【投資部門別売買動向】海外勢が再び売りに転じ、年金マネーと投信が買い支える (1月5週)
●海外勢が再び売りに転じ、年金マネーと投信が買い支える
東証が7日に発表した1月第5週(1月28日~2月1日)の投資部門別売買動向によると、米利上げ停止や米中貿易協議の進展期待を下支えに日経平均株価が小幅に4週続伸したものの、2万1000円を壁に足踏みとなったこの週は、年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門が2週ぶりに買い越した。買越額は1064億円と部門別買越額トップとなった。投資信託部門も3週ぶりに買い越し、買越額は652億円だった。
一方、前週に11週ぶりに買い越した海外投資家は再び売り越しに転じた。売越額は1294億円だった。ただ、海外投資家は先物の投資部門別売買動向では日経平均先物とTOPIX先物の合計で5週連続で買い越し、買越額は1349億円だった。現物と先物の合算では55億円の買い越しと前週の2696億円買い越しから急減したものの、買い越しを確保した。個人投資家は4週連続で売り越したが、売越額は前週比90%減の77億円にとどまった。
日経平均が2万1000円を壁に足踏みとなる中、海外投資家が再び売り越しに転じ、信託銀行と投資信託が買い支えた格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (1月28日~2月1日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全50社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
1月 ―――
第5週 ▲1,294 1,064 ▲77 [ ▲331 253 ] 20,788円 ( +14 円)
第4週 1,201 ▲152 ▲757 [ ▲829 71 ] 20,773円 ( +107 円)
第3週 ▲542 259 ▲996 [ ▲887 ▲109 ] 20,666円 ( +306 円)
第2週 ▲2,905 385 ▲1,743 [ ▲1,004 ▲739 ] 20,359円 ( +797 円)
第1週 ▲2,086 208 416 [ 198 218 ] 19,561円 ( -452 円)
12月 ―――
第4週 ▲578 1,409 ▲1,703 [ ▲636 ▲1,067 ] 20,014円 ( -151 円)
第3週 ▲3,263 1,120 ▲1,065 [ ▲1,163 97 ] 20,166円 ( -1208 円)
第2週 ▲1,613 1,415 218 [ ▲83 301 ] 21,374円 ( -303 円)
第1週 ▲5,955 2,031 2,220 [ 695 1,524 ] 21,678円 ( -672 円)
11月 ―――
第4週 ▲2,101 1,450 ▲3,586 [ ▲2,805 ▲780 ] 22,351円 ( +704 円)
第3週 ▲1,967 401 ▲361 [ ▲437 76 ] 21,646円 ( -33 円)
第2週 ▲1,369 ▲670 1,074 [ 183 890 ] 21,680円 ( -569 円)
第1週 2,440 ▲1,358 ▲1,776 [ ▲1,757 ▲18 ] 22,250円 ( +6 円)
10月 ―――
第5週 262 1,425 ▲1,662 [ ▲1,058 ▲604 ] 22,243円 ( +1059 円)
第4週 ▲3,174 412 3,251 [ 2,882 369 ] 21,184円 ( -1347 円)
第3週 ▲2,120 339 2,756 [ 1,582 1,174 ] 22,532円 ( -162 円)
第2週 ▲3,290 ▲731 6,023 [ 3,742 2,280 ] 22,694円 ( -1089 円)
第1週 5,755 ▲1,505 210 [ ▲1,076 1,286 ] 23,783円 ( -336 円)
9月 ―――
第4週 3,770 ▲582 ▲3,363 [ ▲2,936 ▲427 ] 24,120円 ( +250 円)
第3週 2,770 ▲644 ▲6,698 [ ▲4,862 ▲1,836 ] 23,869円 ( +775 円)
第2週 ▲2,819 275 ▲2,203 [ ▲1,636 ▲567 ] 23,094円 ( +787 円)
第1週 ▲5,279 287 3,697 [ 2,243 1,453 ] 22,307円 ( -558 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース