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2019年2月25日 19時30分
特集

視点はズバリ来期業績! 高成長路線突き進む「とっておき中小型株」精選リスト <株探トップ特集>

―逆風吹きすさぶ10-12月期に2ケタ増収増益達成、来期も有望な10銘柄を選出―

3月期決算企業の10-12月期(第3四半期)決算では、足もとの業績減速を理由に通期業績予想を見直す企業が相次いだ。1月10日から2月20日までの期間に19年3月期の経常利益を下方修正した企業は280社と昨年に比べて6割も増え、米中貿易戦争が懸念材料となる輸出関連を中心に先行き不安が強まる結果となった。一方、外部環境の影響を受けにくい中小型株の一角では増益を続ける企業が目立つ。全体相場は米中関係の緩和期待や円安基調を背景に強調展開が続くなか、好決算銘柄を買い直す動きがみられており、ここからの投資対象として成長株を見直しておきたいところだ。

●全体2ケタ減益も中小型の内需株はプラス成長をキープ

「株探」集計によると、3月期決算の東証上場企業2286社の直近3ヵ月実績である10-12月期(第3四半期)経常利益は前年同期と比べて17%減少し、増益基調を続けてきた企業業績にブレーキがかかった。東証33業種のうち増益を達成したのは保険、陸運、鉱業、鉄鋼、その他製品など8業種。残りの25業種は減益に沈んだ。業種別では株式や債券の運用が不振だった銀行のほか、輸送用機器や石油・石炭などの苦戦が目立った。また、金額ベースでは保有株で多額の評価損を計上したトヨタ自動車 <7203> のマイナスが最も大きく、英国原子力発電所建設計画の凍結で減損損失を計上した日立製作所 <6501> 、原油価格の急落が収益を圧迫したJXTGホールディングス <5020> なども全体の利益を押し下げた。

一方、中小型の内需関連株に視点を移すと景色が変わってくる。時価総額2000億円未満の内需関連(サービス、建設、小売り、情報・通信、食品、陸運)を調べたところ、10-12月期に経常増益を確保している。なかでも、運賃の値上げが浸透した陸運、旺盛なIT投資ニーズを取り込んだ情報・通信、人材関連に業績を伸ばす企業が多かったサービスの健闘が光った。

以下では、3月期決算企業の内需関連株を対象に、(1)時価総額50億円以上1500億円未満、(2)四半期ベースで2ケタ増収増益(売上高と経常利益)が続く、(3)予想PERが30倍以下、などの条件を満たした10社を選び出した。第3四半期決算通過でマーケットの視線が来期業績へと向かうなか、足もとの業績拡大にとどまらず、来期も成長が見込める企業であれば、それは投資家にとって垂涎(すいぜん)の的となる。今回選出の10銘柄は、四半期ベースでみてトップラインの拡大基調を維持しており、その増収効果が反映される形で利益も伸びている。つまり、来期もトップラインの伸びに追随して利益成長が見込める公算が大きい銘柄群といってよい。早晩株価は“水準訂正高”に向けたビッグウェーブに乗ることになりそうだ。

●アイネスは業績急回復で増配にも期待

増益率が最も大きかったのは公共・金融分野に強みを持つシステム開発会社のアイネス <9742> 。業績はマイナンバー特需の剥落や移転コストの計上で大幅減益となった前期から回復局面にある。直近3ヵ月の18年10-12月期(第3四半期)は主力の金融向けを中心にシステム開発や運用サービスの受注が伸び、売上高が前年同期比12.7%増の87億4800万円、経常利益は同6.8倍の6億3600万円に急拡大した。来期は昨年5月に業務提携した三菱総研グループとの事業シナジーの本格化が見込まれるほか、土地売却益として約43億円を特別利益に計上する予定であり、増配など株主還元の拡充も期待される。

●富士ソフトSBは人手不足が追い風

富士ソフトサービスビューロ <6188> [東証2]はコールセンターや事務作業の受託事業を展開する。10-12月期は深刻な人手不足が続くなか、官公庁向けのITヘルプデスク案件や事務処理業務の受注が好調で、売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。株価は決算発表前に過去請求分で誤請求が判明し急落したが、好決算や過年度決算の訂正を発表したことを受けて上昇に転じている。4-12月期(第3四半期累計)経常利益の通期計画に対する進捗率は91.4%に達しており、上方修正に踏み切れば株価の戻りに弾みがつきそうだ。

●ビーイングは期末に向けて高配当に注目

ビーイング <4734> [JQ]は公共工事の入札金額を算出するための土木工事積算システム「Gaia」を主力とする。10-12月期は前期に投入した「Gaia」バージョンアップ版への更新需要が続いたうえ、設備業向けCADソフトの販売も伸び、2四半期連続で2ケタ増収増益を達成した。業績好調を踏まえ、通期業績見通しと配当予想を大幅に上方修正している。株価は2月18日に昨年来高値934円をつけたあと調整局面にあるが、期末配当利回りは2.85%(25日現在)と高水準で、3月26日の配当権利日に向けて高配当に着目した買いも期待される。

●オイシックスはミールキット、アルファPはマンガが絶好調

オイシックス・ラ・大地 <3182> [東証M]の10-12月期は売上高が前年同期比55.2%増の171億8600万円、経常利益は同2.4倍の11億4900万円に膨らんだ。昨年2月に買収した、らでぃっしゅぼーやの業績上積みが収益を大きく押し上げたほか、主力のオイシックス事業で定期食材宅配サービスの会員数が大幅に増加したことも収益拡大に貢献した。安心・安全な献立が20分で完成するミールキット「Kit Oisix」は時短ニーズを捉え絶好調であり、来期も会員増加が続く見通しだ。

ネットに投稿された話題の小説やマンガの出版を手掛けるアルファポリス <9467> [東証M]の10-12月期は、主力タイトル「ゲート」を筆頭にマンガの販売が絶好調だったことに加え、昨年1月に売却したゲーム事業の赤字がなくなったことも利益拡大の要因となった。今期経常利益は3期ぶりの最高益更新が確実だ。オイシックス、アルファポリスともに来期は初配当や東証1部昇格への期待が高まる。

●アルゴグラフ、ヨシックスは利益成長“青天井”

アルゴグラフィックス <7595> とヨシックス <3221> は10-12月期に四半期ベースの経常最高益を達成し、通期計画も最高益更新を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状態にある。アルゴグラフは3次元設計システム(CAD)の販売や保守サービスを主力とするが、10-12月期は自動車業界の投資意欲が引き続き旺盛だったことに加え、設備投資が活発だった半導体業界の需要も伸びた。2月18日には配当の増額修正と株式分割の実施を発表し、翌日の株価は上場来高値にあと80円に迫る5170円をつけた。指標面では予想PER16倍前後と割高感はなく、株価も“青天井”となる日も近そうだ。

ヨシックスは自社の建築事業部を活用したコストを抑えた出店を強みとし、売上高経常利益率10%超と同業他社に比べて高い収益力を誇る。業績は主力のすし居酒屋「や台ずし」を中心に積極出店を続けており、7四半期連続の2ケタ増収増益と拡大路線を走る。

●Sタカミヤとヒビノは良好な受注環境が続く

建設用機材のレンタル・販売を主力とするエスアールジータカミヤ <2445> は、旺盛な建設需要と建設現場での安全基準の高まりを背景に次世代足場「Iqシステム」の需要が本格化しており、四半期ベースでの業績高変化が続く。来期も首都圏再開発や東京五輪関連工事など引き続き受注環境が良好なうえ、政府が掲げる国土強靭化政策によるインフラ整備ニーズも追い風になる。同社は大阪に本社を構えることから25年開催の大阪万博関連としても注目を集める。

ヒビノ <2469> [JQ]は音響・映像分野の機器販売に加え、コンサートやイベントにおける音響と映像の演出サービスを提供する。業績は特定ラジオマイクの周波数移行に伴う特需が終息した17年3月期から減益が続くが、増益転換への下地は整いつつある。今期は東京五輪に向けた施設整備や旺盛なコンサート・イベント需要を追い風に大型案件を複数獲得しており、売上高は335億円と過去最高を計画する。トップラインの成長で今期もしくは来期に経常増益に転じる確度は高いとみられる。

●丸和運輸機関はEC当日お届けサービスが拡大

丸和運輸機関 <9090> はEC市場が急拡大するなか、最終消費者への“ラストワンマイル”に特化した当日お届けサービスを強化しており、足もとでは17年から取引を開始したネット通販最大手アマゾンをはじめとする需要の取り込みに成功している。また、生産性向上や値上げ浸透なども利益拡大を後押しし、今期は経常利益ベースで4期連続の最高益更新を達成する計画だ。

◇四半期ベースで2ケタ増収増益が続く中小型内需株

(10-12月期の経常増益率が大きい順)

┌ 経常利益 ┐  ┌ 売上高 ┐ 2ケタ増収増益

コード 銘柄名    増益率 10-12月 増収率 10-12月  連続期数

<9742> アイネス     584   636  12.7  8748     2

<6188> 富士ソSB    164   372  27.5  3321     2

<3182> オイシックス   145  1149  55.2  17186     5

<4734> ビーイング    140   60  13.6  1323     2

<7595> アルゴグラフ  65.5  1387  21.4  10626     5

<9467> アルファP   44.7   369  13.9  1304     7

<2445> Sタカミヤ   44.2   842  23.1  11135     3

<2469> ヒビノ     37.5   400  19.1  8564     2

<3221> ヨシックス   33.9   652  13.8  4681     7

<9090> 丸和運機関   33.1  2056  16.6  23040     4

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

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