話題株ピックアップ【夕刊】(2):ABCマート、ユニファミマ、日電産

注目
2019年4月11日 15時15分

■エービーシー・マート <2670>  6,410円  +240 円 (+3.9%)  本日終値

エービーシー・マート<2670>が5日ぶりに反発。10日の取引終了後に発表した20年2月期連結業績予想で、売上高2783億円(前期比4.3%増)、営業利益452億円(同2.9%増)、純利益308億6000万円(同1.9%増)と連続営業最高益更新を見込んでいることが好感された。国内で都心部駅周辺のファッションビルや大型商業施設を中心に約40店の新規出店を行うほか、「ABC-MART SPORTS」などアパレル取り扱い店舗をさらに増やす方針という。また、海外では韓国を中心に36店舗の出店を計画している。なお、19年2月期決算は、売上高2667億300万円(前の期比4.9%増)、営業利益439億2900万円(同1.3%増)、純利益302億8500万円(同1.9%増)だった。

■ミニストップ <9946>  1,798円  +61 円 (+3.5%)  本日終値

ミニストップ<9946>が4日ぶりに反発。10日の取引終了後に発表した20年2月期の連結業績予想で、売上高2100億円(前期比2.3%増)、営業損益14億円の黒字(前期5億5100万円の赤字)、最終損益5000万円の黒字(前期9億1600万円の赤字)と営業損益の黒字転換を見込んでいることが好感された。なお、年間配当は前期比11円25銭減の22円50銭を予定している。今期は直営店を削減し既存フランチャイズの売り上げ向上に注力するほか、店内加工ファーストフードのコールドスイーツを中心に訴求を強化し、他社との差別化を進める方針で、POSレジの刷新などの投資を吸収し黒字転換を図る。なお、19年2月期決算は、売上高2053億400万円(前の期比0.8%減)、営業損益5億5100万円の赤字(前の期1000万円の黒字)、最終損益9億1600万円の赤字(前の期9億5500万円の赤字)と営業赤字だったが、従来予想の営業損益11億円の赤字は上振れた。

■ユニファミマ <8028>  2,767円  +87 円 (+3.3%)  本日終値

ユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>が3日ぶり反発。小売セクターは決算発表に絡み明暗を分けているが、同社株は“勝ち組”の側で好調な今期業績見通しが好感された。既存店への投資拡大は利益を抑える要因ながら、閉店に伴うコストが減少、「サークルK」や「サンクス」などの「ファミリーマート」転換費用から解放されることなども寄与して20年2月期の最終利益は前期比10%増の500億円と2ケタ伸長を見込んでいる。これが買いを誘導した。

■CAC <4725>  1,615円  +43 円 (+2.7%)  本日終値

CAC Holdings<4725>が連日の新高値、1500円台でのもみ合いを経て上放れを明確にしている。時価は2002年以来17年ぶりの高値圏に浮上した。独立系のシステム開発会社で、IT大国のインドに現地法人を擁すなど海外の展開に厚い。人工知能(AI)分野では、感情認識AI分野に展開し企業の高水準のニーズを取り込んでいる。18年12月期営業利益が倍増、続く19年12月期も同40%増益の20億円を見込む高成長株にして、配当利回り3%強、PBR1倍の時価は依然として割安感が際立つ。

■日本電産 <6594>  15,400円  +330 円 (+2.2%)  本日終値

日本電産<6594>が一時500円を超える上昇で年初来高値を更新、上値追い基調を強めている。中国景気減速に対する懸念も「昨年末からの中国政府による景気刺激策が寄与して、足もと底入れの動きが経済指標にも反映され始めた」(国内中堅証券)ことで中国関連株全般への市場コンセンサスが変わってきた。足もとは月次での家電製品の売り上げ拡大も確認され、中国向け売上比率の高い同社株にも買い戻しの動きが加速している。日証金では株不足で逆日歩がついた状態。また、貸株調達による機関投資家の空売りも依然として積まれた状態とみられ、買い戻し圧力が株高を後押ししている。

■リソー教育 <4714>  438円  +8 円 (+1.9%)  本日終値

リソー教育<4714>は3日ぶりに反発。10日の取引終了後、子会社スクールTOMASが東京都教育委員会から「進学アシスト校」事業にかかる業務を受託すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同事業は、東京都教育委員会が指定する東京都立高等学校の生徒を対象に、大学進学に向けた学力伸長並びに進学実績の向上を図ることを目的として、スクールTOMASを導入し、大学受験のための学習指導を行うというもの。なお、業績に与える影響は判明次第公表するとしている。

■塩野義製薬 <4507>  6,546円  +96 円 (+1.5%)  本日終値

塩野義製薬<4507>が堅調。同社はきょう、米子会社を通じて米バイオ・デリバリー・サイエンシズと、オピオイド誘発性便秘症(OIC)治療薬「スインプロイク」の同国での販売契約を締結したと発表。同薬は既に日本で発売されているほか、米国では17年10月から「成人非がん性慢性疼痛患者におけるオピオイド誘発性便秘症」を適応症として販売。欧州では19年2月に欧州委員会から承認を取得し、19年度には小児OIC患者を対象とした臨床試験(欧州)などの開始を予定している。

■コメダホールディングス <3543>  2,092円  +23 円 (+1.1%)  本日終値

コメダホールディングス<3543>が続伸。10日の取引終了後に発表した20年2月期連結業績予想で、売上高328億3300万円(前期比8.2%増)、営業利益78億6900万円(同4.0%増)、純利益は53億1300万円(同3.8%増)を見込み、年間配当を前期比1円増の51円を予定していることが好感された。前期はコメダ珈琲店を国内海外合わせて54店舗出店したほか、コメダ謹製「やわらかシロコッペ」を15店舗出店するなど積極的な出店を行ったが、今期も引き続き新規出店の継続と出店エリアの拡大や既存店収益力の強化などに注力。また、新業態開発などにも取り組むとしている。なお、19年2月期決算は、売上高303億3500万円(前の期比16.7%増)、営業利益75億6800万円(同5.0%増)、純利益51億1700万円(同4.3%増)だった。

■日清食HD <2897>  7,600円  +80 円 (+1.1%)  本日終値

日清食品ホールディングス<2897>は3日ぶりに反発。この日、4月1日に発売した「カップヌードル 味噌」の販売を一時的に休止するとともに、5月1日発売予定の「カップヌードル 新元号記念パッケージ」をレギュラー1品のみの発売に変更すると発表しており、これが好材料視されたようだ。「カップヌードル 味噌」の販売が計画を大幅に上回り、「カップヌードル」ブランド全体として十分な商品の供給量を確保できない状況となったことが要因としている。販売休止に追い込まれるほどの好調な売れ行きで、業績への貢献が期待されているようだ。

■ミライトHD <1417>  1,646円  +14 円 (+0.9%)  本日終値

ミライト・ホールディングス<1417>、協和エクシオ<1951>などが堅調。次世代通信規格の「5G」が日本でも来年に商用化の運びとなる。前日に通信メガキャリア各社と楽天モバイルが総務省から電波の割り当てを受け、今後は基地局投資が加速していくことになる。5Gはミリ波など高周波数帯域を使うが、4Gの時より直進性が増すため、障害物を回り込みにくくなり、その分だけ小規模基地局の数が増える。通信各社の高水準の基地局投資が見込まれるなか、通信工事会社に吹くフォローの風は強いとの見方が強まっている。

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