前場に注目すべき3つのポイント~半導体関連やファーストリテが重石になる可能性も
4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:半導体関連やファーストリテが重石になる可能性も
■決算チェック:ヤマシタヘルス、業績予想の修正及び配当予想の修正を発表
■前場の注目材料:スズキ、アルジェリア生産、年10万台、小型車、アフリカ深耕
■半導体関連やファーストリテが重石になる可能性も
4日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。3日の米国市場は独立記念日の前日で午後1時までの短縮取引で閑散取引となる中、原油相場の上昇を受け、エネルギーセクターを中心に買いが先行。しかし、中国の裁判所が半導体のマイクロン・テクノロジーの販売禁止を命じたことが明らかになるなか、ハイテク銘柄を中心に売りが広がり、下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の21700円。円相場は1ドル110円50銭とやや円高に振れて推移している。
昨日の日経平均は一時21500円台まで下げる格好となり、一目均衡表では雲下限を割り込む局面もみられた。一先ず下ヒゲを形成し、終値では雲下限を上回ったことから、心理的な支持線として意識されやすいところであろう。ただし、明確なボトム形成とは見られず、依然として下値不安の強い状況。米中は6日に追加関税を発動する見通しのなかで、貿易摩擦の長期化への警戒から、売り方優位の需給状況にもなりそうだ。足元で進む人民元安において、中国政府が元安阻止の介入姿勢を強めていないことも不安要因となり、中国関連などに対する利益確定の流れに向かわせよう。
また、米国市場は4日が独立記念日で休場となるため、海外勢のフローは限られるとみられる。薄商いの中を、先物主導のインデックス売買に振らされやすい状況は続きそうである。その他、ファーストリテが発表した国内ユニクロの6月既存店売上高は前年同月に比べ、4.0%減となった。指数インパクトの大きいファーストリテが重石になる可能性も警戒される。米マイクロン・テクノロジーの下落を受けた、半導体関連の動向も注目されるところ。一方で、ADR市場ではTDK<6762>や日東電<6988>、太陽誘電<6976>の堅調さが目立っており、下支えに期待したいところ。その他、高値更新が続くZUU<4387>など動きの強い直近IPO銘柄などにも短期資金が集中しやすいだろう。
(村瀬 智一)
■ヤマシタヘルス、業績予想の修正及び配当予想の修正を発表
ヤマシタヘルス<9265>は3日、18年5月期通期連結業績予想を修正。営業利益は3億7300万円と従来の2億4000万円から上方修正した。、大型の設備案件の減少により、主として一般機器分野における医療機器備品の売上高が予想を下回って推移。一方、SPD 契約施設における医療機器消耗品の売上が順調に増加した。また、医療機器製造・販売業におきましては、グループ会社開発の整形外科用インプラント製品の販路が順調に拡大した。の上方修正を踏まえ、期末の配当予想を前回公表している1株当たり19円から、同25円に増額修正した。
■前場の注目材料
・日銀が大規模緩和継続
・米原油先物は上昇(74.14、+0.20)
・米長期金利は低下
・独連立政権は崩壊回避
・スズキ<7269>、アルジェリア生産、年10万台、小型車、アフリカ深耕
・SUBARU<7270>、民間ヘリ再参入、宇都宮に整備工場、米ベルと世界開拓
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:30 原田日銀審議委員が講演
<海外>
・10:30 豪・貿易収支(5月) 12.00億豪ドル 9.77億豪ドル
・10:30 豪・小売売上高(5月) 0.3% 0.4%
・10:45 中・財新サービス業PMI(6月) 52.7 52.9
・10:45 中・財新総合PMI(6月) 52.3
《HT》
提供:フィスコ