欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、引き続き米株動向にらみ

通貨
2018年2月6日 17時25分

今日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。本日の米株も東京市場時間帯での先物の軟調展開から続落が予想され、リスク回避的な円買いが優勢となる見通し。ただ、株安の進行に比べドル・円の下落ペースは鈍く、今晩の米株価の下げ幅が前日を下回れば、ドル・円の一段安は回避される可能性があろう。

前週末に発表された米国の1月雇用統計の堅調な内容を受け、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースの加速をにらんだ米長期金利の急上昇で、米国株の下落基調が強まっている。米10年債利回りは一時2.88%台まで上昇した後、2.64%台なで低下しており、長期金利は落ち着きを取り戻しつつある。ただ、米国株はNYダウなど2018年に入っても過去最高値を更新してきた反動で、前日は1600ドル近くも下げる場面があった。それを受けて、外為市場ではリスク回避的な円買いが主導する展開になっており、ドル・円は目先どこまで下げるか予測しにくい状況で、今晩の取引も米国株の動向次第となりそうだ。

本日のアジア市場では、日経平均株価が前日比一時1600円安となったことで(1071円安で終了)、円買いが優勢になり、ドル・円は一時108円46銭まで下落した。米ダウ先物は一時850ドル安となっており、今晩も米株の大幅続落によりドル売り・円買いに振れやすい展開が予想される。ただ、ドル・円の下げ幅はユーロ・円やポンド・円などクロス円の下げ幅を下回っており、目先の下値メドは1月26日に付けた108円28銭辺りとみられている。その水準を維持できればショートカバーが見込まれ、「109円台を回復する可能性はある」(ある短期筋)との指摘があり、株安に振れてもドル・円の下げは抑えられそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】

・22:30 米・12月貿易収支(予想:-521億ドル、11月:-505億ドル)

・22:30 カナダ・12月貿易収支(予想:-23.2億加ドル、11月:-25.4億加ドル)

・22:50 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米国経済と金融政策)

・24:00 米・12月JOLT求人件数(予想:596.1万件、11月:587.9万件)

・03:00 米財務省3年債入札(260億ドル)

《CS》

提供:フィスコ

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