話題株ピックアップ【夕刊】(1):東京個別、イオンディラ、コマツ
■東京個別指導学院 <4745> 1,065円 +104 円 (+10.8%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
東京個別指導学院 <4745> が続急伸、株価は6月18日以来の1000円台を回復した。4日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の経常損益(非連結)が6.1億円の赤字(前年同期は7.5億円の赤字)に赤字幅が縮小したことが好感されたようだ。特定の地域に集中して出店するドミナント戦略で5校を新規開校したほか、既存教室の増床や移転などを実施。授業料が増加したうえ、講習会売上なども伸び、7.3%の増収を達成した。販管費が減少したことも赤字縮小につながった。なお、第1四半期は新入生獲得のため広告宣伝費がかさみ、一時的に損失を計上する傾向にある。
■イオンディライト <9787> 4,130円 +370 円 (+9.8%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
施設管理大手のイオンディライト <9787> が続急伸。4日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比13.4%増の46.6億円に伸びて着地したことが買い材料視された。主力の設備管理事業が収益を牽引した。公的研究機関の研究開発所や医薬品メーカーのオフィスビルなどの新規受託に加え、コンプライアンス対応を支援する防火設備定期検査や非常用発電機負荷試験の実施、不具合改修業務の受託が拡大した。販管費が減少したことなども増益の要因となった。
■キユーソー流通システム <9369> 2,883円 +251 円 (+9.5%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
キユーソー流通システム <9369> が急反発。4日大引け後に発表した18年11月期上期(17年12月-18年5月)の連結経常利益は前年同期比7.0%減の22.3億円だったが、第1四半期時点の44.3%減益から改善したことが好感されたようだ。食品メーカーなどを得意先とする共同物流や、コンビニエンスストアなどの流通業を主な得意先とする専用物流の新規・領域拡大が伸長し、増収を確保した。一方、運送業務の合理化や保管の効率化などが進展したものの、運送コストや燃料調達コストなどの増加が響き減益となった。直近3ヵ月である3-5月期の連結経常利益は前年同期比19.6%増の16.7億円だった。上期実績の通期計画50.5億円に対する進捗率は44.2%となり、5年平均の44.1%とほぼ同水準となった。
■テイカ <4027> 2,203円 +60 円 (+2.8%) 本日終値
テイカ<4027>が反発、全体下げ相場に逆行して高い。酸化チタンおよび機能性材料を手掛けており、自動車や住宅、化粧品向けなどで旺盛な需要を確保している。特に化粧品は訪日外国人の増勢を背景にインバウンド需要が反映されており、同社が手掛ける表面処理剤などに追い風となっている。株価は6月中旬以降、急な調整を入れたが6月27日の2000円大台割れで売り物が枯れ目先底入れの動き。信用買い残が少なく、信用倍率は1.2倍台と需給関係は良好。時価PERも12倍台で割安感がある。
■コマツ <6301> 3,182円 +32 円 (+1.0%) 本日終値
コマツ<6301>が買い優勢。米中貿易摩擦への懸念が継続的な売り圧力となり、ここ最近は中国景気の先行きに対する懐疑的な見方も加わって6月28日には3037円の年初来安値をつけていた。ただ、実質7月商いとなってから下げ渋る展開で底入れ感も意識されていた。最近の原油市況の上昇が建機株にポジティブに働いているとの見方もある。足もとはあすに米中両国が追加関税に動く見通しにあるなかで、空売り筋のショートカバーが入ったとみられる。
■任天堂 <7974> 34,750円 +240 円 (+0.7%) 本日終値
任天堂<7974>が反発。全体相場が後場に入り下げ加速となるなかで、強さを発揮している。市場では「同社株は前日に一時2000円を超える下げを見せており、年初来安値を更新したが、行き過ぎた下げと見た個人投資家を中心に目先リバウンド狙いの買いが流入した。一部、空売りの買い戻しも入っているとみられる」(国内ネット証券大手)という。ただ、上値は重い。「前日の急落のアヤ戻しの範囲。ニンテンドースイッチの好調を背景に始まった上昇相場は昨年春先で、その当時の株価は2万5000円近辺だった。年初来では大底圏にもみえるが、リスクオフ相場の流れが強まった場合、下値余地はまだ大きいとみられる」(同)と警鐘を鳴らしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 8,189円 +38 円 (+0.5%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が売り先行で始まるも、押し目買いが厚く頑強な値動き。同社傘下の米携帯電話4位のスプリントと同3位のTモバイルUSの合併に対し、米議会が安全保障上の問題について調査を要請すると、米ブルームバーグ通信が報じたことがネガティブ材料とみられたが、影響は限定的。グループ企業を通じ中国の百度と自動運転バスで提携する動きなどを材料視する買いも入った。
■東京エレクトロン <8035> 17,820円 +80 円 (+0.5%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連が総じて反発。米中貿易摩擦への懸念を背景に6月以降は大幅な調整を余儀なくされてきたが、目先は空売りの買い戻しが入っている。機関投資家の中には保有株を減らすだけでなく、ヘッジファンドなどの短期筋が株を外部調達して空売りする動きも観測されており、足もとはその買い戻しが反映されている。
■あらた <2733> 5,320円 -820 円 (-13.4%) 本日終値 東証1部 下落率2位
4日、あらた <2733> が49万8000株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限11万9000株の第三者割当増資を実施するほか、自己株処分による30万株の株式売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。新株発行は最大で発行済み株式数の約3.5%となり、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。また、並行して60億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)も発行する。発行価格及び転換価額は7月17日から20日までのいずれかの日に決定する。
■良品計画 <7453> 33,600円 -4,650 円 (-12.2%) 本日終値 東証1部 下落率3位
良品計画<7453>が急落。同社が4日発表した第1四半期(3~5月)決算は連結営業利益が前年同期比12%増の133億1900万円だった。国内事業が堅調だったほか、中国を含む東アジア事業の収益が伸びた。ただ、この決算に対してSMBC日興証券は4日、「計画線だが新しい話には欠ける」と指摘。第1四半期の営業利益にサプライズ無しとみている。この決算発表を受け、利益確定売りが膨らんだ様子だ。市場からは「中国事業の比重が高まったことがむしろ売り材料視されたようにもみえる」(アナリスト)との見方も出ている。
株探ニュース