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明日の株式相場に向けて=半導体中小型株は“逆襲高ラッシュ”

市況
2023年11月14日 17時00分

きょう(14日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比110円高の3万2695円と続伸。10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間の今晩10時半に控え、全体相場は様子見ムードとなりやすいところだったが、朝方にリスク選好の地合いで始まった後もしぶとく買いが続き、日経平均は頑強な値動きに終始した。3万2000円台後半の水準は滞留出来高が多く、その分だけ戻り売り圧力が強いゾーンだが、日経平均寄与度の高い半導体主力3銘柄(東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>)が買われる展開となったことで、指数押し上げ効果をもたらす格好となった。

今週は10月の米CPIや米小売売上高など重要経済指標が相次ぐが、FRBによる金融引き締めはいずれにしても最終局面にきており、前日にも触れたようにパウエルFRB議長がタカ派的発言でいくら牽制しても、政策金利の引き上げについては既にネガティブサイドでのストーリーは完結している。差し当たって、「次回12月中旬に行われるFOMCでよほどのことがない限り利上げは行われないという見方が強い」(中堅証券アナリスト)状況にあり、その意味で今週の重要指標については市場の緊張感が以前ほどは伴わないイベントとなっている。マーケットの関心は来年の利下げ思惑にすり替わっていて、「その時期がいつになるかということをパウエル議長の一挙一動から読み解くというのが次のステージ」(同)という。当然ながら、それを12月のFOMCで推察するのは時期尚早であり、結果的に次回会合は無風通過となる可能性はある。FOMCを左右するカタリストとなり得る経済指標に対する視線が、目先緊張感を欠いているのはそうした背景がある。

一方、国内企業の決算発表はきょうで概ね終了となるが、最後に来て決算が悪くても逆に株価が急上昇するというセオリー破りの動きが頻発した。それは半導体関連企業の決算で、メモリー市況の低迷という収益環境の逆風を事前に十分過ぎるほど織り込んでいて、悪い決算内容が開示されたタイミングで「材料出尽くし売り」ならぬ材料出尽くしによる売り手仕舞い、つまり買い戻しを誘発するケースが相次いでいる。

その典型となったのがAIメカテック<6227>やワイエイシイホールディングス<6298>だ。AIメカは前日取引終了後に発表した24年6月期第1四半期(23年7~9月)決算で営業損益が5億4500万円の赤字となり、前年同期と比較して赤字幅が拡大した。24年6月期通期では前期比2.4倍の14億1500万円を見込んでおり、1Qの赤字がそれほどネガティブ視されない部分はあるものの、地合いによっては大きく売り叩かれても不思議はない。事実、朝方は前日比350円安の4100円まで売り込まれる場面もあった。ところが、そこからの戻り足が圧巻で、結局終値は650円高の5100円と最高値圏を飛翔する展開となっている。また、ワイエイシイは24年3月期の営業利益を従来予想の37億円から30億円に減額修正したが、寄り付きからカイ気配スタートなり、その後も戻り売りをこなし324円高の2600円と大幅高で取引を終えた。

「この2銘柄に共通するのは貸株調達による機関投資家の空売りが高水準に積み上がっていたこと」(ネット証券アナリスト)だ。シンボルストックであるレーザーテクや東エレクが高値圏を舞い上がるなか、半導体関連セクターはショートカバーの坩堝(るつぼ)と化している。AIメカとワイエイシイの値動きにはそれが如実に投影される形となった。なお、「好決算発表組」のタツモ<6266>や日本マイクロニクス<6871>は、きょうはいずれもストップ高人気となったが、これも株式需給面からの浮揚力が働いている。

ここから半導体関連の中小型株は満を持して逆襲高の様相を強める可能性がある。決算シーズンが通過し、仮に足もとの業績不調でも重荷とはなりづらくなった。A&Dホロンホールディングス<7745>、トリケミカル研究所<4369>、ダイトロン<7609>、シキノハイテック<6614>のほか、穴株で栄電子<7567>などにも目を配っておきたい。

あすのスケジュールでは、7~9月期実質GDP速報値、9月の鉱工業生産確報値、10月の訪日外国人客数など。海外では10月の中国工業生産高・小売売上高・固定資産投資・不動産開発投資、10月の英CPI、9月のユーロ圏貿易収支、9月のユーロ圏鉱工業生産が発表されるほか、米国では10月のPPI、10月の小売売上高、11月のNY連銀製造業景気指数、9月の企業在庫などにマーケットの関心が高い。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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