前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年11月20日 5時30分

■ヤマトHD <9064>  2,637円 (+116円、+4.6%)

ヤマトホールディングス <9064> が大幅続伸。同社と子会社のヤマト運輸が18日の取引終了後、英ドドル・パーセル・サービス社の「クリック&コレクトシステム」を導入し、ヤマト運輸と契約したECサイトで購入した商品を、利用者の生活導線上の店舗で受け取るサービスを24日発送分に開始すると発表しており、これが好感された。同サービスを利用することで、利用者の受け取り利便性を拡大するだけでなく、受け取り店舗も新規顧客の集客効果や、クーポン発行による購買促進効果が見込めるとしている。まずは関東を中心に展開する「マルイ」「モディ」や、全国展開するファッション専門店「はるやま」などの約600店舗から開始し、順次拡大を図るとしている。

■旭精機 <6111>  1,775円 (+67円、+3.9%)

旭精機工業 <6111> [名証2]が大幅高。18日の取引終了後、未定としていた21年3月期の期末一括配当を70円(前期と同額)実施すると発表。同社は10月29日に今期最終利益予想を従来の6000万円から500万円へ業績予想を大幅下方修正しており、配当への影響が懸念されていたが、前期実績を据え置く方針を示したことで安心感が広がったようだ。

■MS&AD <8725>  3,314円 (+116円、+3.6%)

MS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> が大幅反発。19日に発表した「MS&AD、自社株買いの実施を発表」が買い材料視された。

■オカムラ <7994>  937円 (+27円、+3.0%)

オカムラ <7994> が大幅に3日続伸。18日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の9.06%にあたる1000万株または91億円を上限に、19日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表。併せて、取得した全株と18日時点で保有する自己株206万7809株を21年1月29日に消却することも明らかにしており、株主還元の強化が好感された。

■日シス技術 <4323>  1,536円 (+42円、+2.8%)

日本システム技術 <4323> が続伸。同社は18日、慶応義塾大学及び理化学研究所と、新型コロナウイルスの重症化予測モデル開発に関する共同研究を開始したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この研究は、「患者の性別、年代情報と診療報酬データ(レセプトデータ)による過去の既往症・治療・健診データ」を使用して、機械学習手法により数分で新型コロナの重症化リスク予測を行う手法を開発するもの。作成したモデルは、新型コロナの第3波に備えて医療関係者が利用できるかたちに整形し、重症化しやすい人へ優先的に医療資源を分配するなどの計画立案に役立てるとしている。

■メドピア <6095>  5,440円 (+140円、+2.6%)

メドピア <6095> が続伸。19日午前に、かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」のスマートフォンアプリが10万ダウンロードを突破したと発表しており、これが好感された。kakariは患者のかかりつけ化を支援するサービスで、患者が利用するスマートフォンアプリ「kakari」と薬局がWebブラウザ上で利用する「kakari薬局システム」を提供している。スマートフォンアプリ「kakari」では、UI/UXの改善を重ねユーザビリティの向上を図ってきた結果、処方せん送信数やチャット送信数が飛躍的に増加し、導入薬局からも高い評価を得ているという。

■フルッタ <2586>  208円 (+5円、+2.5%)

フルッタフルッタ <2586> [東証M]が3日ぶり反発。同社はアサイーをはじめとするアマゾンフルーツの販売などを手掛けるが、足もとでは新型コロナウイルスの感染拡大の影響などもあって厳しい収益環境が続いている。そうしたなか、18日取引終了後にトラ・トレーディング・サービシズとフルッタフルッタが保有するREVOLUTION <8894> [東証2]株式にかかわるコールオプション契約を結び、合わせてローン契約を締結することを決議したと発表、これが株価を強く刺激する格好となった。なお、今後の業績に与える影響については必要になった場合には速やかに開示するとしている。

■ALBERT <3906>  6,160円 (+130円、+2.2%)

ALBERT <3906> [東証M]が続伸。18日の取引終了後、これまで一部の取引先のみに提供していた「研究開発支援サービス」を広く企業の研究開発部門を対象に提供を開始したと発表しており、これが好感された。同サービスでは、深層学習(ディープラーニング)をはじめとした機械学習などの高度な専門知識やノウハウを持つリサーチャーが、「最新論文の調査」「論文手法の実装・公開コードの移植」「最新フレームワークへの移植」など最新の技術に対するアップデートを支援する。一時的に高い専門性が必要な場面で、業務単位でニーズに合わせた人数や期間などを調整できるため、柔軟にプロジェクトを進めることが可能になるとしている。

■エコモット <3987>  950円 (+20円、+2.2%)

エコモット <3987> [東証M]が5日ぶりに反発。18日の取引終了後、中山組(札幌市)と共同開発した遠隔臨場システム「Gリポート」の目標出荷数を上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。「Gリポート」は今年7月から提供を開始したが、10月末現在でレンタル累計121台月の利用となり、当初目標としていた初年度出荷台数である300台月の40%を約3ヵ月で達成したことから、初年度出荷台数の目標を300台月から1000台月に上方修正した。また、Gリポートの次世代通信規格5G対応版を12月初旬から提供開始することも明らかにした。

■エプコ <2311>  1,067円 (+21円、+2.0%)

エプコ <2311> が続伸。同社は低層住宅中心に給排水設備の設計・コンサルティングなどを展開するが、18日取引終了後、出資先でエネルギープラットフォーム事業を手掛けるENECHANGE <4169> の東証マザーズ市場への上場が承認されたことを発表、これを材料視する買いが集中した。上場時の株式売り出しには参加しないが、含み益に対する思惑や今後の事業連携に対する期待が株価を押し上げる格好となった。

■平山 <7781>  1,227円 (+22円、+1.8%)

平山ホールディングス <7781> [JQ]が続伸。18日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の0.55%にあたる2万株または4400万円を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。なお、買い付け期間は20日から21年6月30日までとしている。

■AGC <5201>  3,525円 (+55円、+1.6%)

AGC <5201> が反発。SMBC日興証券は18日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は3500円から4500円に見直した。短期業績は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動停滞の影響を受けたが、回復に転じていることを評価。ガラス事業で構造改革に着手したほか、先行投資してきた戦略事業の利益寄与が増加している。同証券では20年12月期の連結営業利益予想を470億円から575億円(会社予想550億円)、21年12月期の同利益を924億円から960億円に見直している。また、来年2月公表見込みの次期中期経営計画では高収益企業への変貌を遂げる具体的な道筋が示されることに期待している。

■KYCOM <9685>  883円 (+12円、+1.4%)

KYCOMホールディングス <9685> [JQ]が続伸。通信や公共向け中心にシステムの受託開発を手掛け、データ関連サービスでも実績が高い。システム開発は官公庁向けで受注を伸ばしており、菅首相の政策骨子の一つであるデジタル行政の推進では同社に活躍余地が高まるとの思惑がある。コロナ禍にあっても業績に陰りはなく、21年3月期営業利益は前期比47%増益を予想しており、好業績を見直す形でここにきて買いの勢いが増している。時価総額50億円前後と小型でなおかつ信用買い残も少なく、株式需給面でも足の軽さが意識されている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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