ヒューマンクリエイションホールディングス---コンサル、受託分野が計画通り続伸。収益面に貢献し3Q時点で過去最高益を達成
ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>は10日、2021年9月期第3四半期(20年10月-21年6月)連結決算を発表し、第3四半期決算時点で過去最高益に達したことを明らかにした。売上高は37.25億円、営業利益は3.61億円、経常利益は3.47億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2.12億円となった。2020期9月期第3四半期において四半期連結財務諸表を作成していないため、対前年同四半期増減率については記載していない。
また戦略的M&Aも具体的に進捗した。6月1日に発表した子会社であるアセットコンサルティングフォースが、グローステクノロジーズとの事業譲受に続き、8月11日にERP分野のコンサルティング基盤を有したヒューマンベースの買収契約を締結し、10月1日に100%子会社化することを発表した。これにより、同社はヒューマンベースの ERP 分野でのノウハウや顧客基盤を取り込むとともに、同社グループの顧客基盤の活用やエンジニア採用・教育強化といった相乗効果を実現するとしている。幅広い業界に対するコンサルティング・上流工程領域の拡大により、より利益率の高いシステム開発案件を獲得することで、グループの企業価値向上を目指すという。
中長期的な経営戦略として、将来に向けた成長基盤の拡充と人財の育成を掲げ、「業界有数の人財数」「業界有数の技術力」「オリジナルの制度に基づく人財育成力」を実現すべく取り組んだとしている。
「業界有数の人財数」としては、中途採用市場が活性化しており、近年は競争激化の影響で採用数が鈍化していることを踏まえ、媒体広告や宣伝等にかける費用は費用対効果を最重視し、候補者へのアプローチを広く、深くしていくとともに、成果報酬型採用等のエージェントを活用した採用活動も積極的に行っているという。
「業界有数の技術力」としては、同社グループ全体で注力している人脈活用による新規取引先の拡大と、取引先峻別によりコンサルタントやエンジニアの付加価値提供先の選択肢が増加し、かつ参画するプロジェクトの内容の高度化が進んでいるという。高度なプロジェクトにおける現場経験を積むことに伴って、同社グループに帰属するコンサルタントやエンジニアの技術力が向上し、同社グループの人財のうちコンサルタント、プロジェクトマネージャー及びプロジェクトリーダーが占める割合を向上させていくことにより、業界有数の技術力を実現すべく取り組んでいるとしている。
「オリジナルの制度に基づく人財育成力」としては、成果ではなく成果を生み出す行動を重視した人事制度の制定・改善や管理監督者を対象としたマネジメント研修の継続実施、24時間・場所を選ばずスキマ時間での学習が可能な同社グループオリジナルの階層別eラーニングカリキュラムや対話を重視した研究会・勉強会の補助等社内教育プログラムの拡充等により堅調に進捗しているため、こうした取り組みを今後も継続するという。
2021年9月期通期については、売上高が前期比11.4%増の50.83億円、営業利益が同65.7%増の5.03億円、経常利益が同65.9%増の5.03億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同47.4%増の3.09億円とする、3月16日に公表した連結業績予想を据え置いている。
《ST》
株探ニュース