話題株ピックアップ【夕刊】(3):J・TEC、ホトニクス、ファストリ

注目
2018年7月4日 15時23分

■Jティッシュ <7774>  1,169円  +4 円 (+0.3%)  本日終値

ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>はしっかり。3日の取引終了後、メラノサイト(色素細胞)を保持した自家培養表皮「ACE02」の治験計画届書を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出したと発表しており、これを好感した買いが入った。同治験は、尋常性白斑およびまだら症など安定期の白斑患者を対象としたもの。白斑は、皮膚に存在するメラノサイトが減少し皮膚の色が白く抜ける疾患で、特に、後天的にメラノサイトが破壊されて発症する尋常性白斑や、先天的な遺伝子異常により発症するまだら症に対する治療ニーズが高い。「ACE02」は患者本人の皮膚組織を採取し、メラノサイトを保持したまま大面積のシート状に培養・作製した自家培養表皮で、これを用いることで、白斑患部への移植による色素再生を目的としているという。

■浜松ホトニクス <6965>  4,720円  +15 円 (+0.3%)  本日終値

浜松ホトニクス<6965>が小幅続伸。東海東京調査センターは3日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価は4100円から5500円に引き上げた。同社は光検出技術の世界最大手。日本人がノーベル物理学賞を受賞したことを背景に注目されたカミオカンデ、スーパーカミオカンデに次ぐ次期プロジェクトであるハイパーカミオカンデが2026年の運転開始を目指している。このハイパーカミオカンデ向けに同社はPMT(光電子倍増管)約5万本(200億円前後)を19年頃に納入し始めるとみられることに注目している。

■ALサービス <3085>  2,125円  -133 円 (-5.9%)  本日終値

アークランドサービスホールディングス<3085>が大幅安で9日続落、年初来安値を更新した。3日の取引終了後に発表した6月度のかつや直営店売上速報で、既存店売上高が前年同月比3.5%減となり、2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。天候不順の影響などで客数が同4.3%減と落ち込んだことが響いたもよう。既存店売上高は4月まで6カ月連続で前年実績を上回っていたが、2カ月連続で前年割れが続いたことで、成長鈍化への警戒感が働いているようだ。

■東京エレクトロン <8035>  17,740円  -825 円 (-4.4%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が大幅安となったほか、SUMCO<3436>も続落歩調となるなど半導体関連が安い。前日の米国株市場では半導体大手のマイクロン・テクノロジーが特許問題に絡んで一部製品の中国販売を禁止されたと報じられ、同社株が急落したほか、インテルやアプライドマテリアルズ、エヌビディアなど他の半導体関連株も軒並み安となった。フィラデルフィア半導体株指数も下値模索の展開となっており、この地合いを東京市場も引き継ぐ格好となった。足元外国為替市場でドルが売られ円高方向に振れていることも買いを手控えさせている。

■ファーストリテイリング <9983>  48,730円  -1,070 円 (-2.2%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は反落。3日の取引終了後に発表した6月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店(およびダイレクト販売)売上高が前年同月比4.0%減となり、2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。天候不順で雨や気温の低い日が多かったことから客数が同7.5%減となり、夏物商品の需要が弱まった。一方、客単価は同3.8%増と11カ月連続で前年実績を上回った。なお、国内ユニクロ売上高が連続で前年を下回るのは、16年12月から17年1月以来となる。

■メイテック <9744>  5,190円  -50 円 (-1.0%)  本日終値

メイテック<9744>は反落。SMBC日興証券が3日付で投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を6300円から5800円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、ハイエンド層であるメイテック(MT)の技術者の採用動向が焦点となるが、採用環境の厳しさがネックになるとの見方に変更はなく、EPS成長率は今後3期間では年率3%程度にとどまると予想。営業職強化や技術者採用のための販管費増加や、MTの稼働時間と単価などの想定を若干引き下げたことで、19年3月期営業利益予想を130億円から119 億円へ、20年3月期を同138億円から123億円へ引き下げている。

■田淵電機 <6624>  169円  +38 円 (+29.0%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

田淵電機<6624>は急反発。同社は6月25日の取引終了後、私的整理の一種である事業再生ADRの手続きを正式に申し込み、受理されたと発表。これを受けて株価は急落していたが、直近では売り一巡感も台頭。さらに足もとで全般相場が軟化していることもあり、短期的なりバウンド狙いの買いが入ったようだ。

■ヤマシタHD <9265>  1,671円  +215 円 (+14.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

ヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> が一時ストップ高。3日大引け後、18年5月期の連結経常利益を従来予想の3億円→4.4億円に46.3%上方修正。増益率が19.0%増→74.0%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。SPD契約施設における医療機器消耗品の販売好調に加え、低侵襲治療分野における内視鏡備品やサージカル備品の販売が想定より伸びたことなどが奏功し、売上が計画を上回ったことが寄与した。物流部門の効率化で採算も改善した。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の19円→25円(前の期は10円)に大幅増額修正したことも好感された。

■ZUU <4387>  10,150円  +650 円 (+6.8%)  本日終値

ZUU<4387>が3日続伸。同社は先月21日に東証マザーズに新規上場し、上場2日目に公開価格1600円を3.5倍上回る5550円で初値をつけた。その後も上値追いを続け、この日初の1万円乗せとなった。公開価格からの上昇率は6.4倍、初値からは85%の上昇となった。同社は資産運用を支援するプラットフォーム「ZUU online」を中心とする金融商品やフィンテック・プラットフォーム事業を展開。フィンテック関連企業として物色人気が膨らんだ。ただ、株価は1万円乗せ後、利益確定売りが膨らみ上昇幅を縮小させている。

●ストップ高銘柄

ダイヤ通商 <7462>  1,318円  +300 円 (+29.5%) ストップ高   本日終値

以上、1銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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