話題株ピックアップ【夕刊】(3):キーエンス、サマンサJP、データセク

注目
2018年7月11日 15時19分

■キーエンス <6861>  59,680円  -1,310 円 (-2.2%)  本日終値

キーエンス<6861>、ファナック<6954>など設備投資関連の主力株に売りがかさんだ。トランプ米政権が2000億ドル相当の対中追加関税リスト(原案)を公表、10%の関税を上乗せする計画で、これによる中国の報復関税も予想されるなか、米中貿易摩擦問題への懸念が再び膨らんでいる。中国景気減速への警戒感からセンサー大手のキーエンスや産業ロボットを手掛けるファナックなどへの売り圧力が顕在化している。

■三菱UFJ <8306>  632.9円  -3.6 円 (-0.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などが反落。トランプ米政権が2000億ドル相当の中国製品への追加関税を準備していると伝わったことで、全般はリスクオフ回避ムードが強い。前日の米国株市場ではJPモルガンなど大手金融株が決算発表を控え売りに押されていたこともあり、東京市場でもメガバンクは目先利益確定の動きが優勢となった。

■トヨタ自動車 <7203>  7,132円  -19 円 (-0.3%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、マツダ<7261>など自動車株が安い。トランプ米政権が中国からの輸入品に対して2000億ドル(約22兆2000億円)相当の新たな関税リストを発表したことから、市場に米中貿易戦争への警戒感が再燃。特に、自動車は米国の貿易赤字削減に向け、追加関税が検討されている対象であり、株価の上値が重くなっている。今月下旬にも日米政府による新たな貿易協議(FFR)の初会合が開催される見込みであり、その動向も関心を集めている。

■サマンサJP <7829>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値

サマンサタバサジャパンリミテッド <7829> [東証M]がストップ高。10日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比88倍の4.3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。不採算店舗の閉鎖で店舗数が30店減少し、2ケタ減収となったものの、原価低減の進展に加え、人件費や広告宣伝費、販売促進費、業務委託費の削減が奏功し、採算が大きく改善した。上期計画の2.1億円をすでに2倍も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■アイケイ <2722>  2,543円  +392 円 (+18.2%)  本日終値

アイケイ <2722> [東証2]が急騰。10日大引け後に発表した18年5月期の連結経常利益は前の期比62.3%増の8.9億円に拡大して着地。続く19年5月期も前期比18.7%増の10.6億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は中国を中心に自社ブランド化粧品「LB」の販売が拡大するうえ、テレビ通販などで美容・健康関連のPB商品も伸び、11.4%の大幅増収を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比2円増の12円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■ハニーズHD <2792>  1,049円  +135 円 (+14.8%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

ハニーズホールディングス<2792>が急伸。10日の取引終了後に発表した19年5月期の連結業績予想が、売上高482億円(前期比8.1%減)、営業利益34億円(同30.7%増)、純利益20億5000万円(同10.5倍)と大幅増益を見込んでいることが好感された。成長余力が大きいEC事業および服飾雑貨を強化する一方、中国事業では退店スケジュールに沿って退店スピードを早める方針で、売上高は減収を予想。ただ、不採算店舗の閉鎖に加え、ミャンマー工場の生産効率改善などが利益を押し上げる見通しだ。なお、18年5月期決算は、売上高524億4100万円(前の期比3.8%減)、営業利益26億円(同11.3%増)、純利益1億9500万円(同52.7%減)だった。

■井筒屋 <8260>  341円  +31 円 (+10.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

井筒屋<8260>が急騰。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算は、売上高188億5200万円(前年同期比1.1%減)、営業利益2億1700万円(同1.3%減)、純利益9600万円(同81.7%減)となり、営業減益となったが、上期計画に対する進捗率が営業利益で72%と高いことから、上振れへの期待感が高まっているようだ。本館地階グローサリー売り場のリニューアルを行ったほか、紫江’S(しこうず)1階にアウトドア総合ブランドの「モンベル」をオープンするなどしたことが奏功。また、3月にスマートフォン決済アプリ「アリペイ」「ウィチャットペイ」を本店ならびに北九州空港店に導入し、中国からの訪日観光客の利便性を向上させたことも寄与した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高784億円(前期比0.1%増)、営業利益11億円(同4.1%減)、純利益2億円(同70.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■データセクション <3905>  840円  +53 円 (+6.7%)  本日終値

データセクション<3905>が続急伸、前日まで2日連続のストップ高となっていたが、きょうも全体地合いとは無縁の異彩人気となった。同社は10日取引終了後、KDDI<9433>と資本・業務提携すると正式発表した。KDDIは同社株210万株を取得し、筆頭株主となる予定。また、アルムの小売店向けビジネスインテリジェンスツールの開発・販売事業を譲り受ける。人工知能(AI)画像解析技術をビッグデータ分析のノウハウと融合して新サービス開発を目指す方針にある。

■ダイユーHD <3546>  1,177円  +74 円 (+6.7%)  本日終値

ダイユー・リックホールディングス<3546>が大幅反発。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高201億8700万円(前年同期比1.2%増)、営業利益7億9000万円(同11.9%増)、純利益5億6100万円(同12.2%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。主力ホームセンターのダイユーエイト事業が1店舗の新規出店効果もあり堅調に推移したことに加えて、ペットショップのアミーゴも1店舗の新店効果や店舗改装効果で売り上げ・利益を伸ばした。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高805億円(前期比2.2%増)、営業利益19億円(同11.6%増)、純利益12億5000万円(同20.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■エコス <7520>  1,815円  +97 円 (+5.7%)  本日終値

食品スーパー中堅のエコス <7520> が続急伸。10日大引け後に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比18.4%増の8.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。チラシ攻勢による競合他社との顧客争奪戦や消費者の節約志向による単価下落の影響はあったものの、TAIRAYAを1店舗出店したほか、簡便商品や惣菜商品、低価格商品の強化に取り組み、増収を確保した。不採算店1店舗を閉店したことに加え、物流効率の向上や店舗作業の効率化を進めたことも増益に貢献した。

●ストップ高銘柄

オービス <7827>  1,148円  +150 円 (+15.0%) ストップ高   本日終値

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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