来週の株式相場見通し=円高進行を背景に短期調整も、中長期の先高期待は堅持
来週(15~19日)の東京株式市場は、中長期的な先高期待感と、外国為替市場での円高進行警戒などを背景とした短期的な調整懸念が同居する投資家心理のなかで、日経平均株価は引き続き2万3500円水準を挟んでの値固めの動きとなりそうだ。想定レンジは2万3200~2万3800円とする。
市場関係者からは「きょうの東京株式市場は、相場の好悪両面を垣間見ることができるやや複雑な地合いとなった。良い面としては、株価指数オプション1月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う取引が加わったこともあり、東証1部の売買代金は3兆2196億円と市場エネルギーが再び膨らんだこと。また、東証1部の小型株や東証2部、新興市場の銘柄が総じて堅調な値運びとなった。マイナス面としては、ファーストリテイリング<9983>とファナック<6954>の両銘柄の上昇で日経平均を約138円押し上げたものの、終値は3日続落となった。東証1部の値下がり銘柄数が1385と全体の7割近くに達したことが挙げられる」との見方が出ていた。
このほかに、今週後半から日本に比べてひと足先に発表が本格化している米企業の17年10~12月期の決算内容や、上昇基調にある原油価格の動向も注視が必要だ。
日程面では、黒田総裁が日銀支店長会議で挨拶、12月のマネーストック(15日)、12月の国内企業物価指数、11月の第3次産業活動指数、12月の訪日外国人客数(16日)、11月の機械受注(17日)に注目。海外では、キング牧師誕生日で米株式市場は休場(15日)、米1月のNY連銀製造業景気指数(16日)、米12月の鉱工業生産・設備稼働率(17日)、米12月の住宅着工件数、中国10~12月期のGDP、中国12月の鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資(18日)、米1月のミシガン大学消費者信頼感指数(19日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)