話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソネットMN、ケーズHD、テルモ

注目
2018年7月11日 15時15分

■ソネットMN <6185>  5,000円  +165 円 (+3.4%)  本日終値

ソネット・メディア・ネットワークス<6185>が大幅高。この日、旧式ブラウザーを介した広告に対して、自動的・効率的に抑制する技術を開発したと発表しており、新技術を好感した買いが入った。これまで、クレジットカードの会員データを安全に取り扱うことを目的として策定されたセキュリティー基準として、PCIDSSが採用され、主に大手企業によるECサイトやWebサービスサイトは準拠したものとなっていた。現在、PCIDSSの最新版が提供され、旧式の暗号プロトコルの使用ができなくなるように求めているが、一部のインターネットユーザーが、旧式ブラウザーを継続利用した場合、旧式ブラウザー上で広告掲載サイトを表示が可能となる一方で、広告をクリックした先のランディングページが非表示となる可能性が指摘されているという。このような広告表示は、旧式ブラウザー利用者をPCIDSS準拠ランディングページに誘導してしまい、結果的に無駄な広告配信となるため、旧式ブラウザーへの広告配信自体の停止が望まれていたが、同社ではこれに対応し、ランディングページを表示することができないブラウザーへの広告配信を自動で抑制する技術を開発したとしている。

■ケーズホールディングス <8282>  1,227円  +35 円 (+2.9%)  本日終値

ケーズホールディングス<8282>が続伸。10日の取引終了後に発表した6月度の月次速報で、グループ売上高が前年同月比11.2%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温が高く推移したことでエアコンが同27.6%増と好調に推移した。また、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電も好調だったほか、テレビも同19.0%増と高い伸びとなった。

■三谷商事 <8066>  4,990円  +75 円 (+1.5%)  本日終値

10日、三谷商事 <8066> [東証2]が発行済み株式数(自社株を除く)の0.27%にあたる7万株(金額で3億7000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月11日から9月21日まで。また、発行済み株式数の3.22%にあたる100万株の自社株を消却する。消却予定日は7月24日。

■テルモ <4543>  6,080円  +30 円 (+0.5%)  本日終値

テルモ<4543>が続伸。この日、大阪大学発ベンチャー企業で、iPS細胞由来心筋シートの研究開発を行うクオリプス(東京都中央区)に出資すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。iPS細胞由来心筋シートは、ヒトiPS細胞から作製した他家の心筋細胞を主成分とした再生医療用の製品。クオリプスは同製品の事業化を目指しており、今回のテルモの出資により、事業化加速を目指す。なお、出資額は約2億円で、株式の持ち分比率は15%としている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,183円  +2.5 円 (+0.2%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>が頑強。ここ原油市況が上昇基調にあり、前日のWTI原油先物価格は3日続伸で1バレル=74ドル台を回復、これを受けて米株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が上昇し、全体指数を引き上げた。足もとはトランプ米政権の対中2000億ドル規模の追加関税を警戒して全体相場は下落しているが、相対的に強さを発揮、原油高がメリットとなる資源開発関連として買いが優勢の展開となった。

■コーナン商事 <7516>  2,235円  -235 円 (-9.5%)  本日終値  東証1部 下落率4位

コーナン商事<7516>は4日ぶりに大幅反落。同社は10日取引終了後、19年2月期の第1四半期(3~5月)連結決算を発表した。営業収益は834億6700万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は48億6000万円(同9.4%減)、最終利益は27億6300万円(同23.1%減)だった。ペット用品、木材・建材、工具、金物・水道及び塗料・作業用品などが堅調に推移し営業収益は増加したものの、新規出店などに伴い、販管費及び一般管理費が増加したことが響き、営業利益は減益となった。なお、業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は営業収益3237億円(前期比2.4%増)、営業利益185億円(同6.5%増)、最終利益102億円(同1.7%増)を見込んでいる。

■プレナス <9945>  1,584円  -141 円 (-8.2%)  本日終値  東証1部 下落率6位

プレナス<9945>は大幅続落。同社は10日取引終了後、19年2月期の第1四半期(3~5月)連結決算を発表した。売上高は380億1500万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は2億700万円(同89.9%減)、最終損益は200万円の赤字(前年同期12億500万円の黒字)となった。売上高は、既存店売上高が前年同期実績を下回ったものの、台湾子会社などの新規連結や、新規出店により店舗数が増加したことが要因で前年同期実績を上回った。利益面では、主に仕入コストの上昇、人材確保・育成への投資により前年同期実績を下回った。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1593億円(前期比9.3%増)、営業利益37億円(同25.7%減)、最終利益16億円(同32.0%減)を見込んでいる。

■サイゼリヤ <7581>  2,081円  -142 円 (-6.4%)  本日終値

サイゼリヤ<7581>は大幅安で8日続落し、連日の年初来安値更新となった。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年9月~18年5月)連結決算が、売上高1140億7600万円(前年同期比4.7%増)、営業利益64億2100万円(同20.1%減)、純利益40億2000万円(同27.2%減)と大幅減益となったことが嫌気された。既存店売上高は前年同期比0.6%減となったものの、継続的な新規出店効果で売上高は増収を確保した。ただ、円安による輸入食材価格の高騰に加えて、生産性の悪化による労務費の上昇などが利益を圧迫し減益を余儀なくされた。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高1565億円(前期比5.5%増)、営業利益96億円(同14.4%減)、純利益62億円(同17.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■コマツ <6301>  3,098円  -80 円 (-2.5%)  本日終値

コマツ<6301>、日立建機<6305>などに売りが目立つ展開。トランプ米政権が中国に対し2000億ドル分の追加関税の原案を公表、これがリスク回避ムードにつながり、全体相場は輸出株中心に大きく売り優勢で始まった。米中貿易摩擦が貿易戦争へと発展するのではないかとの懸念が、中国向け輸出比率の高い建機株にはネガティブ材料となった。ただ、いずれの銘柄も株価は既に大幅な調整が進んでおり、時価は底値圏との判断から押し目に買い向かう動きも観測される。

■日本郵船 <9101>  2,095円  -48 円 (-2.2%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が軒並み安。米中貿易摩擦懸念が再び高まっているが、トランプ米政権による保護主義政策がグローバルに物流需要を停滞させる要因となるとの思惑が海運セクターにはネガティブに働いている。直近では、自動車メーカーが世界各地に生産拠点を分散させる動きが強まったことから、輸送台数の減少をもたらしており、自動車専用船の運賃が低迷していることも買い手控え要因となっている。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.