「サイバーセキュリティ」に再脚光、サイバー予算拡大で政府も本腰<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「サイバーセキュリティ」が4位にランキングされている。
IoT時代の到来が言われている。これはパソコンやスマートフォンなど情報端末にとどまらず、あらゆるものをオンライン化するというコンセプトが底流にあり、我々のリアルな生活空間においてもサイバー犯罪に晒される可能性が急速に高まっている。また、国際間のサイバー攻撃の問題も年々深刻度を増しており、サイバー犯罪の被害金額は2021年には世界ベースで総額6兆ドル規模に膨らむとの試算もある。
2016年の米大統領選でロシアがサイバー攻撃を行ったことは周知となっているが、それだけに今回の米中間選挙でも警戒ムードはかなり高かった。他国を含めた政府機関へのサイバー攻撃がレベルアップするなか、国家安全保障の観点からもサイバーセキュリティの充実は国を挙げて取り組むべき最重要課題となっている。
日本では20年に開催される東京五輪をひとつの目標として、安倍政権が産官学の連携を強化してサイバー防衛にあたる構えをみせている。サイバーセキュリティ予算は毎年増加の一途をたどっているが、2019年度については関連経費として852億円を概算要求に計上、18年度予算額と比べ約230億円上乗せされている。自衛隊へのサイバー攻撃対応を念頭に、この増加分の半分を防衛省が占める形となっている。また、経済産業省は遅れている中小企業のサイバー防衛にIT企業などと協業体制で支援する方針で、サイバーセキュリティ関連企業の活躍余地は今後一段と広がっていくことが予想される。
関連銘柄としては、セキュリティー関連製品やIPサーバーなどの輸入販売商社で米新興メーカーの最新ノウハウを扱うテリロジー<3356>、ヒューリスティックエンジンを使い標的型攻撃に特化したサイバーセキュリティーを展開するFFRI<3692>、セキュリティーソリューション分野でコンサルティングや関連製品販売で高水準の需要を取り込むラック<3857>、ネットワーク監視サービスを手掛け、クラウド向けセキュリティー分野も深耕するセキュアヴェイル<3042>、ITインフラの構築・保守を軸に高スキルのテクノロジストを自社教育して派遣するセラク<6199>、システム管理者向けソフトを手掛け、最新のセキュリティー対策製品で高実績を有するエンカレッジ・テクノロジ<3682>などが注目される。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)