上方修正“先回り”【業績上振れ】候補 17社選出 <成長株特集>
東京株式市場は手がかり材料難の状態が続いている。そうしたなか個別材料株への物色人気は強く、業績上方修正を発表した銘柄には買いが集中するケースも多くみられる。本特集では、株探プレミアム会員向けに提供している【業績修正履歴】をもとに、向こう1ヵ月に業績上方修正が期待できる銘柄を探ってみた(6月21日現在)。
上場企業の決算発表スケジュールは毎年一定していることが多く、業績修正を発表するタイミングも同じ時期になりやすい。今月上方修正した企業を見ると、グッドコムアセット <3475> 、クミアイ化学工業 <4996> 、ミロク <7983> [東証2]、スター・マイカ <3230> などは昨年も6月に上方修正している。業績修正の時期を予測するには、過去のデータが大変参考になる。
今回は直近の四半期決算で経常利益(累計)の通期計画に対する進捗率が過去平均を上回っている銘柄に注目してみた。本決算月にかかわらず、時価総額30億円以上の銘柄を対象に、(1)経常利益の対通期計画進捗率が過去5年平均を上回っている、(2)昨年の6月15日~7月15日に上期もしくは通期業績を上方修正した、といった条件を満たした17社を上方修正する有力候補として選び出した。下表では、選出した17社を対象四半期ごとに分け、同じ対象四半期では対通期進捗率が高い順に並べた。※「★」は2年以上連続で上方修正している銘柄。
なかでも、数年連続で上方修正している銘柄は、今年も上方修正する可能性が高いとみられ注目したい。アクシーズ <1381> [JQ]は4年連続、アヲハタ <2830> [東証2]は3年連続、ノダ <7879> [東証2]、ネクステージ <3186> 、小林製薬 <4967> 、エムビーエス <1401> [東証M]は2年連続で、ほぼ同時期にそれぞれ経常利益を上方修正している。昨年の修正日を目安に上方修正の先回り買い候補として吟味してみてはいかがだろう。
◆対象四半期【第1四半期】
対通期 進捗率 予想 昨年の
コード 銘柄名 進捗率 5年平均 PER 修正日
<3244> サムティ 34.1 19.8 8.5 7/10
<2830> アヲハタ 28.4 24.5 32.6 6/27 ★
<4187> 大有機 27.8 22.1 13.5 7/ 6
<7879> ノダ 26.2 23.2 6.1 7/ 7* ★
<3186> ネクステージ 23.5 21.4 36.2 6/30* ★
<9872> 北恵 22.6 19.8 15.0 6/29
<4967> 小林製薬 21.8 20.1 43.9 7/ 3* ★
<3267> フィルC 20.6 2.6 110 7/13
<3201> ニッケ 20.1 17.0 14.5 7/12
◆対象四半期【第2四半期累計】
<6255> エヌピーシー 131 68.1 29.9 7/11
◆対象四半期【第3四半期累計】
<2678> アスクル 106 67.8 44.5 6/19
<1377> サカタタネ 93.1 89.4 33.7 7/ 6
<6044> 三機サービス 84.4 57.8 25.6 7/ 5
<1401> エムビーエス 79.9 70.7 51.7 7/11 ★
<1381> アクシーズ 79.6 71.9 12.2 7/ 3 ★
<8886> ウッドF 79.0 41.2 7.4 7/ 7
<3349> コスモス薬品 78.4 75.2 29.6 7/ 6
※「対通期進捗率」は対象四半期の通期計画に対する進捗率。単位は%
「*」は上期業績予想の修正発表日。
株探ニュース