今週の【早わかり株式市況】急反発、米中貿易摩擦と朝鮮半島情勢への懸念後退で買い優勢
今週の株式市場は、米中貿易摩擦と朝鮮半島情勢への懸念後退で日経平均株価は急反発した。
週初の26日は前週末の米株安や為替の円高警戒感から朝方こそ安く始まったものの、その後は押し目買いが入り切り返した。後場には先物主導で買い優勢となり日経平均はプラス転換して着地した。
翌27日は前日に米中貿易摩擦への懸念後退で米株市場が急騰したことを受けて買いが先行。円安も追い風に次第高となり日経平均は551円高と高値引けで2万1000円台を回復した。28日は前日の米株市場がハイテク株中心に売られ大幅反落したことから終始売り優勢となり反落した。29日は朝鮮半島情勢の緊張緩和やそれに伴う円安を背景に朝方買い優勢で始まった後は売りに押され一時マイナス圏に沈む場面もあった。後場終盤に海外筋の買い戻しでプラス圏に再浮上して着地した。
週末の30日は前日の米株市場がハイテク株に買い戻しが入り大幅反発したことが好感され終始買い優勢となり、日経平均は大幅に続伸した。
日経平均株価は、前週比836円(4.06%)高の2万1454円と急反発して取引を終えた。週間の値幅は1165円と、前週の1099円からわずかながら拡大した。
名実ともに新年度入りする来週は日経平均が25日移動平均線に接近したことで、上値を押さえられる可能性がある。もし、上抜けば2万2000円を目指す展開が想定される。
重要イベントとしては、国内では2日朝に発表される3月日銀短観や6日発表の2月景気動向指数が注目される。海外では5日発表の米国2月貿易収支や6日発表の米国3月雇用統計に注視が必要だろう。
◆マーケット・トレンド(3月26日~30日)
【↑】 3月26日(月)―― 反発、朝安も先物主導で買い戻されプラス浮上
日経平均 20766.10( +148.24) 売買高15億7728万株 売買代金 2兆8309億円
【↑】 3月27日(火)―― 続急騰・551円高、米株高と円安で高値引け
日経平均 21317.32( +551.22) 売買高16億4385万株 売買代金 3兆2137億円
【↓】 3月28日(水)―― 反落、米ハイテク株安で売り優勢も終盤下げ渋る
日経平均 21031.31( -286.01) 売買高14億1231万株 売買代金 2兆7387億円
【↑】 3月29日(木)―― 反発、朝高後マイナスも海外勢の買い戻しで終盤再浮上
日経平均 21159.08( +127.77) 売買高13億2442万株 売買代金 2兆5507億円
【↑】 3月30日(金)―― 大幅続伸、米ハイテク株高でリスク選好の買い優勢
日経平均 21454.30( +295.22) 売買高11億4075万株 売買代金 2兆1486億円
◆セクター・トレンド(3月26日~30日)
(1)全33業種が上昇、1月1週以来
(2)信越化 <4063> など化学、東海カ <5301> などガラス・土石といった素材株が大幅反発
(3)リクルート <6098> などサービス、ファストリ <9983> など小売りといった内需株が買い戻された
(4)三菱重 <7011> など機械、トヨタ <7203> など自動車といった輸出株も堅調
(5)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険といった金融株は総じて戻り鈍い
株探ニュース