8日の米国市場ダイジェスト:下落、雇用統計を嫌気

市況
2019年3月11日 8時47分

■NY株式:下落、雇用統計を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は22.99ドル安の25450.24、ナスダックは13.32ポイント安の7408.14で取引を終了した。2月雇用統計で非農業雇用者数が前月比2万人増と予想を大きく下振れ、売りが先行。原油相場の下落が嫌気されたほか、中国の2月貿易統計で輸出入が大きく落ち込み、世界経済減速への懸念が一段と強まったが、引けにかけて下げ幅を縮小した。セクター別では、食品・生活必需品小売や公益事業が上昇する一方でエネルギーや小売が下落した。

ノルウェーの政府系ファンドが、石油探査・生産会社を投資先から除外することを決定し、ノーブル・エナジー(NBL)やデボン・エナジー(DVN)などエネルギー関連企業が軒並み下落。石油大手のエクソン・モービル(XOM)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、軟調推移。一方で、会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)は、決算内容が好感され、上昇した。

次期大統領選への出馬を表明している民主党のエリザベス・ウォーレン議員は、大手ハイテク企業であるアマゾン(AMZN)やアルファベット(GOOGL)、フェイスブック(FB)が市場を独占し、競争が阻害されているとして分割を提案した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル111.16円、利下げ観測にともなうドル売り優勢

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円79銭まで下落後、111円20銭まで反発し111円16銭で引けた。米2月雇用統計のネガティブサプライズに失望し利下げ観測も浮上するなど米債利回り低下に伴うドル売りが優勢となった。その後、根強い米中貿易協定での合意期待に下げ止まった。

ユーロ・ドルは、1.1215ドルから1.1246ドルまで上昇し1.1233ドルで引けた。低調な米国の雇用統計を受けて、欧米金利差の拡大観測を受けたユーロ売りが後退した。ユーロ・円は、124円41銭まで下落後、124円99銭まで反発。

ポンド・ドルは、1.3091ドルから1.2990ドルまで下落。欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官が英国との離脱交渉で「進展ほぼない」と悲観的見方を示したほか、12日の英議会の政府修正案採決を控え、ポンド売りが加速した。

ドル・スイスは、1.0093フランから1.0070フランまで下落した。

■NY原油:反落、米中の経済指標が弱含み

8日のNY原油先物4月限は反落(NYMEX原油4月限終値:56.07 ↓0.59)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比-0.59ドルの56.07ドルで通常取引を終えた。中国の貿易統計が予想を下回ったほか、米2月雇用統計で非農業部門の雇用者数が予想を大幅に下回ったため世界経済の成長減速が需要鈍化に繋がるとの懸念が売り材料となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.65ドル +0.10ドル(+0.35%)

モルガン・スタンレー(MS) 41.36ドル +0.19ドル(+0.46%)

ゴールドマン・サックス(GS)195.24ドル +2.47ドル(+1.28%)

インテル(INTC) 52.48ドル -0.12ドル(-0.23%)

アップル(AAPL) 172.91ドル +0.41ドル(+0.24%)

アルファベット(GOOG) 1142.32ドル -0.98ドル(-0.09%)

フェイスブック(FB) 169.60ドル +0.47ドル(+0.28%)

キャタピラー(CAT) 131.35ドル -1.45ドル(-1.09%)

アルコア(AA) 26.82ドル -0.54ドル(-1.97%)

ウォルマート(WMT) 97.59ドル +0.14ドル(+0.14%)

スプリント(S) 6.10ドル -0.20ドル(-3.17%)

《SF》

提供:フィスコ

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