米国株式市場見通し:FOMCが開催予定
25-26日開催予定のFOMCでは追加利上げが確実視されている。しかし、セントルイス連銀総裁やアトランタ連銀総裁は、米国債イールドカーブが逆転して短期金利が長期を上回れば、米国経済の景気後退に繋がるとして利上げ継続方針に懸念を示しており、パウエルFRB議長が今後の利上げや米国経済について、どのような見通しを示すかどうかに注目したい。
先週にカナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)交渉が再開されたものの、合意に至らなかった。米国は合意期限を10月1日に設定しており、今週が交渉の山場になると予想される。トランプ大統領は、カナダとの合意が得られない場合は、メキシコとの2国間協定を進める構えで、カナダ製自動車に関税を適用することもあり得ると警告しており、中国に加えてカナダとも貿易摩擦問題が深刻化すれば、株式相場への影響は避けられないだろう。
経済指標では、8月シカゴ連銀全米活動指数(24日)、7月FHFA住宅価格指数(25日)、9月消費者信頼感指数(25日)、8月新築住宅販売件数(26日)、8月耐久財受注(27日)、4-6月GDP確定値(27日)、8月個人所得・支出(28日)などの発表が予定されている。8月耐久財受注額では、設備投資の先行指標となる非国防資本財受注から製造業の景気動向を確認したい。また、4-6月GDP確報値では個人消費の拡大を確認できるかが焦点となるだろう。
個別企業では、スポーツ用品のナイキ(25日)、家庭用品小売のベッド・バス&ビヨンド(26日)、クルーズ客船運航のカーニバル・コーポレーション(27日)、食品メーカーのコナグラ・ブランズ(27日)などの決算が予定されている。ナイキは、国歌斉唱中の起立を拒否した全米フットボール・リーグ(NFL)選手を広告に起用し、物議を醸していたが、広告展開後にオンライン販売で完売した商品が大幅に増加したことから業績見通しに注目が集まりそうだ。
(Horiko Capital Management LLC)
《FA》
提供:フィスコ