ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (23)好業績銘柄からテンバガー候補をピックアップしよう!

特集
2020年6月26日 9時30分

好業績銘柄は投資家に注目されるのを待っている

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆今期の急成長が際立つ最高益更新銘柄

「今期【最高益更新】銘柄」では、今期の経常利益が過去最高益の更新を見込んでいる企業を、「最高益を見込む【増益率】ベスト100」「【連続最高益】銘柄リスト」「最高益"大復活"銘柄リスト」の三つに分けてピックアップしています(図1参照)。

図1 今期【最高益更銘柄】

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まずは今期に大幅増益を見込み、業績急成長を伴って最高益更新を予想している銘柄をリサーチした「最高益を見込む【増益率】ベスト100」から見ていきましょう。

「最高益を見込む【増益率】ベスト100」では、企業側が経常利益ベースで過去最高益を更新する見通しを示している銘柄が表示されます(時価総額が10億円以上)。さらに、過去最高益を見込んでいる銘柄のなかでも増益率の高い銘柄、つまり成長性の高い銘柄をピックアップしてくれています(図2参照)。これらは今後も最高益の更新が期待される企業といえます。

図2 今期に過去最高益を見込む【経常増益率】ベスト100

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一覧での表示では「今期経常増益率」の高い銘柄が上に表示され、下にいくほど増益率が低くなります。一覧表を見ると「株価」や「決算期」「PER」「PBR」「利回り」の項目がありますから、銘柄を選ぶ時に何を重視するのかを予め決めておいた方がよいでしょう。たとえば、投資金額を重視している場合には「株価」から銘柄を選べばよいでしょう。「PER」「PBR」「利回り」では項目欄の矢印(「↑」または「↓」)を利用することでソートを行えます。

なお、一覧で銘柄が表示されるとはいえ、景気見通しがよい時などはかなりの数になる場合もあるでしょう。これまでご紹介したように、実際に売買を行う銘柄を探す際には、自分が普段から取引している市場から銘柄を選んだ方がよいでしょう。表の上部にある「市場別」と「時価総額別」のフィルターを活用して、銘柄をある程度選別してみましょう。たとえば、東証1部の大型株を中心に取引している人の場合には、「市場別」の「1部」をクリックすることで、東証1部の銘柄に絞り込みを行えます。

◆株価の長期上昇が期待される連続最高益更新銘柄

次に「【連続最高益】銘柄リスト」を見ていきましょう。「【連続最高益】銘柄リスト」では、今期の経常利益が連続で過去最高益を更新する見通しである銘柄を、連続期数の上位からランキング形式で表示しています(図3参照)。

単年度であっても最高益を達成する企業はすごいのですが、なかには顧客の支持を集めて利益創出の源となる商品・サービスを提供し、連続して最高益を更新する企業も数多くあります。連続で最高益を更新できるのであれば、その期数が長ければ長いほど、今後も企業の成長とともに安定的な株価の上昇を期待できる可能性が高いといえるでしょう。このリストでは予め「時価総額が10億円以上」かつ「最高益更新の連続期数が5期以上」を条件に銘柄の絞り込みを行ってくれています。

図3 経常利益の最高益更新【連続期数】ランキング

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たとえば、一覧の一番上に表示されている「ニトリHD」をみると、「最高益連続期数」が「34」で、「今期経常増益率」が3.4と表示されていますから、34期連続での最高益更新を見込み、今期経常利益が3.4%増益の見通しであることがわかりますね。ちなみに、株価の左側にあるチャートマークを2回クリックすると、「多機能チャート」を表示させることができます。多機能チャートで「期間」を「月足」に切り替えると、2011年からのチャートが表示され、長い時間をかけて株価が上昇していることがわかります。多機能チャートの活用については本シリーズの(7)~(10)を参照ください(全シリーズの一覧はこちら)。

次ページ:大復活銘柄、「成長新ステージ」入りの期待も

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