【投資部門別売買動向】海外勢が現先合算で2週連続の1兆円超売り越し、個人と投信が買い下支え (10月第3週)
●海外勢による現物・先物合算で2週連続の1兆円を超える売り越しで日経平均が底値を探る展開となる中、個人と投信が買い下支え
東証が25日に発表した10月第3週(15日~19日)の投資部門別売買動向によると、米株市場の乱高下と中国の景気減速懸念で底値を探る展開を強いられ日経平均株価が3週続落したこの週は、海外投資家が2週連続で売り越した。売越額は2120億円と前週の3290億円から減少した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計で2週連続で売り越し、売越額は8587億円と前週の1兆1987億円から減少したものの高水準が続いた。現物と先物の合算では1兆0707億円と前週の1兆5277億円に続き、2週連続で1兆円を超える売り越しとなった。東京市場は海外勢による強力な売り圧力にさらされていることが鮮明になった格好だ。証券会社の自己売買部門が3週連続で売り越し、売越額は3426億円と前週の3798億円からわずかながら減少した。
一方、個人投資家は3週連続で買い越した。買越額は2756億円と前週の6023億円から急減したが、逆張り投資志向の強い個人の買いが続いた。投資信託部門も2週連続で買い越し、買越額は前週比49.9%増の1569億円に膨らんだ。
海外投資家による現物・先物合算で2週連続の1兆円を超える売り越しで日経平均が底値を探る展開となる中、個人投資家と投資信託の買いが下支えした格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (10月15日~19日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全50社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
10月 ―――
第3週 ▲2,120 339 2,756 [ 1,582 1,174 ] 22,532円 ( -162 円)
第2週 ▲3,290 ▲731 6,023 [ 3,742 2,280 ] 22,694円 ( -1089 円)
第1週 5,757 ▲1,505 210 [ ▲1,076 1,286 ] 23,783円 ( -336 円)
9月 ―――
第4週 3,770 ▲582 ▲3,363 [ ▲2,936 ▲427 ] 24,120円 ( +250 円)
第3週 2,770 ▲644 ▲6,698 [ ▲4,862 ▲1,836 ] 23,869円 ( +775 円)
第2週 ▲2,819 275 ▲2,203 [ ▲1,636 ▲567 ] 23,094円 ( +787 円)
第1週 ▲5,279 287 3,697 [ 2,243 1,453 ] 22,307円 ( -558 円)
8月 ―――
第5週 483 ▲476 ▲2,363 [ ▲1,754 ▲608 ] 22,865円 ( +263 円)
第4週 ▲840 ▲160 ▲437 [ ▲226 ▲210 ] 22,601円 ( +331 円)
第3週 ▲3,449 ▲145 2,254 [ 1,650 603 ] 22,270円 ( -27 円)
第2週 ▲347 394 289 [ 18 270 ] 22,298円 ( -227 円)
第1週 ▲672 970 670 [ ▲204 874 ] 22,525円 ( -187 円)
7月 ―――
第4週 859 52 ▲2,186 [ ▲1,941 ▲244 ] 22,712円 ( +14 円)
第3週 319 301 ▲863 [ ▲1,062 198 ] 22,697円 ( +100 円)
第2週 3,248 ▲21 ▲2,459 [ ▲1,930 ▲528 ] 22,597円 ( +809 円)
第1週 ▲313 997 633 [ 798 ▲165 ] 21,788円 ( -516 円)
6月 ―――
第4週 ▲2,857 2,156 700 [ 357 343 ] 22,304円 ( -212 円)
第3週 ▲4,306 1,452 2,115 [ 1,468 646 ] 22,516円 ( -334 円)
第2週 317 ▲307 ▲1,426 [ ▲1,630 204 ] 22,851円 ( +157 円)
第1週 205 1,118 ▲3,059 [ ▲2,404 ▲654 ] 22,694円 ( +523 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース