話題株ピックアップ【夕刊】(3):アカツキ、アダストリア、楽天

注目
2019年7月1日 15時20分

■アカツキ <3932>  5,820円  +30 円 (+0.5%)  本日終値

アカツキ<3932>はしっかり。先週末26日に「ツクルバ<2978>」が東証マザーズへの株式上場(IPO)の承認を受けたことから、同社の大株主であるアカツキの含み益拡大を期待した買いが流入したようだ。ツクルバは、ITを活用したリノベーション・中古住宅流通プラットフォーム「cowcamo」を運営する「cowcamo(カウカモ)事業」および「働く場」をサブスクリプション型のサービスとして提供する「シェアードワークプレイス事業」を手掛けており、7月31日に新規上場する。「新規上場申請のための有価証券報告書」によるとアカツキはツクルバの62万4000株(持ち株比率6.41%)を保有する第5位の株主となっている。

■アダストリア <2685>  2,320円  +12 円 (+0.5%)  本日終値

アダストリア <2685> が反発。6月28日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比3.8倍の51.1億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。「グローバルワーク」など前期苦戦した基幹ブランドが回復したほか、「ニコアンド」なども総じて好調に推移し、国内事業が2ケタ増収を達成したことが寄与。値引き販売や広告宣伝費の減少に加え、トリニティアーツののれん償却がなくなったことも利益拡大に貢献した。第1四半期実績だけで通期計画の100億円に対する進捗率は51.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ウェザーニューズ <4825>  3,205円  -120 円 (-3.6%)  本日終値  東証1部 下落率5位

ウェザーニューズ<4825>が急落。同社は民間気象情報の世界トップ企業で交通気象に強みを持つ。6月28日の取引終了後に発表した19年5月期経常利益は前の期比22.6%減の19億3000万円と会社計画の20億円に対して4%程度未達となったことが嫌気されたようだ。減益の主因は積極的なグローバル展開に伴う宣伝費や人材採用に伴う人件費の増加に加え、先行するソフトウェア開発費用がかさんだ。なお、20年5月期経常利益は前期比8.8%増の21億円を計画している。

■ペッパーフードサービス <3053>  1,695円  -55 円 (-3.1%)  本日終値  東証1部 下落率8位

ペッパーフードサービス<3053>は大幅安で4日続落。6月28日の取引終了後、19年12月期の連結業績予想について、売上高を935億6200万円から764億2300万円(前期比20.3%増)へ、営業利益を55億9400万円から20億6100万円(同46.6%減)へ、最終利益を34億9300万円から15億2900万円(前期1億2100万円の赤字)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。「いきなり!ステーキ」店舗同士の競合の影響などで既存店売上高が計画を大きく下回ったことに加えて、出店計画を210店舗から115店舗へ見直したことが要因としている。

■楽天 <4755>  1,253円  -27 円 (-2.1%)  本日終値

楽天<4755>が全体相場に逆行して売りに押される展開。同社が出資する米配車サービス大手のリフトの会計上の取り扱い変更に伴い、19年4~6月期に284億円の評価損を計上することを発表、これが嫌気された。ただ、次世代通信規格の5G関連ではメガキャリア3社に続く通信キャリアの一角として活躍が期待されており、株価は25日移動平均線に下ヒゲで接触したところで押し目買いが入り下げ渋った。

■千代田化工建設 <6366>  283円  -6 円 (-2.1%)  本日終値

千代田化工建設<6366>は続落。東京証券取引所が6月28日の取引終了後、同社株式を8月1日付で東証1部から東証2部へ指定替えすると発表しており、これを嫌気した売りが出た。同社が提出した有価証券報告書で、19年3月期末時点で債務超過の状態であることが確認されたため。また同時に、上場廃止基準にかかる猶予期間入り銘柄に指定した。なお、猶予期間は19年4月1日から20年3月31日まで。

■TATERU <1435>  197円  +30 円 (+18.0%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

TATERU<1435>が急騰。6月28日の取引終了後、融資書類の改ざん問題に関連して、国土交通省関東地方整備局から宅地建物取引業法に基づき業務停止処分を受けたと発表。ただし、期間が7月12日から18日までの7日間であることから、想定されていたより短期間で済んだとの見方が強いようだ。なお、同件による19年12月期業績への影響は明らかになり次第発表するとしている。

■北陸電気工業 <6989>  1,077円  +123 円 (+12.9%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

北陸電気工業<6989>が急騰、1000円近辺で収れんする13週・26週移動平均線をマドを開けて上放れた。スマートフォンなど情報端末向けモジュール製品を主力とするデバイスメーカー。高技術力に定評があり、世界で初めて微小電気機械素子(MEMS)の量産に成功している。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、次世代通信規格5G整備が加速的に進むことが見込まれており、そのなか同社は5G対応の次世代技術などを調査する事業開発戦略部を新設、積極的な取り組みをみせている。依然としてPER10倍未満でPBRも0.7倍と株価指標面でも割安感が強い。

■日本興業 <5279>  705円  +72 円 (+11.4%) 一時ストップ高   本日終値

日本興業<5279>が後場急動意。ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社はきょう、新名神高速道路の鈴鹿パーキングエリアに遮熱・透水性ブロック「LAND SAMAS(ランドサーマス)」が採用されたことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。

■NF回路 <6864>  2,150円  +192 円 (+9.8%)  本日終値

エヌエフ回路設計ブロック<6864>は5連騰。電子計測器メーカーでネガティブフィードバック制御技術やアナログ技術に強みを持っており、積極的な新製品投入効果もあって業績は好調に推移している。19年3月期は営業利益段階で前の期比3割増と大幅な伸びを示し、20年3月期は伸び率こそ鈍化するものの増益基調を継続する見通し。量子コンピューターの研究開発に必要とされる世界最高レベルの信号増幅装置を手掛けていることで量子コンピューター関連株としても人気素地を持つ。同関連ではフィックスターズ<3687>が年初から株価が2倍以上に化けており、これに追随する形で物色の矛先が向いている。

●ストップ高銘柄

ヒーハイスト精工 <6433>  354円  +80 円 (+29.2%) ストップ高   本日終値

フジタコーポレーション <3370>  1,045円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値

以上、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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