計上した。生産量減少に加えて、中東情勢の悪化に伴って原材料価格が急騰し、従来の価格改定やコスト削減では吸収しきれない状況となり、今後の収益計画の見直しを余儀なくされた(資料3、出所:日本経済新聞)。

【タイトル】

◆構造改革断行

厳しい事業環境を踏まえて、構造改革を断行している。前期には、欧州で鉄道向け部材の内部機械加工及び内部溶接加工を停止し、遊休となる土地建物の売却、230名の人員削減を行った。国内では間接部門にメスを入れ、部署を統廃合し、管理職を減らすための受け皿として希望退職者を募集し、98名が応募した。建材事業では、今期から複数年かけて商品の統廃合、2028年を目途としていた工場集約(7工場→5工場)の前倒しなどを実施していく。また、ビル(サッシ、カーテンウォール、手すり等)・住宅(サッシ、玄関ドア・引戸等)・エクステリア(門扉、フェンス、カーポート等)の事業区分をやめ、3事業の商品ノウハウ・設計・施工力をワンストップで提案・提供できる体制へと移行した。建材事業のポートフォリオ見直しにも着手する。

◆投資判断は「NEUTRAL」継続

今期(2027年5月期)会社予想は売上高が3900億円、営業利益が40億円、最終黒字を見込む。増収増益とはいえ、売上高はアルミ地金市況に連動した売上の増加が大きい。営業利益は2024年に開示した中期経営計画の目標(110億円)、昨年に見直した目標(70億円)を下回る。売上高営業利益率は1.0%の予想であり、依然として低水準だ。前述した構造改革がプラスに働く半面、原材料価格高騰による悪影響が本格化する。今秋に建材の価格改定を予定するほか、国内外のあらゆる商品で値上げを検討し、コスト削減なども進めるものの、原材料高の影響のすべてを吸収しきれない。配当金は今期まで「25円を下限とする」と表明している。

今村証券による今期業績予想は会社予想通りとするが、受注量の確保に不透明感が残る。建材事業は、ビル向けにて今期が納期となる案件を多く抱えているとした。ただ、住宅やエクステリアは値上げが受注量に悪影響を及ぼす懸念がある。欧州では、主要国での電気自動車(EV)向け補助金の再開・拡充、ガソリン価格高騰に伴ったEV需要の復調を映して、EV向け部品の受注が回復しているようだ。

来期(2028年5月期)業績については、原材料価格が今期と変わらない前提で、売上高、営業利益ともに今期予想比横ばいと予想する。構造改革のスピードアップを求めたい。

投資判断は「NEUTRAL」を継続する。

【レーティングの定義】
OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。
NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。
UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。
トータルリターン:株価変動率+配当利回り
目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。

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今村証券株式会社
  金融商品取引業者 北陸財務局長(金商) 第3号
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