話題株ピックアップ【夕刊】(2):JFE、デンカ、SUMCO

注目
2018年7月10日 15時18分

■JFE <5411>  2,092円  +32.5 円 (+1.6%)  本日終値

ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>が3日続伸。この日、傘下のJFEエンジニアリングが、鳥取県東部広域行政管理組合から「鳥取県東部広域行政管理組合可燃物処理施設整備・運営事業」を受注したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回受注したのは、ストーカ方式焼却炉(1日当たり120トン)2基の設計・施工と20年間の施設運営管理業務。受注金額は312億円で、工事期間は18年8月から22年7月までとしている。

■デンカ <4061>  3,660円  +50 円 (+1.4%)  本日終値

デンカ<4061>は3日続伸。9日の取引終了後、子会社デンカ生研の新潟工場(新潟県五泉市)にインフルエンザワクチンの新工場を建設すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。約160億円を投じてインフルエンザワクチン原液製造設備を建設する予定で、稼働後は供給能力は倍増することになる。今期中に着工し、22年シーズンの供給開始を目指すとしている。

■SUMCO <3436>  2,320円  +30 円 (+1.3%)  本日終値

SUMCO<3436>が4日続伸。前日の米国株市場ではインテル、アプライドマテリアルズ、ザイリンクス、エヌビディアなど半導体関連が軒並み高となり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数も3日続伸となった。また、足もと外国為替市場で1ドル=111円近辺の推移と円安に振れていることも追い風に、同社株には空売りの買い戻しや見直し買いが入った。

■三菱UFJ <8306>  636.5円  +7.8 円 (+1.2%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社がいずれも3日続伸と上値追い態勢にある。前日の米国株市場ではリスクオンの流れを映してJPモルガンやシティグループ、ゴールドマン・サックスなどの大手金融機関が軒並み大幅高に買われ全体相場を牽引、東京市場にもこの流れが波及している。好調な米国経済を背景に米10年債利回りは2.86%まで上昇、運用環境の改善に対する思惑もフォローの風となっている。

■太陽誘電 <6976>  3,460円  +30 円 (+0.9%)  本日終値

太陽誘電<6976>が3日続伸し新高値。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2470円から4000円に引き上げた。同証券では(1)今期の会社計画は営業微増益予想だが、為替前提は1ドル=105円と保守的で大幅上振れが予想されること(2)積層セラミックコンデンサ(MLCC)の値上げが18年ぶりに浸透することへの期待が高まっていること――を指摘。同証券では19年3月期の連結営業利益は会社予想210億円に対し270億円(前期比34%増)、20年3月期の同利益は今期推定比26%増の340億円を見込んでいる。

■ブリヂストン <5108>  4,165円  +28 円 (+0.7%)  本日終値

ブリヂストン<5108>が3日続伸。ドイツ証券は9日、同社株のレーティングを「ホールド」から「バイ」へ引き上げた。目標株価は4850円から4900円に見直した。同社株は足もとで下落したことから十分な上昇余地があると指摘している。今下期の業績は上期比で利益率の改善がみられることを予想。また、発行済み株式数の5%に相当する1750億円の自社株買いを年末までに発表し、19年度に実施されることも見込んでいる。

■フジ <8278>  2,014円  -180 円 (-8.2%)  本日終値  東証1部 下落率6位

フジ <8278> が続急落し、年初来安値を更新した。9日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比18.5%減の18.7億円に落ち込んだことが売り材料視された。業種・業態を越えた競争の激化により客数が減少し、売上高が前年を3.3%下回ったことが響いた。持分法による投資利益が減少したことも利益を圧迫した。上期計画の50億円に対する進捗率は37.4%にとどまり、業績下振れを警戒する売りが向かった。

■4℃ホールデ <8008>  2,434円  -75 円 (-3.0%)  本日終値

4℃ホールディングス<8008>は続落。9日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高112億1600万円(前年同期比1.1%減)、営業利益11億9600万円(同10.8%減)、純利益10億4300万円(同12.2%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。採算の良いブライダルジュエリーの回復が遅れ、主力のジュエリー事業が落ち込んだことが全体の売上高・利益を押し下げたとしている。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高490億円(前期比2.0%増)、営業利益61億5000万円(同0.8%増)、純利益53億5000万円(同1.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ネクステージ <3186>  1,026円  -7 円 (-0.7%)  本日終値

ネクステージ<3186>は反落。9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(17年12月~18年5月)連結決算は、売上高756億4100万円(前年同期比31.4%増)、営業利益20億1600万円(同25.7%増)、純利益12億700万円(同12.7%増)と大幅営業増益となったが、既に業績予想の修正を発表済みであることから、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。今年4月にSUVの大型専門店を出店したほか、既存店に併設して買取専門店を3店舗出店したことが寄与した。また、ジャガー・ランドローバーを2店舗、子会社がフォルクスワーゲン1店舗を出店し、グループを挙げて新車販売の拡大を図ったことも貢献した。なお、18年11月期通期業績予想は、売上高1350億円(前期比13.5%増)、営業利益38億円(同9.4%増)、純利益25億円(同10.5%増)を見込んでいる。

■栄電子 <7567>  618円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値

栄電子<7567>が連日ストップ高と異彩人気。急騰力に富む銘柄で、動き出すと投機資金の流入が加速する傾向がある。スイッチング電源などに強みを持つ独立系の電子部品商社で、IoTや人工知能(AI)関連分野向けなどで企業の投資意欲の拡大を背景に業績は好調に推移、19年3月期営業利益は前期比35%増を見込む。株価は前週5日に年初来安値をつけた矢先だが、動きを一変させ550円近辺に位置する25日移動平均線との下方カイ離を解消、そのまま一気に上抜く公算が大きくなった。

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