話題株ピックアップ【夕刊】(1):SHOEI、Uアローズ、村田製
■SHOEI <7839> 4,405円 +230 円 (+5.5%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
SHOEI<7839>は4日ぶりに急反発。東海東京調査センターは5日、同社の目標株価を5500円から5700円に引き上げ、投資判断の「アウトパフォーム」を継続した。18年9月期業績は増収増益となり、特に国内と北米では2ケタ台の増収だった。シニア層向けを中心に高級ヘルメットが伸びたほか、高機能新製品の受注も好調のようだ。今期も2機種の新製品の投入を予定している。同調査センターはこうした状況を受け、19年9月期の業績は会社計画に対して上振れると予想し、営業利益は前年比4.4%増の39億円(会社計画34億4000万円)になるとみている。
■日経Dインバ <1357> 1,245円 +46 円 (+3.8%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が3日続伸。日経平均株価の値動きと逆方向に連動するETFで、日々の騰落率が日経平均のマイナス2倍になるように基本設定されている。NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>のいわば“裏銘柄”に位置付けられる。全体相場は今週4日を境に下降トレンドに転換、きょうは中国大手通信機器トップメーカーのファーウェイのCFO逮捕の報を受け、電機・精密セクターを中心に日経平均は前引け段階で400円あまりの下げをみせており、これを受けて個人投資家中心に短期資金が流入した。
■ユナイテッドアローズ <7606> 3,970円 +90 円 (+2.3%) 本日終値
ユナイテッドアローズ<7606>が続伸。この日、主力事業の「UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)」(UA)において、ウィメンズの新レーベル「AEWEN MATOPH(イウエン マトフ)」の展開を19年春夏商品からスタートすると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「AEWEN MATOPH」は、「優美な」「上品な」という意味を持つ 「いうえん(古語)」と、「纏う(まとう)」を古語読みした「まとふ」を掛け合わせた造語。これまでのUA事業になかったフェミニンモードのテイストを軸に、クチュール・ハンドクラフト、ヘリテージ、モードベーシックといった相反するテイストをミックスしたスタイリングを提案することで、顧客へ新しい価値創造を行うとしている。
■マネーフォワード <3994> 3,630円 -560 円 (-13.4%) 本日終値
5日、マネーフォワード <3994> [東証M]が海外募集による最大250万株の公募増資を実施すると発表したことが売り材料視された。新株発行が最大で発行済み株式数の約12.9%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は12月13日から18日までのいずれかの日に決定する。最大で約90億円の調達資金については、主力事業の拡大に向けた営業・マーケティング費用などに充てる。
■リンテック <7966> 2,346円 -194 円 (-7.6%) 本日終値
リンテック<7966>が3日続落、年初来安値を更新した。SMBC日興証券は5日、同社の業績予想を下方修正にしたことに伴い目標株価を3400円から2750円に引き下げた。投資判断は「2」で据え置いた。19年3月期の営業利益を222億円から会社計画と同水準の200億円(前年比0.5%減)に見直した。下方修正幅(約22億円)の概ね半分は、パルプなど原材料価格上昇の影響、としている。また、半導体関連製品の需要減退も警戒している。今後は、洋紙事業の値上げ動向、半導体関連の回復のタイミングが収益回復のカギを握ると指摘した。
■村田製作所 <6981> 16,690円 -935 円 (-5.3%) 本日終値
村田製作所<6981>、アルプス電気<6770>、ローム<6963>、TDK<6762>、太陽誘電<6976>など電子部品株が軒並み安。中国の大手通信メーカーのファーウェイのCFOがカナダ当局に逮捕されたことが報じられ、スマートフォン向けに電子部品を供給する日本の有力サプライヤーは連想売りで大きく水準を切り下げる展開となった。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,120円 -473 円 (-4.9%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>、東京エレクトロン<8035>など値がさ株への売り圧力が強い。先物主導の売り仕掛けで日経平均は一時500円を超える下げをみせた。裁定解消に伴う売り圧力が反映され、指数寄与度の高い値がさ株の下げが際立っている。
■セリア <2782> 4,485円 -215 円 (-4.6%) 本日終値
セリア<2782>が大幅反落。5日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比1.5%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。季節商品の充実を図ったものの暖冬の影響が響き、客数が同0.9%減、客単価が同0.6%減とともにマイナスとなった。
■コマツ <6301> 2,800.5円 -112.5 円 (-3.9%) 本日終値
コマツ<6301>、日立建機が大幅安。米国の要請により中国の通信機器トップメーカーのファーウェイのCFOがカナダ当局に逮捕されたことが波紋を広げている。米中貿易摩擦問題は米国の中国製品に対する90日間の関税猶予でいったんは“休戦”とみられたが、実際とはカイ離した解釈であったとの見方が足もとでは強まっている。市場では「米国と中国の戦いは貿易収支の問題ではなく覇権争い。そのなかトランプ政権が満を持して放った矢が、『中国製造2025』の中核企業でもあるファーウェイ潰しだったとみられなくもない」(国内ネット証券アナリスト)という指摘もある。中国向け売上依存比率の高い建機メーカーは、この米中の覇権争い先鋭化の余波で向かい風が改めて意識されている。
■キリンホールディングス <2503> 2,570.5円 -87 円 (-3.3%) 本日終値
キリンホールディングス<2503>は反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は5日、同社の目標株価を2750円から2650円に引き下げ、投資判断は「ニュートラル」を継続した。健全な財務体質から一段と株主還元策向上への期待感はあるものの、日本総合飲料事業や豪州酒類事業の収益は厳しく、来期の事業利益成長は踊り場になるとの見方を示した。18年12月期の事業利益(売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を差し引いたもの)は会社計画の1960億円に対して1920億円と予想している。「一番搾り」を中心とした高価格帯のビールの販売の低迷や缶コーヒーの減少による商品ミックスの悪化を会社想定よりも厳しく見込んでいる。
株探ニュース