空運株が業種別値上がり率で断トツ、ANAの前期最終赤字1000億円縮小で買い戻し誘発
日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>がいずれも上値指向となり、業種別騰落率でも「空運」は東証1部33業種中で断トツとなっている。空運業界は世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、業績低迷が際立っているが、今期の業績悪については株価に大方織り込まれた状態にある。欧米を中心にワクチン普及が加速していることで、経済活動の正常化を背景に世界景気の回復が見込まれており、空運株は業績の実態悪とは裏腹に空売りの買い戻しなどで上がりやすい状況にある。前週末23日にANAは21年3月期業績予想の修正を発表したが、最終損益は従来予想の5100億円の赤字から4050億円の赤字に上方修正しており、その幅も1000億円強に及ぶことで、これが株価を強く刺激する格好となっている。
株探ニュース