明日の株式相場見通し=海外動向に翻弄される地合い、買い見送り姿勢継続
あす(31日)の東京株式市場は、引き続き国内に買い手掛かり材料が乏しいなか、海外株式市場や外国為替相場の動向に翻弄される地合いとなりそうだ。世界同時株安的な流れのなかで、海外投資家はリスクオフの姿勢を強めており、3月下旬以降ほぼ一本調子に上昇してきた日本株の株価指数先物に、損失回避を目的とした売りを継続する可能性がある。
市場関係者からは「イタリア・ショックによって、きょうの日経平均は、心理的フシ目の2万2000円を一時割り込む場面もあった。チャート面でも75日や13週の移動平均線が急接近しており、これらを割り込むと調整が長引く可能性もある。21日には一時、1ドル=111円台前半まで進行していた円安・ドル高が、30日には一時、1ドル=108円台前半まで反転してきたことの影響は大きい。市場でもてはやされてきたゴルディロックス(適温)相場の環境が大きく揺らいでいることは確か」との見方が出ていた。
日程面では、印刷および集客支援のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」を中心とした印刷事業、物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」を中心とした運送事業など、産業ごとのシェアリングプラットフォームの創出を手掛けるラクスル<4384>が東証マザーズ市場に新規上場する。
このほかでは、4月の鉱工業生産指数・住宅着工統計、4月の建設機械出荷額に注目。海外では、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議、中国5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)、5月のユーロ圏消費者物価、4月のユーロ圏失業率、米4月の個人消費支出が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)
最終更新日:2018年05月30日 18時01分