「iPS細胞」が5位に浮上、パーキンソン病治療に関する治験発表で関心度急上昇<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「iPS細胞」が5位に浮上してきた。
京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授らが7月30日、iPS細胞からつくった神経細胞を難病のパーキンソン病患者の脳に移植する医師主導の臨床試験を8月1日から開始すると発表した。iPS細胞を神経のもとに変えて患者の脳に移植する世界初の試みで、2022年にも新しい治療法として国に承認を申請するという。
iPS細胞は万能細胞の一種。幹細胞同様に、増殖して各種の細胞へと分化することが可能な細胞で2006年に京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授らがマウスの体細胞に初期化因子とよばれる数種類の遺伝子を導入することで、初めて作製に成功した。
一方、パーキンソン病は、脳内で情報を伝えるドーパミンを産出する神経細胞が減り、体を動かしにくくなったり震えが起きたりする難病。今回の治験では、京大が備蓄しているiPS細胞から神経細胞を作り、患者の脳に注射して移植する。成功すれば脳内で神経細胞になり、ドーパミンを分泌する見込みだという。
同治験には治験薬の提供先として東和薬品<4553>が参加しているほか、製剤化を目指し大日本住友製薬<4506>が治験を支援するとしている。iPSの再生医療では、理化学研究所などが目の難病である加齢黄斑変性患者への移植を行っているほか、大阪大学が重症の心不全患者への計画を進めている。このほか、脊髄損傷や血小板などで計画が進められている。これを受け、今後もiPS細胞関連は折に触れ注目されることになりそうだ。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)