話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友鉱、国際石開帝石、三井物
■住友金属鉱山 <5713> 5,039円 +144 円 (+2.9%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が年初来高値を更新。時価は2007年以来10年ぶりの高値圏にある。ここ原油市況だけでなく世界景気の回復を背景に非鉄市況全般も上昇基調にあり、LME銅先物価格は前週末時点で8日続伸し1トン当たり7125ドルまで買われた。また、アルミやニッケル市況なども水準を切り上げており、これに連動する形で同社株を筆頭とする非鉄セクターに物色の矛先が向いている。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,417円 +32 円 (+2.3%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>など資源関連株やJXTGホールディングス<5020>など石油元売り企業が高い。ここ原油市況は上昇基調にあったが、それを加速させる材料が出た。中東産油国のリビアでパイプラインの爆発があったことが伝わっており、これを受けて原油供給面で支障が生じるとの思惑が原油価格を押し上げた。前日のWTI原油先物価格が急騰、一時約2年半ぶりとなる1バレル=60ドル台を回復(終値は59ドル97セント)、これが資源エネルギー関連株の株価を強く刺激する格好となった。
■三井物産 <8031> 1,825円 +27 円 (+1.5%) 本日終値
大手商社株が高い。三井物産<8031>、三菱商事<8058>、住友商事<8053>がそろって年初来高値を更新したほか、伊藤忠商事<8001>、丸紅<8002>も値を上げた。米原油先物相場はWTI価格が26日に約2年半ぶりの1バレル60ドル台に上伸したほか、国際商品の総合的な値動きを示すCRB指数は26日まで8日連続して上昇。足もとでの商品市況の上昇を受けて、大手商社株への見直し買いが流入した。
■OSG <6136> 2,445円 +25 円 (+1.0%) 本日終値
オーエスジー <6136> が続伸。26日、単体業績予想の修正を発表。17年11月期の最終利益を従来計画の57億円→80億円に40.4%上方修正したことが買い材料視された。主力の精密切削工具の販売が想定より伸びたうえ、投資有価証券売却益が発生したことが利益を押し上げた。なお、連結業績については現在集計中とし、業績予想の修正を行う必要が生じた場合、速やかに公表するとしている。
■富士ソフト <9749> 3,620円 +35 円 (+1.0%) 本日終値
富士ソフト<9749>が3日続伸。26日、国土交通省の運行記録計の型式認定を取得したデジタルタコグラフ一体型ドライブレコーダー「FS08DVRHM/DT」を来年1月1日に発売すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同製品は、国土交通省の運行記録計の型式認定を取得しているほか、高画質の記録映像や予防安全なども強化したのが特徴。国土交通省では、交通事故削減のために大型トラックへのタコメーター(運行記録計)の装備を義務化し、さらに、義務化対象範囲も順次拡大され、アナログ方式タコメーターからデジタル方式のタコメーター(デジタコ)への移行・導入が加速している。さらに、17年12月には貸切バスへのドライブレコーダー(ドラレコ)の装着が義務化されていることから、今回の一体型ドラレコの発売による業績への貢献が期待されている。
■平和堂 <8276> 2,350円 -140 円 (-5.6%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
平和堂<8276>は大幅3日続落。26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2月21日~11月20日)連結決算が、売上高3200億4400万円(前年同期比0.6%減)、営業利益82億300万円(同17.2%減)、純利益56億4800万円(同4.9%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。業態を超えた競争が激化し既存店売上高が苦戦していることに加えて、人件費の増加などが利益を圧迫している。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高4440億円(前期比1.5%増)、営業利益157億円(同2.3%増)、純利益97億円(同5.2%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース