話題株ピックアップ【夕刊】(2):フェローテク、国際石開帝石、ポーラHD
■フェローテク <6890> 2,659円 +101 円 (+4.0%) 本日終値
フェローテックホールディングス<6890>が急反発、昨年来高値を更新。世界的に旺盛な半導体需要を背景に真空シールや温度調整用部材など半導体製造装置向け部品を手掛ける。中国に生産拠点を有し、半導体ウエハー需要の拡大に対応した生産能力増強に動いている。ここ数年来大幅増収増益を続けており、本業のもうけを示す営業利益は前17年3月期の41%増益に続き、今期も50%伸びを見込むなど高変化率が際立つ。11日付の日本経済新聞が「17年4~12月期の営業利益が前年同期比45%増の65億円となったようだ」と報じたことも足もとの株高を後押ししているもよう。2001年5月に2930円の上場来高値をつけており、約17年ぶりの最高値更新が意識される局面に入ってきた。
■コーセル <6905> 1,908円 +69 円 (+3.8%) 本日終値
コーセル<6905>は続伸し昨年来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は10日、同社株の目標株価を1600円から1700円に引き上げた。レーティングの「ホールド」は継続した。同社は昨年12月13日に18年5月期業績予想を増額修正しており、連結営業利益は30億6000万円から43億2000万円に見直した。自動車電装化の進展や、半導体製造装置の需要拡大、自動化投資の需要増などが寄与している。同証券では、今5月期の同利益は50億円(前期比43%増)と再増額を予想している。ただ、中期成長率は低く上値余地は限定的ともみている。
■コメダホールディングス <3543> 2,156円 +70 円 (+3.4%) 本日終値
コメダホールディングス<3543>が3日ぶりに反発し上場来高値を更新。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年3~11月)連結決算が、売上高190億8000万円(前年同期比8.2%増)、営業利益53億1700万円(同2.3%増)、純利益36億200万円(同7.1%増)と増収増益だったことが好感された。東日本および西日本エリアを中心に積極的に出店を進めたほか、新業態の「コメダ謹製 やわらかシロコッペ」の出店を開始するなどし、新規に44店舗を出店したことが寄与した。また、新商品の「ドミグラスバーガー」などが好調で、FC店向けの卸売り収入も増加した。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高260億4700万円(前期比8.3%増)、営業利益72億4300万円(同5.2%増)、純利益48億7600万円(同8.2%増)の従来見通しを据え置いている。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,506円 +39.5 円 (+2.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>、JXTGホールディングス<5020>が連日の昨年来高値。10日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近2月物が前日比0.61ドル高の1バレル63.57ドルに上昇。14年12月以来、約3年1カ月ぶりの高値水準となった。米エネルギー情報局が、発表した米原油在庫は市場予想を上回り減少したことから、需給引き締まり期待が膨らんだ。この原油高を受け、石油関連株には業績改善期待が膨らんでいる。
■エービーシー・マート <2670> 6,800円 +170 円 (+2.6%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>が続伸、5日移動平均線を足場に一気に上放れてきた。積極的な新規出店で業容を拡大、「ナイキ」など海外有力ブランドのスニーカーが業績に貢献している。10日取引終了後に発表した18年2月期第3四半期累計(17年3~11月)の連結決算は売上高が1886億3700万円(前年同期比5.4%増)、経常利益は335億5900万円(同2.6%増)と増収増益を確保。特に9~11月期でみれば経常利益は12%増と2ケタ伸長をみせており、足もとの収益好調を評価する形で買いを引き寄せている。
■ポーラHD <4927> 4,080円 +55 円 (+1.4%) 本日終値
ポーラ・オルビスホールディングス<4927>が反発。SMBC日興証券が10日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を3740円から4810円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社は従来、国内の既存客を主たるターゲットとした堅実な成長を確保するスタンスだったが、17年12月より相次いで顧客接点拡大へ向けた新施策を打ち出している点に注目。同証券ではこれをブランド戦略の転換点と捉え、POLAブランドが国内外で拡大フェーズに移行するという見方へ改めており、それに伴い17年12月期の業績推計を営業利益393億円から387億円(会社予想380億円)へ、18年12月期予想を同416億円から433億円へ、19年12月期を同471億円から505億円へ引き上げている。
■良品計画 <7453> 35,300円 +400 円 (+1.2%) 本日終値
良品計画<7453>は反発。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年3~11月)連結決算が、売上高2799億5100万円(前年同期比13.3%増)、営業利益335億3800万円(同13.1%増)、純利益232億7100万円(同16.4%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。国内で「ウールシルク」や「ヤクウール」シリーズのニット製品や、「脇に縫い目のない」シリーズのパジャマなどが好調だった。また、「脚付マットレス」や「体にフィットするソファ」などの定番家具や、食品では「チョコがけいちご」シリーズが売り上げを牽引し、業績押し上げに貢献した。なお、円高の影響で第2四半期まで減益だった東アジア事業は第3四半期(9~11月)に入り増益に転じているという。18年2月期通期業績予想は、売上高3778億円(前期比13.4%増)、営業利益426億円(同11.3%増)、純利益288億円(同11.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■住友金属鉱山 <5713> 5,491円 +48 円 (+0.9%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が続伸で昨年来高値を更新したほか、三菱マテリアル<5711>、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>、大紀アルミニウム工業所<5702>など非鉄株が軒並み高に買われた。原油市況の上昇に歩調を合わせるように非鉄市況も上昇しており、前日はLME銅先物価格が1トン当たり51ドル高の7153ドルに買われたほか、アルミやニッケル市況なども上昇している。これを背景に非鉄セクターには総花的な買いが流入している。
■三菱UFJ <8306> 881.9円 +5.1 円 (+0.6%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続伸。ここ米長期金利の上昇や米金融規制の緩和期待などを背景に上げ足を強めていたが、きょうも全体地合い軟化のなかも買い優勢の動きとなった。米10年債利回りは前日に一時2.59%まで上昇、銀行セクターにとって運用環境の改善が意識され、前日の米国株市場では主要3指数は下げたものの、ゴールドマン・サックスやシティグループなどの大手金融株は買われた。東京市場でもメガバンクにとって米長期金利上昇と金融規制緩和は収益機会拡大につながる好材料として意識されている。
株探ニュース