話題株ピックアップ【夕刊】(3):野村、トヨタ、サイステップ

注目
2018年1月15日 15時29分

■野村ホールディングス <8604>  740.1円  +12.1 円 (+1.7%)  本日終値

野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など大手をはじめ証券株が総じて上値追い態勢にある。東京株式市場は年初から、海外投資家の買いを背景に大きく水準を切り上げ、全体売買代金も大発会から3兆円を超えるなど活況を呈している。前週後半は3日続落と調整を入れたものの下げは小幅にとどまり、下値では買い意欲が強い。こうしたマーケットの高環境を享受して、証券セクターは売買手数料の増加や投信など運用成績の向上を見込んだ買いを誘っている。

■野村総合研究所 <4307>  5,410円  +80 円 (+1.5%)  本日終値

12日、野村総合研究所 <4307> が発行済み株式数の4.9%にあたる1300万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は1月31日。

■ホギメディカル <3593>  8,750円  +120 円 (+1.4%)  本日終値

12日、ホギメディカル <3593> が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■クレハ <4023>  8,300円  +110 円 (+1.3%)  本日終値

クレハ<4023>が続伸し昨年来高値を更新。この日、2月1日出荷分からカセイソーダを30%以上の値上げすると発表しており、採算改善への期待から買いが入ったようだ。アジア地域を中心とした需要の拡大を背景に、世界的に需給バランスが締まった状態が継続する見通しである一方、安定供給体制維持のための製造設備および充填設備の維持・更新投資の増大や、輸送費の上昇が継続していることから値上げを判断したという。

■住友理工 <5191>  1,293円  +14 円 (+1.1%)  本日終値

住友理工<5191>が3日ぶりに反発。東海東京調査センターが14日付で、「アウトパフォーム」を再確認し、目標株価を1450円から1640円に引き上げたことが好材料視されたようだ。会社側では、昨年10月30日に18年3月期の最終利益予想を65億円から55億円へ下方修正した。上期の業績が計画下振れとなったためだが、同センターでは上期の下振れ要因となった海外での新製品立ち上げに伴う生産ロスを下期に解消するとみて、会社修正計画に対して上振れすると予想。また、続く19年3月期は、世界的な低燃費ターボの需要増を受けてゴム製品の受注好調が続くとみて、営業利益は前期比13%増の170億円と2ケタ増益を見込んでいるという。

■トヨタ自動車 <7203>  7,653円  +75 円 (+1.0%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が反発。外国為替市場で1ドル=110円70銭台へと円高が進行するなかにあって、大口の実需買いが入り株価を支えた。市場では「買い主体は海外投資家とみられる」(大手ネット証券アナリスト)と指摘。そのなか、トヨタの株高の背景について「為替の円高はマイナス材料には違いないが、米国を中心とする世界景気の拡大に対する期待感がそれを上回っている。同社の今期想定為替レートである1ドル=110円を挟んでプラスマイナス2円の範囲内であれば、投資行動に多大な影響は与えない。ただし、1ドル=108円を切るような円高に発展した場合は株価面への影響も回避しにくいだろう」(同)としている。

■ヒトコム <3654>  2,473円  -500 円 (-16.8%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率2位

ヒト・コミュニケーションズ<3654>がストップ安。前週末12日の取引終了後に発表した第1四半期(17年9~11月)連結決算が、売上高157億9800万円(前年同期比2.1倍)、営業利益7億8100万円(同1.3%減)、純利益4億1400万円(同13.1%減)となり、売上高が2倍強になったにもかかわらず、営業利益が減益となったことが嫌気された。同社は、家電量販店の販促支援が主力事業だが、一部クライアント企業で収益性の高い案件の受注が減少したことで採算が悪化。また、モバイル分野で高速無線通信への加入促進を業務内容とする業務運営事務局の受注規模が縮小したことも利益を圧迫したという。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高637億円(前期比83.2%増)、営業利益34億6000万円(同33.0%増)、純利益17億4600万円(同18.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■三栄建築設計 <3228>  2,416円  -242 円 (-9.1%)  本日終値  東証1部 下落率7位

三栄建築設計<3228>は大幅続落。12日の取引終了後に発表した第1四半期(17年9~11月)連結決算が、売上高158億6100万円(前年同期比30.9%増)、営業利益5億7300万円(同31.1%減)、純利益3億3100万円(同48.1%減)と大幅減益だったことが嫌気された。主力の戸建て分譲の契約状況が順調に推移していることから売上高は大幅増収となったが、利益率の高くない個別の大型収益不動産の売却や前第1四半期と比較して子会社シード平和<1739>の売り上げ割合が高くなっていることからから売上総利益率が低下。また、所有不動産およびファミリーマンションの広告宣伝費が先行していることなども利益を圧迫した。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高1171億1100万円(前期比16.4%増)、営業利益104億7700万円(同10.3%増)、純利益65億8600万円(同9.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■プレナス <9945>  2,205円  -157 円 (-6.7%)  本日終値

プレナス<9945>が大幅続落し昨年来安値。12日の取引終了後、18年2月期の連結業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は1503億円から1466億円(前期比4.0%増)へ見直したほか、営業利益は75億円から54億円(同24.9%減)へ、最終利益は43億円から24億円(同40.5%減)へ修正した。仕入れコストや人件費などの店舗運営コストが上昇したことが業績の悪化要因となった。

■ファーストブラザーズ <3454>  1,594円  +300 円 (+23.2%) ストップ高   本日終値

12日、ファーストブラザーズ <3454> が決算を発表。17年11月期の連結経常利益は前の期比16.4%減の30.6億円になったものの、続く18年11月期は前期比45.7%増の44.5億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は投資運用事業におけるフィー収入が大幅に減少したことが響き、上場以来初の減益となった。一方、今期は前期に売却を予定していた不動産投資案件の期ずれ分など寄与し、20.3%の大幅増収を見込む。業績回復に伴い、今期の年間配当は前期比3円増の18円に増配する方針としたことも支援材料となった。株価は昨年来高値を更新した。

■レイ <4317>  862円  +150 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値

レイ<4317>がカイ気配で始まり大幅高、25日移動平均線との上方カイ離解消と同時に一気に上値指向を強めている。同社はイベントやコマーシャル(CM)用のデジタル映像を制作するが、テレビ朝日ホールディングス<9409>との資本・業務提携で昨年12月初旬に株価を急騰させた経緯がある。足もとの業績もテレビCM制作が好調で収益を押し上げている。12日取引終了後に発表した18年2月期第3四半期累計(2017年3月~11月)の連結決算は売上高が88億200万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は4億6700万円(同3倍)、最終利益は3億1900万円(同4.4倍)と高変化を示し、これがポジティブサプライズとなった。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、営業利益4億4000万円(前期比21.1%増)予想を第3四半期時点で既に超過している。これがポジティブサプライズとなった。

■IGポート <3791>  2,311円  +400 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

12日、IGポート <3791> [JQ]が決算を発表。18年5月期上期(6-11月)の連結経常利益が前年同期比59.2%増の3.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。海外販売を中心に好調だった「魔法使いの嫁 シリーズ」や、「黒子のバスケ」「進撃の巨人」など、二次利用による印税・収益分配金を得る版権事業の収益が急拡大したことが寄与。出版事業で「魔法使いの嫁」「リィンカーネーションの花弁」シリーズなどの販売が大きく伸びたことも収益を押し上げた。第1四半期の同利益は1.9億円の赤字だっただけに、大幅増益へ転換したことが好感されたようだ。

■サイバーステップ <3810>  3,255円  +500 (+18.1%) ストップ高   本日終値

12日、サイバーステップ <3810> [東証2]が18年5月期の連結経常利益を従来予想の8600万円→4億5000万円に5.2倍上方修正。従来の76.4%減益予想から一転して23.3%増益を見込み、一気に12期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。テレビCM効果でオンラインクレーンゲーム「トレバ」の課金収入が想定より伸びることが寄与。スマートフォン向けゲーム新作「Q&Qアンサーズ」の好調も上振れに貢献する。

●ストップ高銘柄

アライドHD <6835>  154円  +50 円 (+48.1%) ストップ高   本日終値

岡藤ホールディングス <8705>  222円  +50 円 (+29.1%) ストップ高   本日終値

アサカ理研 <5724>  2,626円  +500 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値

など、19銘柄

●ストップ安銘柄

DDホールディングス <3073>  4,460円  -1,000 円 (-18.3%) ストップ安   本日終値

ユナイテッド <2497>  3,490円  -700 円 (-16.7%) ストップ安   本日終値

U&C <3557>  5,970円  -1,000 円 (-14.4%) ストップ安   本日終値

クックビズ <6558>  4,225円  -700 円 (-14.2%) ストップ安   本日終値

など、5銘柄

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.