話題株ピックアップ【夕刊】(2):TSIHD、村田製、LIFULL
■TSIホールディングス <3608> 784円 +48 円 (+6.5%) 本日終値
レディスアパレル大手のTSIホールディングス <3608> が急反発。6日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比24.4%減の14.8億円で着地。成長著しいEC事業における広告宣伝や事業基盤の強化、構造改革の推進など成長戦略投資を実施したことで、大幅減益となった。しかし、上期計画1億円を大幅に上回っていることから、業績上振れを期待する買いが向かったようだ。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の3.05%にあたる300万株(金額で30億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことも支援材料となった。また、6月既存店売上高は前年同月比2.5%増と3ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことも明らかにしている。
■村田製作所 <6981> 20,095円 +1,115 円 (+5.9%) 本日終値
村田製作所<6981>が大幅続伸し年初来高値を更新。8日付の日本経済新聞で「電子機器の基幹部品のセラミックコンデンサーを全製品で2~3割値上げする」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、スマートフォンの高度化や次世代通信規格「5G」設備、車の電子化で需給が逼迫していることから、それに伴う投資負担や人件費の増加を価格に転嫁するという。値上げが浸透すれば採算改善につながることから、これに期待した買いが入ったようだ。
■ワキタ <8125> 1,228円 +56 円 (+4.8%) 本日終値
ワキタ<8125>が続伸。6日取の引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算を発表。売上高は159億2300万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は16億5600万円(同5.4%増)、純利益は10億7800万円(同0.8%増)だった。主力の建機事業で、堅調な市場環境を背景に販売部門が順調に推移したほか、賃貸部門でもレンタル需要が底堅く推移した。また、不動産賃貸事業も伸長した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高700億円(前期比9.8%増)、営業利益61億円(同4.9%増)、純利益41億円(同4.7%増)の従来見通しを据え置いている。
■LIFULL <2120> 683円 +19 円 (+2.9%) 本日終値
LIFULL<2120>が続伸。同社はきょう、台湾の不動産仲介会社である台湾房屋と、国際不動産投資分野で業務提携したと発表。この提携に基づき、「LIFULL HOME’S」に掲載中の投資用不動産物件情報を、台湾房屋のウェブサイトに掲載。台湾房屋は、日本の不動産への投資を検討する台湾の不動産投資家に対して、サイト上および対面の営業活動でこれらの物件を紹介する。
■三井住友建設 <1821> 770円 +21 円 (+2.8%) 本日終値
三井住友建設<1821>が続伸している。東海東京調査センターが6日付で、投資判断「アウトパフォーム」、目標株価1200円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターでは、15年に発生した横浜マンション杭問題(判決未確定)の株価へのマイナス影響は、収益拡大とともに軽減すると判断。会社側は19年3月期の営業利益を前期比15%減と予想しているが、同センターではこれを慎重とみて同9%増益を予想している。
■弁護士ドットコム <6027> 2,933円 +80 円 (+2.8%) 本日終値
弁護士ドットコム<6027>が新値追い。同社は6日、法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」の有料会員数が14万人を突破したと発表。ここ1年で1.3倍に増加しており、これが買い手掛かりとなったようだ。会社側では増加の要因として、月間サイト訪問者数が順調に増加していることに加え、UXUIの改善によるコンバーション率の向上、有料会員に登録することによりモバイル端末上で閲覧できる「みんなの法律相談」の法律相談件数が67万件となり、ユーザーの多様な相談ニーズに対応する回答が拡大し続けていることなどを挙げている。
■夢の街創造委員会 <2484> 2,811円 +69 円 (+2.5%) 本日終値
夢の街創造委員会<2484>が続伸。6月28日に下ヒゲで2164円の安値をつけ、そこをターニングポイントに急速な戻り足に転じてきた。ネットを経由して飲食物の出前を受け付ける“出前サイト”が好調なほか、ネットスーパーも手掛けており、働き方改革による時短ニーズなどを追い風に中期的な業績拡大期待が漂う。東証信用残は買い残が枯れた状態で、6月29日申し込み現在で信用倍率は0.31倍。また、日証金では足もと株不足となっており逆日歩がついた状態にある。
■AGC <5201> 4,345円 +85 円 (+2.0%) 本日終値
AGC<5201>が続伸。7日付の日本経済新聞朝刊で、「2018年1~6月期の連結営業利益(国際会計基準)は前年同期比3割増の630億円程度になったようだ」と報じられており、会社側の従来予想である550億円を上回ったとの観測を好材料視した買いが入った。記事によると、東南アジアを中心にカセイソーダや塩化ビニールなど化学品事業が伸びたという。決算発表は7月31日を予定しているが、上期好調観測を受けて通期業績予想の上方修正期待も高まっているようだ。
■日産化学 <4021> 5,120円 +90 円 (+1.8%) 本日終値
日産化学<4021>は続伸。同社は6日、新規核酸医薬候補品の創出を目的に、ルクサナバイオテク(大阪府吹田市)と共同研究契約を締結したと発表。核酸医薬品とは、核酸または修飾核酸が直鎖上に結合したオリゴ核酸を活性本体とし、タンパク質の発現を伴わずに疾患に治療につながる標的分子に直接作用することで薬効を示すもの。従来の低分子医薬品や抗体医薬品と比較し、標的分子に対して高い結合特異性と親和性を示すことから安全性が高く、かつ抗体医薬品に比べ安価に大量生産可能であるため医療経済の観点からも魅力的な次世代医薬品として期待されている。
株探ニュース