富田隆弥の【CHART CLUB】 「夏相場、二段下げ懸念」

市況
2018年5月26日 10時00分

◆3月26日安値(2万0347円)から9週を経過し、日経平均株価は「ここから高値をつけやすいタイミングになる」と前回触れたが、早くもその兆しが出てきた。

◆日経平均は5月21日に高値2万3050円をつけたあと22日42円安、23日270円安、24日252円安と3日間で565円下げ(24日終値2万2437円)、日足は三羽ガラスとなり下値抵抗線と25日移動平均線(2万2504円)を割り込んだ。過熱を帯びていたRCIや騰落レシオなどのテクニカル指標も高値圏で陰転するなど、チャートは変化日の高値示現から調整入りを示唆する。そうなると「セル・イン・メイ(株は5月に売れ)」の格言が今年も当てはまることになる。

◆先週はトランプ米大統領が米朝会談の開催中止や自動車輸入関税引き上げなどをツイートで臭わし、マーケットを混乱に陥れた。ツイートで不安を募らせては、そのあと不安を解消してショートカバーを強いらせて株価をツリ上げるのがトランプ流であるだけに、今度も不安を解消させて株価を上昇させる可能性はある。だが、オオカミ少年の如くトランプ流がいつまでも通用するとは限らない。また、米朝会談(6月12日予定)に関しては24日夜に中止が伝わったが、マーケットは先に期待で上げていただけにこれまでのトランプ流と順番が異なるので、それなりの失望売りは覚悟すべきだろう。

◆週足は今年1月高値2万4129円から3月2万0347円まで3782円幅の調整を入れた。5月21日2万3050円が戻り高値になるなら二段下げの目安としてN波1万9268円、V波1万7644円などが浮上する。信用買い残は5週連続減少とはいえ依然3兆3000億円と高水準。6月から夏相場となるが、1月の高値期日が巡ってくるのが7月下旬だけに早目に夏休みをとるのも悪くない。

(5月24日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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