話題株ピックアップ【夕刊】(1):サイゼリヤ、ウエルシア、コジマ

注目
2019年4月11日 15時12分

■ローツェ <6323>  2,239円  +400 円 (+21.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

ローツェ<6323>がストップ高。同社は半導体製造装置メーカーでウエハー・ガラス基板搬送装置を主力に手掛ける。10日取引終了後に発表した20年2月期の連結業績予想は、売上高が337億4700万円(前期比7.6%増)、営業利益は60億6700万円(同4.4%増)、最終利益は46億1500万円(同4.9%増)を見込んでいる。前2月期は売上高が大幅減収だったものの、営業利益段階で58億1200万円(同37.2%増)と大幅な伸びを示しており、今期も増益基調を継続する見通しで買い安心感を誘った。また、今期は年間配当も5円増配の30円予想で、株主還元姿勢の高さも評価されている。欧州拠点としてドイツに子会社を設立することも合わせて発表しており、これも株価を刺激した。

■TSIホールディングス <3608>  737円  +94 円 (+14.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位

レディスアパレル大手のTSIホールディングス <3608> が急反騰。10日大引け後に発表した19年2月期の連結経常利益は前の期比3.3%増の39.1億円と従来予想の28億円を上回り、減益予想から一転して増益で着地。続く20年2月期も前期比27.8%増の50億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期は冬物衣料のセール商戦が想定を上回ったことが上振れの背景となった。今期は間接費構造の見直しによる効率化を進める一方、セールに頼らないブランディングとビジネスモデルの構築を図る。また、海外事業とM&Aにも積極的に取り組むことで事業拡大を目指す。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の2.1%にあたる200万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■サイゼリヤ <7581>  2,344円  +284 円 (+13.8%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

サイゼリヤ <7581> が急反騰し、年初来高値を更新した。10日大引け後、株主優待制度を変更し、優待品を食事券のみに変更すると発表しており、これを好感する買いが向かったようだ。現行制度では食事券とイタリア食材セットを贈呈しているが、輸送費の高騰などを背景に食材セットを取り止め、以前から要望が多かった食事券のみに変更する。19年8月末を基準日とする新制度では、100株以上保有株主に対し、保有株数に応じて2000円~2万円の食事券を贈呈する。同時に発表した19年8月期上期(18年9月-19年2月)の連結最終利益は前年同期比19.7%減の18.2億円だった。不採算店舗にかかる減損損失8.9億円を計上したことが響いた。併せて、通期の同利益を従来予想の59億円→46億円に下方修正したがこちらへの反応は限定的だった。

■イオンファンタジー <4343>  3,220円  +294 円 (+10.1%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

イオンファンタジー <4343> が急反騰し、年初来高値を更新した。10日大引け後に発表した19年2月期の連結経常利益は前の期比23.2%減の42.9億円に落ち込んだものの、続く20年2月期は前期比10.5%増の47.5億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。今期は東南アジアと中国を中心に90店舗の新規出店を計画する。国内でオリジナル遊具やオンラインクレーンゲームの強化に注力するほか、中国では前期にアセアンで効果があった店舗活性化の成功モデルを展開し売上拡大を目指す。なお、消費税増税による影響はコスト削減で吸収する構えだ。

■4℃ホールデ <8008>  2,376円  +179 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

ヨンドシーホールディングス <8008> が続急伸し、年初来高値を更新した。10日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の5.85%にあたる135万株(金額で35億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。買い付け期間は4月11日から9月30日まで。135万株のうち25万株は11日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で取得する。また、20年2月期の年間配当は前期比5円増の80円に増配する方針としており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。同時に発表した19年2月期の連結経常利益は前の期比10.0%減の68億円で着地。続く20年2月期も前期比20.6%減の54億円に減る見通しとなったがこちらへの反応は限定的だった。事業再編によるフジ <8278> 株式売却で持分法による投資利益がなくなることが減益の要因となる。

■ウエルシア <3141>  4,090円  +250 円 (+6.5%)  本日終値

ウエルシアホールディングス<3141>が反発。10日の取引終了後に発表した20年2月期の連結業績予想で、売上高8500億円(前期比9.1%増)、営業利益330億円(同13.6%増)、純利益200億円(同14.8%増)を見込み、年間配当は前期比4円増の46円を予定していることが好感された。今期は127店舗と積極的な新規出店を行うほか、「ドラッグ&調剤」「カウンセリング営業」「深夜営業」及び「介護」を中心としたウエルシアモデルを推進し、業績拡大を狙う。また、18年12月に子会社化したMASAYAなどを通じて高価格帯化粧品市場への進出を図ることも寄与する見通しだ。なお、19年2月期連結決算は、売上高7791億4800万円(前の期比12.1%増)、営業利益290億4500万円(同0.8%増)、純利益174億2300万円(同1.5%増)だった。

■コジマ <7513>  604円  +35 円 (+6.2%)  本日終値

コジマ <7513> が高い。10日大引け後に発表した19年8月期上期(18年9月-19年2月)の経常利益(非連結)が前年同期比77.8%増の26.9億円に拡大し、従来予想の15.2億円を上回って着地したことが買い材料視された。ビックカメラグループの幅広い取扱い商品を強みに、スマートフォンやゲーム機の販売が好調だったほか、パソコンやエアコンといった季節商品も想定より伸びた。販管費の抑制に加え、補助金収入や店舗閉鎖損失引当金戻入額の計上も利益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の50億円→68億円に36.0%上方修正。増益率が11.7%増→52.0%増に拡大する見通しとなった。業績好調に伴い、従来未定としていた期末一括配当を10円実施し、5期ぶりに復配する方針としたことも支援材料となった。さらに前日終値ベースの予想PERが12.0倍→7.9倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■パンパシHD <7532>  7,350円  +410 円 (+5.9%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が3日ぶりに反発。10日の取引終了後に発表した3月度の月別販売高速報で、既存店売上高が前年同月比4.1%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。食品や日用消耗品などの生活必需品が強い牽引力を発揮したほか、前年に比べて日曜日が1日多かったことが寄与した。また、インバウンド消費では、ASEANからの訪日客増加による寄与度が高まり、医薬品などの消耗品を主力商品として、月間免税売上高は過去最高となった。

■ベル24HD <6183>  1,581円  +81 円 (+5.4%)  本日終値

ベルシステム24ホールディングス <6183> が大幅続伸し、年初来高値を更新した。10日大引け後に発表した19年2月期の連結税引き前利益は前の期比6.6%減の79.4億円になったものの、続く20年2月期は前期比36.6%増の108億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は堅調なアウトソーシング需要を背景に、コールセンターを中心とするCRM事業の収益が伸びる。前期に発生した医薬事業再編に伴う損失がなくなることも大幅増益の要因となる。併せて、今期の年間配当は前期比6円増の42円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■久光製薬 <4530>  5,110円  +220 円 (+4.5%)  本日終値

久光製薬<4530>が反発。同社は20年2月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを229億円(前期比2.8%増)としていることや、年間配当計画を前期比50銭増配の83円としていることが買い手掛かりとなったようだ。売上高は1435億円(同0.1%増)を見込んでいる。医療用医薬品は国内外ともに苦戦を予想している半面、「サロンパス」を中心とした一般用医薬品が海外で大きく伸びるとみている。

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