話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本M&A、ソフトバンク、村田製

注目
2019年1月31日 15時20分

■日本M&Aセンター <2127>  2,717円  +174 円 (+6.8%)  本日終値

日本M&Aセンター<2127>が大幅反発。同社は30日取引終了後、19年3月期第3四半期累計(2018年4月~12月)の連結決算を発表したが、売上高は227億1700万円(前年同期比13.8%増)と2ケタ増収を確保、営業利益は108億2500万円(同4.5%増)、最終利益は76億5200万円(同4.4%増)と増益を確保した。中小企業の経営者高齢化を背景に、事業承継に絡むM&A仲介が増勢で業績に貢献している。

■OBC <4733>  4,025円  +250 円 (+6.6%)  本日終値

オービックビジネスコンサルタント<4733>は急反発。岩井コスモ証券は30日、投資判断「A」、目標株価6000円をそれぞれ継続した。同社は「奉行シリーズ」を開発・販売している大手ソフトウエア開発会社。29日午後取引時間中に公表した4~12月期業績は営業利益が前年同期比で43.7%増の94億円となった。この業績発表を受けて、同証券では人手不足に対応するためのIT投資需要は堅調と指摘している。この状況は1~3月期も続くとみられることから、19年3月期業績について会社計画の前期比18%増の115億円の営業利益は達成するとみている。また、元号改定や消費税増税関連で会計システムへの需要が増えることから、同社の業績拡大がさらに期待できる、としている。

■マックス <6454>  1,450円  +90 円 (+6.6%)  本日終値

マックス <6454> が急反発。30日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比23.8%増の56.7億円に伸びて着地したことが買い材料視された。コンクリート構造物向け工具で前期に発売した鉄筋結束機「ツインタイア」の販売が国内外で大きく伸びたことが寄与。鋼材や石油製品など原材料の値上げによるコスト上昇を吸収し、大幅増益を達成した。通期計画の69億円に対する進捗率は82.2%に達し、5年平均の75.7%も上回った。

■藍澤證券 <8708>  639円  +38 円 (+6.3%)  本日終値

30日に発表した「0.69%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の0.69%にあたる30万株(金額で2億1000万円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は2月1日から3月29日まで。また、発行済み株式数の4.04%にあたる200万株の自社株を消却する。消却予定日は2月28日。

■中国銀行 <8382>  1,001円  +50 円 (+5.3%)  本日終値

30日に発表した「0.26%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の0.26%にあたる50万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は1月31日から2月28日まで。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,526円  +388 円 (+4.8%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が反発。一方、同社の通信子会社ソフトバンク<9434>は軟調と親子で明暗を分けている。親会社のソフトバンクGは、前日の米国株市場で同社が出資する画像処理半導体大手エヌビディアが株価を4.4%高と急反発させており、米主導のリスクオン相場の流れに乗った。一方、ソフトバンクについては前日に商い急増のなか株価を大きく下落させた余韻を引きずる形で売りに押されている。市場では「マザーズ市場でウリ気配が続いているサンバイオ<4592>だが、信用買い残が高水準で一部個人投資家の投資余力が急減している。個人投資家が多く保有するソフトバンクに合わせ切りの動きが広がっている」(国内ネット証券)という。

■フィックスターズ <3687>  1,433円  +60 円 (+4.4%)  本日終値

フィックスターズ<3687>が切り返し急。顧客のシステムを高速化させるソフトが主力で業績は絶好調。また、世界で初めて量子コンピューターを事業化したカナダのDウェーブ社と提携関係にあり、各種アニーリングマシンを活用した量子コンピューター導入支援ビジネスで業界を先駆している。世界で開発競争が先鋭化している半導体の高集積化の動きとは別に、量子力学的な重ね合わせにより、極微の世界で起こり得る物理現象により並列コンピューティングを実現させるという量子コンピューターは、次代の成長産業として株式市場でも有力な投資テーマに位置付けられている。

■MDV <3902>  965円  +35 円 (+3.8%)  本日終値

メディカル・データ・ビジョン<3902>が大幅反発。30日の取引終了後、メディパルホールディングス<7459>と資本・業務提携を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の提携では、メディパルが有する全国規模の医療機関ネットワークと、MDVが保有するデータ利活用の知見に加えて、MDV子会社Doctorbookが保有するKOL(新薬の普及などに影響力をもつ医師や専門家)ネットワークおよび医療コンテンツの制作ノウハウを融合し、医療情報ポータルサイト「Clinical Cloud by MEDIPAL」を構築するのが狙い。提携に際し、メディパルはDoctorbookの発行済み株式数の23.0%を取得するとしている。

■村田製作所 <6981>  15,420円  +465 円 (+3.1%)  本日終値

村田製作所<6981>、アルプスアルパイン<6770>など大手電子部品メーカーが高い。前日の米国株市場ではNYダウが430ドル強の上昇をみせるなどリスクオンに傾いたが、そのなか米アップル株が6.8%強の上昇と異彩を放った。29日に発表された同社の10~12月期業績は9四半期ぶりの減収減益となったが、市場コンセンサスよりは良かったとの受け止め方で急速に買い戻しが進んだ。これを受けてアップルの有力サプライヤーである電子部品株にも買いが流入した。なお、村田製はきょう四半期決算発表を予定している。

■コマツ <6301>  2,761.5円  +77 円 (+2.9%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>など中国関連株が高い。前日の米株式市場が大幅高となるなか、中国関連株にも買いが流入した。この日、中国国家統計局が発表した1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5と12月に比べ0.1ポイント上昇した。好不況の分かれ目となる50は依然、下回ったものの市場予想(49.3)を上回ったことが好感された。きょうまで閣僚級の米中貿易協議が開催されており、その結果に対する関心も高まっている。

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