話題株ピックアップ【夕刊】(3):ローソン、マーケットE、メディアドゥ
■イズミ <8273> 6,840円 -470 円 (-6.4%) 本日終値 東証1部 下落率8位
イズミ<8273>が3日続落し新安値。11日の取引終了後に19年2月期の業績は連結営業利益が前期比4%減の371億円の見通しと発表した。この予想に対して、市場からは「ネガティブ」との見方が出ている。減益は一過性の費用の増加によるもので、アナリストからは結局、今期営業利益は前期比7%増の410億円前後へ増額修正されるとの見方も出ている。しかし、この日の株価は売りが膨らみ、3月26日につけた6580円の安値を一時割り込んでいる。
■イオンファンタジー <4343> 5,850円 -360 円 (-5.8%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が大幅反落。11日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想は、売上高777億円(前期比7.7%増)、営業利益66億円(同10.5%増)、純利益33億円(同10.5%増)と2ケタ営業増益を見込むものの、株価は決算期待から3月下旬以降上昇しており、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。今期は、好調が続く国内事業で遊戯機械の品揃えをさらに拡充し、確実に増益を図るとともに、インドアプレイグラウンドなどの新業態の開発や、新事業のネットクレーンゲーム事業の確立を狙う見通し。また、中国およびASEAN地域で100店舗以上の積極出店を計画し、海外事業のさらなる成長を図る方針だ。なお、18年2月期決算は、売上高721億7400万円(前の期比10.9%増)、営業利益59億7000万円(同58.4%増)、純利益29億8600万円(同75.9%増)だった。同時に21年2月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、売上高888億円、営業利益80億円を目指す。今後3年間で国内30店舗、海外410店舗を出店するほか、他社に真似できない商品の拡大やブランディングの推進、アジアシフトの加速などで成長を図るとしている。
■ローソン <2651> 6,740円 -350 円 (-4.9%) 本日終値
ローソン<2651>とユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>の株価が明暗を分けている。ローソンは朝方ウリ気配で始まり急落。これは同社が11日取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で営業総収入は7320億円(前期比11.4%増)と2ケタ増収を確保するものの、営業利益は600億円(同8.8%減)、最終利益は280億円(同4.4%増)と減益を見込んでいることで、これが大きく嫌気された。人手不足に対応するための省力化投資負担が利益の足かせとなる見通し。3月9日につけた年初来安値6650円を一気に下回り、14年4月以来およそ4年ぶりの安値圏に沈んだ。一方、ユニーファミマが同日の後場取引時間中に発表した19年2月期の連結業績予想は営業収益が1兆2702億円(前期比0.4%減)と微減を見込む一方、営業利益は685億円(同2.4倍)、最終利益は400億円(同18.8%増)予想と好調だ。こちらは「サークルK」や「サンクス」のファミリーマートへの一本化が進捗し統合効果が利益面に反映される見通し。前日は地合い悪もあって売りに押されたが、きょうは改めて買い直された。
■マーケットE <3135> 874円 +150 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
ネットに特化したリユース品の買取販売を手掛けるマーケットエンタープライズ <3135> [東証M]が急反騰。11日、RECYCLE POINT TOKYOから中古医療機器事業を譲受し、同事業に参入すると発表したことが買い材料視された。事業譲受とあわせて、買取サイト「医療機器高く売れるドットコム」を新設する。全国10拠点の物流網と2ヵ所のコールセンターによる最短即日での出張買取を特長とし、全国規模で中古医療機器買取に対応する。同社の中古商品買取における高いノウハウとRECYCLE POINT TOKYO が持つ海外40ヵ国、400社以上の顧客ネットワークを活かし、中古医療機器業界のリーディングカンパニーを目指すとしている。
■メディアドゥ <3678> 1,931円 +254 円 (+15.2%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
メディアドゥホールディングス<3678>が急騰。電子書籍の取次を手掛けているが株価は年初から下値模索の展開にあり、今週9日に年初来安値をつけていた。市場では「政府が漫画やアニメなどのコンテンツを無断でネットに掲載する海賊版サイトへの対応として、接続を強制遮断する措置を検討する方向で動きだしたことが伝っており、取次業務を手掛ける同社にとっては追い風材料となるとの思惑が働いた。同社株は今年に入り株価水準を大きく切り下げ底値圏にあっただけに買いが入りやすかった」(国内ネット証券)としている。
■アイエックス・ナレッジ <9753> 800円 +71 円 (+9.7%) 本日終値
アイエックス・ナレッジ<9753>が急反騰。メガバンクや生損保など金融機関向けを強みとする独立系ソフト開発会社でコンサルティングや保守も手掛けている。また、最近は人工知能(AI)関連分野も育成し業容を広げている。みずほ情報総研を取引先におき、ブロックチェーン分野を深耕、みずほフィナンシャルグループ<8411>が提唱した仮想通貨「Jコイン」構想などでも、ビジネスチャンスを得る可能性がある。
■グランディーズ <3261> 540円 +32 円 (+6.3%) 本日終値
グランディーズ<3261>が4連騰。大分県を地盤とする不動産会社で低価格の建売住宅を主力とし、投資用民泊ビルの開発にも注力している。福岡は訪日観光客も多く、インバウンド向け宿泊施設で商機を捉える公算が大きい。18年12月期は営業利益段階で前期比4%増の3億5000万円を計画、PER8倍で株価指標面でも割安感が顕著だ。
■石川製作所 <6208> 2,360円 +138 円 (+6.2%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
石川製作所<6208>が大幅高で3連騰、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス接近で底入れの動きをみせているほか、豊和工業<6203>も買い優勢となった。新興市場では細谷火工<4274>などが上昇した。シリアを巡る軍事的緊張の高まりはアサド政権を支援する米ロ対立への構図にも発展しており、地政学リスクが強く意識されている。これを受け、防衛関連に位置づけられる銘柄群に目先値幅取りを狙った資金が買いを入れた。
■アンドール <4640> 717円 +33 円 (+4.8%) 本日終値
アンドール<4640>がマドを開けて買われ大幅高。同社はCAD・CAMのパッケージソフトを中心にシステム開発を行うが、自動車や電機業界向けに旺盛な需要を取り込んでいる。3Dデータの作成から3Dプリンターでの造形までを一貫してサポートする3Dソリューションで優位性を持ち、18年3月期は営業利益段階で前期比31%増の2億3000万円予想。また、今期も3次元CADシステムなど主力部門が収益に貢献する見通しで増益基調が堅持されそうだ。
●ストップ高銘柄
太洋工業 <6663> 784円 +100 円 (+14.6%) ストップ高 本日終値
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
ヒューマンA <6575> 3,600円 -700 円 (-16.3%) ストップ安 本日終値
以上銘柄
株探ニュース