前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年9月21日 5時30分

■ケア21 <2373>  2,873円 (+500円、+21.1%) ストップ高

ケア21 <2373> [JQ]がストップ高。19日、同社が10月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ドリコム <3793>  706円 (+100円、+16.5%) ストップ高

ドリコム <3793> [東証M]がストップ高。同社は19日取引終了後、楽天 <4755> と資本業務提携を解消したことを発表、楽天が保有する同社の全株式553万2000株はバンダイナムコホールディングス <7832> にすべて売却。これによりバンナムHDは同社の第2位株主になり、ネットワークを活用した新たなプラットフォームやサービスなどで連携する。ドリコムとバンナムHDはスマートフォン向けゲームなどで協業しているが、今回の資本移動で業務面でも関係がより強化される。

■アカツキ <3932>  3,955円 (+465円、+13.3%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率トップ。アカツキ <3932> が続急騰、一時ストップ高まで買われた。同社は20日、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> との共同開発による、23年ぶりとなる「ロマンシング サガ」の完全新作ゲームアプリ「ロマンシング サガ リ・ユニバース」を発表。20日から「ロマンシング サガ リ・ユニバース」のティザーサイトを公開しており、配信時期は未定。なお、東京ゲームショウ2018のスクェア・エニックスブース内で、「ロマンシング サガ」最新作スペシャル生放送を配信するとしており、放送日時は22日の午後1時20分からとなっている。

■ファーストロジック <6037>  800円 (+91円、+12.8%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率2位。ファーストロジック <6037> が5連騰、一時ストップ高。19日の取引終了後に発表した18年7月期単独決算は、売上高18億2200万円(前期比1.6%増)、営業利益6億2500万円(同25.5%減)、純利益4億7600万円(同7.3%減)となり減益だったものの、市場予想の5億円前後を上回って着地したことが好感された。「楽待」サイト会員数が12万5000人(前期比32.6%増)と順調に増加したほか、物件掲載サービス、提案サービスが伸長し増収を確保した。一方で、スルガショックによりセミナー掲載サービスが減少したほか、積極的に広告宣伝費を投入したことが利益を圧迫した。なお、19年7月期業績予想は非開示としている。

■JBR <2453>  1,323円 (+133円、+11.2%)

東証1部の上昇率3位。ジャパンベストレスキューシステム <2453> が急反騰、上場来高値更新となった。鍵やガラス、水回り関係など生活トラブル解決を行う。会員数の増加で利益成長を続けており、18年9月期は前期比38%営業増益を見込む。東証1部に上場するが時価総額は500億円未満と小型で値動きが軽く、信用取組は14日申し込み現在で信用倍率0.4倍と売り長、日証金では株不足状態にあり足もとは逆日歩がついている。18年9月期は好調な業績を背景に年間配当を11円と従来予想比1円上乗せするなど株主還元姿勢も強めている。

■フィスコ <3807>  264円 (+24円、+10.0%)

フィスコ <3807> [JQG]が急反騰。 仮想通貨交換事業会社のテックビューロ(大阪市)が運営する仮想通貨取引所「Zaif」でハッキングが発生し、仮想通貨の流出などにより約67億円の被害が発生した。これを受け、フィスコは20日、グループ企業を通じてテックビューロに対する金融支援などを実施し、株式の過半数を取得する資本提携などを検討することを明らかにした。カイカ <2315> [JQ]はセキュリティー向上のための技術支援を行う。20日はフィスコに買いが集まったほか、カイカも大きく値上がりした。

■ブレインパッド <3655>  4,955円 (+425円、+9.4%)

東証1部の上昇率4位。ブレインパッド <3655> が続急伸し、上場来高値を更新した。同社はデータ活用のリーディングカンパニーで、機械学習やAI(人工知能)を駆使したデータ分析に強みを持つ。足もとの業績は拡大基調にあり、19年6月期の経常利益は前期比19.1%増の7.1億円と2期連続で最高益を見込む。株価は業績好調なAI関連銘柄として強調展開を続けている。20日は英資産運用会社ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーが20日付で財務省に変更報告書を提出したことが刺激材料となったもよう。報告書によると、ベイリー・ギフォードの同社株式保有比率が7.99%→9.38%に増加したことがわかった。

■三桜工 <6584>  781円 (+65円、+9.1%)

東証1部の上昇率5位。三櫻工業 <6584> が4連騰。自動車向け配管部品を手掛けるが、電気自動車(EV)の基幹部品である2次電池分野にも積極展開している。今月に入り、米国のベンチャー企業で独自技術による全固体電池開発を手掛ける米ソリッド・パワーへ出資を発表、現行のリチウムイオン電池に続く次世代電池分野への取り組みを評価する動きが顕在化している。株価は11日の急騰時につけた高値752円を上抜いたことで一気に先高期待が高まっている。

■フライト <3753>  1,275円 (+71円、+5.9%)

フライトホールディングス <3753> [東証2]が続急伸、中期トレンドの上値抵抗ラインとなっていた75日移動平均線との下方カイ離を解消し1200円台前半のもみ合いを上放れる兆しを見せている。ここにきて企業のクラウド活用の動きが一段と活発化している。ビッグデータの普及と同時進行する形でデータ急増に伴うサーバーなどへのシステム投資負担の重さが企業にとっての悩みの種となっており、これがクラウド市場の急拡大につながっている。米国では時流に乗ってアマゾン・ドット・コムが業績を急成長させているが、東京市場でもその流れが投資テーマとして意識されている。同社はクラウド導入支援などのクラウドソリューションに注力しており、中期成長期待が強い。また、電子決済ソリューションも決済端末やソフト販売が好調で業績に貢献している。19年3月期は営業利益段階で前期比約4倍の2億7000万円を見込むが、20年3月期も増収効果から利益は大幅な伸びを持続するとの見方が市場では強まっている。

■任天堂 <7974>  41,920円 (+1,920円、+4.8%)

任天堂 <7974> が大幅3日続伸。同社は19日、「ニンテンドースイッチ」向けの月額制オンライン有料サービスを開始しており、これを好感した買いが入った。新サービス「ニンテンドースイッチオンライン」は、「スプラトゥーン2」や「マリオカート8デラックス」などのオンラインプレイ対応ソフトで、遠く離れた友だちや世界中のライバルと対戦や協力プレイなどを楽しむことができるサービス。また、「マリオブラザーズ」や「ゼルダの伝説」「ドンキーコング」など、「ファミリーコンピュータ」の人気ソフトも配信しており、当初は20本からスタートし順次拡大する予定だという。さらに、オンラインプレイで気軽にボイスチャットができる専用アプリなども用意されており、利用者層の拡大が期待されている。

■NF回路 <6864>  2,559円 (+95円、+3.9%)

エヌエフ回路設計ブロック <6864> [JQ]、フィックスターズ <3687> が高い。ここにきてメガバンクをはじめ大手金融機関が量子コンピューター分野に経営資源を注ぐ構えをみせていることで、量子コンピューター関連株として人気素地を持つ両銘柄に物色の矛先が向いている。量子コンピューターは量子力学的な重ね合わせにより、極微の世界で生じる物理現象を活用して並列コンピューティングを実現させる仕組み。スーパーコンピューターですら数千年も要する演算をわずか数時間で完結するという性能を持っており、これが決済情報などのやり取りで使う暗号の解読で悪用されるリスクも指摘されている。大手金融機関はそれに備えるために量子コンピューター分野の研究を進める必要性に迫られている。くしくも、20日は仮想通貨交換事業会社のテックビューロが運営する「Zaif」でハッキングによる仮想通貨流出被害が発生するなど、サイバーセキュリティーの重要性が改めて意識されたことも思惑を呼んだ。そのなか、エヌエフ回路は量子コンピューターの開発で使用される可能性がある微小信号測定器を手掛けていることで関連有力株としてマークされている。また、フィックスターズは金融機関向けなどを中心に顧客のシステムを高速化させるソフトを手掛け、世界で初めて量子コンピューターの商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携関係にあることで注目されている。

■コマツ <6301>  3,396円 (+114円、+3.5%)

コマツ <6301> が5日続伸。また、日立建機 <6305> も5日続伸で5%を超える大幅高となった。両銘柄とも中国向け売上比率が高く中国関連に位置づけられているが、米中貿易摩擦懸念の後退からここにきて買い戻し圧力が強まっている。20日は、上海総合指数が8月下旬以来となる3日続伸と底入れの動きをみせており、これを横目に引き続きリバウンド狙いの買いを引き寄せた。

■キャンディル <1446>  1,325円 (+35円、+2.7%)

キャンディル <1446> が6日ぶり反発。19日の取引終了後、SOMPOワランティ(東京都千代田区、以下SWT)と中古・新築住宅の設備機器などに関する保証・メンテナンスサービスの共同開発などで包括的な業務提携契約を締結すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回の提携により、キャンディルとその100%子会社バーンリペアおよびSWTの3社は、住宅設備機器などに関する保証・メンテナンスサービスを全国の住宅仲介業者、住宅メーカー、住宅購入者等へ提供していくほか、商品の共同開発を継続的に実施することになるという。なお、18年9月期業績への影響は軽微としている。

■前田工繊 <7821>  2,178円 (+56円、+2.6%)

前田工繊 <7821> が反発。19日に発表した「釧路ハイミールを子会社化」が買い材料。フィッシュミール(魚類の養殖用飼料)や魚油の製造・販売を手掛ける釧路ハイミールの全株式を取得し子会社化する。

■石井表記 <6336>  1,012円 (+22円、+2.2%)

石井表記 <6336> [東証2]が反発。プリント基板製造装置メーカーで、インクジェット装置の高度な技術力に定評がある。PER9倍台と株価指標面から割安感が強いほか、19年1月期は9期ぶりの10円復配を計画しており、株価は底練りを経て浮上の動きを強めている。同社は全固体電池関連の一角としても注目されている。2016年4月に高積層インクジェット製法による全固体セラミックス電池の開発については中止したが、引き続き強みとするインクジェット技術を活用した全固体電池の開発に傾注している。

■三信電気 <8150>  2,052円 (+43円、+2.1%)

三信電気 <8150> が5日続伸。19日に発表した「固定資産売却益5.8億円が発生」が買い材料。厚木物流センターの移転に伴う土地建物の売却により、19年3月期第4四半期に売却益5.8億円を特別利益に計上する。通期業績への影響は移転関連費用などを含め現在精査中。

■ホソミクロン <6277>  6,340円 (+110円、+1.8%)

ホソカワミクロン <6277> が5連騰、前週9月12日と13日に5770円で底値を確認しその後は一本調子の戻り足。時価は25日移動平均線も上回り底入れを明確にしている。ナノレベルの技術力に定評があり、粉体製造装置で業界断トツの商品シェアを誇る。電気自動車(EV)向けで高水準の需要があるリチウムイオン電池では、製造に使う磁性材料をジェットミルなどにより粉砕し製品化する技術で商機を得ている。また、次世代電池開発に注力姿勢をみせ、ポスト・リチウム電池と目される全固体電池分野でもビジネスチャンスが期待されている。18年9月期営業利益は前期比15%営業増益の58億円を見込むが、増額修正の公算が大きい。

■三菱UFJ <8306>  714.1円 (+11.4円、+1.6%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が5日続伸と上値追い基調を強めている。前日の米国株市場では、米10年債利回りが一時3.09%と約4ヵ月ぶりの水準まで上昇したことを受け、ゴールドマン・サックスやシティグループ、バンク・オブ・アメリカなど大手金融株が買われた。東京市場でも米国での事業展開に厚い同社などメガバンクは運用環境改善を評価する動きが買いに反映されている。

■ハナツアーJ <6561>  1,987円 (+32円、+1.6%)

HANATOUR JAPAN <6561> [東証M]が続伸。日本経済新聞の20日朝刊で「中国の国慶節(建国記念日)を祝う10月の大型連休中の人気旅行先として、日本が初めて首位に立った」と報じられたことが刺激材料となったようだ。報道によると「中国の旅行予約サイト大手、携程旅行網(シートリップ)がまとめた。トップの理由として、観光資源が豊富にあり、目的地が多様な点を挙げた」という。報道を受けて、訪日外国人向けツアーの手配や免税店の運営を手掛ける同社に収益拡大を期待する買いが向かったもよう。

■FFRI <3692>  3,200円 (+40円、+1.3%)

FFRI <3692> [東証M]が6日続伸。仮想通貨交換会社のテックビューロが運営する「Zaif」で不正アクセスによる仮想通貨流出被害が発生するなど、サイバーセキュリティーの重要性は仮想通貨分野でも強く意識されている。米国では中間選挙を控え、トランプ政権が海外からのサイバー攻撃に神経を尖らせている状況にあり、東京市場でもサイバーセキュリティー関連株への注目度が高まっている。標的型メール攻撃が頻繁化するなかで、未知のウイルスを検知する技術に強みを持つ同社はセキュリティーソフトの販売が伸びており、株価もここにきて一気に上昇基調を強めている。

■シリコンスタ <3907>  1,192円 (+12円、+1.0%)

シリコンスタジオ <3907> [東証M]が4日続伸。19日の取引終了後、ポストエフェクトミドルウェア「YEBIS3(エビス3)」が、イタリアのゲームデベロッパー、クノス・シムラツィオーニ社のレーシングシミュレーションゲーム「Assetto Corsa Ultimate Edition(アセットコルサ アルティメット・エディション)」に採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「アセットコルサ アルティメット・エディション」は、「アセットコルサ」にプレステージパック、ポルシェパック、日本パック、フェラーリ70周年パック、レディトゥレースといったすべての有料追加コンテンツを収録し、178台のクルマを使うことができる最新バージョン。18年5月に発売された海外版のほか、プレイステーション4向けの日本版発売が9月27日に予定されている。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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