話題株ピックアップ【夕刊】(2):日水、タカラトミー、パンパシHD
■日本水産 <1332> 793円 +18 円 (+2.3%) 本日終値
日本水産<1332>、マルハニチロ<1333>、極洋<1301>など水産株が揃って上昇に転じている。サバ缶が過去例のなかったブームに沸いている。テレビの情報番組で紹介されたのが人気の発端とみられるが、脳の活性化やダイエット効果などが指摘されるEPAやDHAといった成分を豊富に含有しており、料理レシピの幅広さなども消費者に受けている背景といわれる。魚介缶詰め全体に占めるサバ缶のシェアも昨年はそれまで不動の1位だったツナ缶を抜いたことで、一段と注目度が増した。この恩恵を水産各社は正面から享受している状況で、直近は同製品の値上げも発表しており、株式市場でも見直し人気が続いている状況だ。
■タカラトミー <7867> 1,176円 +21 円 (+1.8%) 本日終値
タカラトミー<7867>が反発。8日の取引終了後、2月2日に創業95周年を迎えたことを記念して、抽選式特別優待を実施すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。19年3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、現行の株主優待に加えて、抽選で95人に復刻版ブリキ玩具「シャボン玉を吹く象」を贈呈するとしている。
■パンパシHD <7532> 7,030円 +100 円 (+1.4%) 本日終値
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が堅調な動き。同社は8日取引終了後に、2月度の月次販売高状況(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比1.6%増となり、3カ月ぶりに前年実績を上回った。衣料品などの冬物商品は軟調だった半面、食品をはじめとする生活必需品が堅調に推移。具体的には、カップ麺や缶詰などの加工食品、チーズや納豆といった日配品が伸びた。また、春節(旧正月)休暇などを追い風にインバウンド消費も勢いを取り戻した。なお、全店ベースの売上高は前年同月比5.9%増だった。
■JR東海 <9022> 25,100円 +335 円 (+1.4%) 本日終値
JR東海<9022>、JR東日本<9020>、JR西日本<9021>、東京急行電鉄<9005>、東武鉄道<9001>など電鉄株が高い。全体相場は下げ止まってはいるもののはっきりしない展開。そのなか、電鉄株はディフェンシブストックとして主力輸出株からの目先資金シフトが観測される。なお、JR3社は運輸事業好調なJR東海を中心に19年3月期業績が会社側計画をいずれも上振れる可能性が意識されているもよう。
■シマノ <7309> 16,700円 +120 円 (+0.7%) 本日終値
シマノ<7309>がしっかり。岩井コスモ証券は8日、同社に対する投資判断を新規「B+」、目標株価1万8500円でカバレッジを開始した。同社は変速機、ブレーキなどの自転車用部品で世界首位を誇っている。同証券では、新興国や発展途上国の成長の恩恵を大きく受けるとの見方を示している。自転車部品事業では、e-バイク向け自動車用品の「SHIMANO STEPS」が好調で生産拡大に取り込んでいることに加え、電動変速機Di2やディスクブレーキなど新たな高付加価値製品の売れ行きが好調で今期は大幅な増益を見込んでいる。釣具事業では高付加価値製品に強みを持ち、着実な成長が望めるとみている。19年12月期営業利益は会社計画の730億円に対して745億円(前期比13%増)になると予想している。
■ソフトウェア・サービス <3733> 8,710円 -860 円 (-9.0%) 本日終値
ソフトウェア・サービス<3733>は大幅安で4日続落。8日の取引終了後に発表した第1四半期(18年11月~19年1月)単独決算が、売上高35億9400万円(前年同期比7.8%増)、営業利益4億6300万円(同10.9%減)、純利益3億1500万円(同13.1%減)と2ケタ減益となったことが嫌気された。中小病院向け医療情報システムの導入が進んでいることや、リプレイス市場の活発化などを背景に、主力の医療情報システムが伸長し売上高は増収を確保したが、人件費などの増加が利益を圧迫した。なお、19年10月期通期業績予想は、売上高210億円(前期比19.5%増)、営業利益39億7300万円(同10.3%増)、純利益27億7600万円(同9.7%増)の従来見通しを据え置いている。
■エイチーム <3662> 1,736円 -134 円 (-7.2%) 本日終値 東証1部 下落率4位
エイチーム<3662>が大幅安で3日続落。前週末8日の取引終了後に発表した第2四半期累計(18年8月~19年1月)連結決算が、売上高185億2400万円(前年同期比2.5%増)、営業利益11億7700万円(同42.8%減)、純利益7億4100万円(同48.2%減)と大幅減益となったことが嫌気された。引っ越し関連、自動車関連、ブライダル関連、金融メディアの主要4サービスが総じて好調だったライフスタイルサポート事業が伸長し増収を確保したものの、エンターテインメント事業における既存タイトルの利益寄与の減少や、ライフスタイルサポート事業における新規事業への先行投資による費用増などが利益を圧迫した。なお、19年7月期通期業績予想は、売上高400億円(前期比6.2%増)、営業利益40億円(同14.9%減)、純利益26億円(同21.4%減)の従来見通しを据え置いている。
■カナモト <9678> 2,541円 -163 円 (-6.0%) 本日終値 東証1部 下落率9位
カナモト <9678> が続急落し、昨年来安値を更新した。8日大引け後に発表した19年10月期第1四半期(18年11月-19年1月)の連結経常利益が前年同期比27.7%減の40.1億円に落ち込んだことが嫌気された。東京五輪関連インフラ工事や大規模再開発向けなど建設機械のレンタル需要が底堅く推移し、売上高は前年同期比4.4%の増収を確保した。一方、設備投資の増強に伴い、減価償却費負担が増加したことに加え、レンタル単価が低水準だったことなどが響き、大幅減益となった。上期計画の112億円に対する進捗率は35.8%にとどまり、計画未達を懸念する売りが向かった。
■村田製作所 <6981> 17,005円 -595 円 (-3.4%) 本日終値
村田製作所<6981>が大幅安で3日続落、25日移動平均線をマドを開けて下放れる格好となっている。セラミックコンデンサーで世界シェア断トツ、米アップルの国内トップサプライヤーとしてもその実力を発揮しているが、ここ最近はスマートフォンのハイエンド機種の売れ行き低調などが嫌気され株価調整を強いられている。アップルの新型iPhoneなど10万円前後の高額スマートフォンの国内販売の低迷が鮮明化するなか、同社の来期業績に対する不安が売りを誘っているもようだ。
株探ニュース