明日の株式相場見通し=手掛かり材料難で手控え、市場エネルギー不足顕著
あす(11日)の東京株式市場は、日米貿易摩擦問題がくすぶり続けるなか、国内に手掛かり材料が乏しいこともあり、売り買いともに手控えムードが強まりそうだ。外国為替市場で円相場が比較的落ち着いた推移をみせていることから、極端に売り込まれる可能性も限定的だが、買い意欲が後退する地合いのなかで軟調な展開となりそうだ。
市場関係者からは「きょうは、前週末に発表された米8月雇用統計の内容が堅調で、利上げが進展するとの受け止めから米長期金利が上昇し、円安・ドル高進行が日経平均を押し上げた。さらに、寄り付き前に内閣府が発表した4~6月期のGDP改定値が年率換算で3.0%増と速報値の1.9%増から上方修正されたことも追い風となった。ただ、東証1部の売買代金は1兆8752億円と薄商いで、7営業日ぶりの反発にしては、戻り幅も66円03銭と小幅に止まったことに、市場エネルギーの物足りなさが感じられる」との見方が出ていた。
週明け10日の東京株式市場は、日経平均が朝安から切り返し反発に転じた。米長期金利上昇を受け、外国為替市場で円安・ドル高に振れたことなどが反転の足掛かりとなった。日経平均株価終値は、前週末比66円03銭高の2万2373円09銭と7日ぶりに反発した。
日程面では、8月のマネーストック、7月の第3次産業活動指数に注目。海外では、東方経済フォーラム(13日まで)、中ロ首脳会談、独9月のZEW景況感指数が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)