話題株ピックアップ【夕刊】(1):SBI、東エレク、任天堂

注目
2018年1月4日 15時16分

■SBIホールディングス <8473>  2,810円  +454 円 (+19.3%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

SBIホールディングス<8473>が大幅高に買われ昨年来高値を更新した。仮想通貨「リップル(XRP)」が昨年12月中旬から急激な値上がりを演じ、この半月程度で10倍強に値を上げている。リップルは国際送金などでの展開が市場の関心を集めている。SBIは、発行体のリップル社に出資しているほか、「SBIリップルアジア」というジョイントベンチャーも傘下に持つ。こうしたなか、リップルの価格急騰とともにSBIに見直し買いが流入した。

■レーザーテック <6920>  3,220円  +374 円 (+13.1%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

レーザーテック<6920>は急反発し3000円大台を回復。半導体向けマスク関連装置を主力に展開し、半導体メーカーの微細化投資に向けた設備投資需要を背景に受注を拡大させている。18年6月期は研究開発への積極的な資金投下で利益の伸びは鈍化するものの、トップラインの伸び率は2割を超える見通し。2020年6月期には、研究開発コストが一巡し、営業利益段階で今期推定比約7割増と急拡大するとの予測も出ており、成長期待を背景とした投機資金の流入が加速している。

■スパークス・グループ <8739>  343円  +31 円 (+9.9%)  本日終値

スパークス・グループ<8739>が大幅続伸。午前11時ごろ、同社が運営者となりトヨタ自動車<7203>などの出資を受けて15年11月に設立した「未来創生ファンド」が、車載用画像認識ソフトウエアを開発するAIベンチャーのフィーチャ(東京都豊島区)と、次世代パワー半導体製造ベンチャーのFLOSFIA(フロスフィア、京都市西京区)に投資を実行したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。フィーチャは、独自に開発した機械学習アルゴリズムに基づき、ドライブレコーダーなどの車載用カメラから撮影された画像より人、車体、標識などの対象物を、同時に、高精度に、そして高速で検出することが可能な画像認識ソフトウエアを開発。一方のフロスフィアは、京都大学発のミストCVD技術を独自に発展させたミストドライ法を用い、パワーデバイス事業と成膜ソリューション事業に取り組むベンチャーという。なお、投資金額はいずれも非開示となっている。

■東海カーボン <5301>  1,504円  +109 円 (+7.8%)  本日終値

東海カーボン<5301>が大幅続伸し上場来高値を更新。昨年末に引き続き、黒鉛電極の需給逼迫による市況上昇やSGL GEホールディングスの米子会社買収などによる収益拡大期待が高まっているようだ。黒鉛電極は、米国の鋼材需要の回復や中国の環境規制強化に伴う電炉稼働率上昇で需要が急拡大。一方でメーカーはここ数年の市況低迷で生産能力を削減していたほか、中国メーカーも当局の環境規制の影響を受けて生産を抑えていることから市況が上昇している。黒鉛電極メーカー各社はこの恩恵を受けるとみられ、日本カーボン<5302>やSECカーボン<5304>、昭和電工<4004>なども買われた。

■日経レバ <1570>  22,130円  +1,310 円 (+6.3%)  本日終値

NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急反発。全上場銘柄のなかで断トツの売買代金をこなしながら2万1000円近辺のもみ合いをマドを開けて上放れてきた。日経平均株価は前日の米株高を追い風に一気に水準を切り上げ2万3000円ラインを突破、大引けでも2万3000円台を回復すれば1992年1月以来、実に26年ぶりとなる。NF日経レバは日経平均株価にリンクさせたETFで、ボラティリティは日経平均に対し2倍の値動きを想定した設定となっており、個人投資家資金を中心に人気が高い。

■東京エレクトロン <8035>  21,660円  +1,260 円 (+6.2%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>は1000円高超の上昇をみせ異彩を放っている。目先25日移動平均線を上に抜けてきた。前日の米株市場では半導体関連が買われ、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数が初の7000大台に乗せたほか、フィラデルフィア半導体株指数も大幅続伸で11月29日以来の1300台を回復した。これを受けて相対的に出遅れ感のある東京市場でも同社株を筆頭に半導体関連株に物色の矛先が向いている。

■コマツ <6301>  4,279円  +201 円 (+4.9%)  本日終値

コマツ<6301>が続伸し昨年来高値。米国ではトランプ大統領のインフラ整備計画への期待が膨らんでいるほか、中国の景気拡大への期待も浮上している。中国国家統計局が2日発表した12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は市場予想を上回ったほか、この日公表された同サービス部門PMIも良好だった。これを受け、中国経済の影響が大きい同社株への買いが流入している。

■任天堂 <7974>  43,210円  +2,020 円 (+4.9%)  本日終値

任天堂<7974>が大幅続伸。3日付の日本経済新聞で「『ポケモンGO』を開発・運営する米ナイアンティックが、中国で同ゲームの提供開始を検討していることが分かった」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、中国では米企業によるネットサービス提供は制限されているが、ナイアンティックでは中国ポータルサイト大手の網易(ネットイース)などから2億ドル(約220億円)を調達し、協力体制を得ることで規制をクリアするとしている。

■パークシャ <3993>  14,040円  +590 円 (+4.4%)  本日終値

PKSHA Technology<3993>が大幅高。昨年9月に上場した直近IPO銘柄の一角だが、マシーンラーニング・ディープラーニングを活用して業務効率化を実現するアルゴリズム製品を開発しており、人工知能(AI)関連の代表格に位置づけられる。自動運転やコネクテッドカー向けの新製品開発でも期待を担っており、注目が怠れない。18年9月期は営業利益段階で4割強の伸びが予想されている。

■朝日インテック <7747>  4,050円  +170 円 (+4.4%)  本日終値

朝日インテック <7747> [東証2]が大幅反発。業績面では、海外を中心に心臓の血管治療に使われるPTCAガイドワイヤーや貫通カテーテルの受注が好調だ。18年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益は前年同期比37.9%増の42.9億円に拡大し、四半期ベースの最高益を達成している。また、第1四半期経常利益の中間期計画に対する進捗率は68.8%と高水準で、業績上振れ期待も強い。

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